【ゴタゴタ】と【ドタバタ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ゴタゴタ」と「ドタバタ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ゴタゴタ」と「ドタバタ」という言葉は、「騒がしい様子」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




ゴタゴタとドタバタの違い

ゴタゴタとドタバタの違いを分かりやすく言うと、ゴタゴタは面倒事を表現する時に使い、ドタバタは慌てるような事柄を表現する時に使うという違いです。

一つ目のゴタゴタを使った分かりやすい例としては、「実家に帰った時の多少のゴタゴタは覚悟しなければならない」「ゴタゴタが解決し、肩の荷が下りた」「ゴタゴタしているテーブルの上を片付けなければならない」などがあります。

二つ目のドタバタを使った分かりやすい例としては、「今朝はドタバタしていたため、まともに朝食も食べれていない」「子どもたちがドタバタしているからか振動が伝わる」「直前にドタバタしないように準備しておきたいと思っている」などがあります。

ゴタゴタとドタバタはどちらも、騒がしい様子を表す言葉ですが、使い方が大きく異なります。

ゴタゴタは、混乱や争い、もめごとが起きている様子を表します。その他にも、上記例文の「ゴタゴタしているテーブルの上」などのように、整理がつかずに雑然としている様子も表します。

一方のドタバタは、騒がしく走り回ったり暴れたりする様子を表します。その他にも、上記例文の「今朝はドタバタしていた」「直前にドタバタしないようにする」などのように、慌てふためく様子も表します。

つまり、ゴタゴタは面倒事に対して使われ、ドタバタは慌てるような事柄に対して使われるという違いがあります。

ゴタゴタを英語にすると「trouble」「messy」となり、例えば上記の「多少のゴタゴタ」を英語にすると「a little trouble」となります。

一方、ドタバタを英語にすると「rush around」「slapstick」となり、例えば上記の「今朝はドタバタしていた」を英語にすると「rush around this morning」となります。

ゴタゴタの意味

ゴタゴタとは、混乱や争いが起きている様子を意味しています。

その他にも、整理がつかずに雑然としている様子を意味する言葉として使われています。

「友人間のゴタゴタに巻き込まれてしまい心底面倒くさいと思っている」「ゴタゴタが解消されたらしっかり羽を伸ばしたい」「ゴタゴタがなければ気持ちよく参加できた」などの文中で使われているゴタゴタは、「混乱が起きている様子」の意味で使われています。

一方、「室内のゴタゴタしたものを引っ越し前にどうにかしなければならない」「冬はミカンも乗るためテーブルの上は常にゴタゴタしている」などの文中で使われているゴタゴタは、「雑然としている様子」の意味で使われています。

ゴタゴタは、整理がついておらず、処理に手間が掛かる様子に対して使われるオノマトペです。上記例文の「ゴタゴタに巻き込まれてしまう」「ゴタゴタが解消された」「室内のゴタゴタしたもの」などのように使われています。

鎌倉時代、「ごったん和尚」と呼ばれるお坊さんが理屈っぽくややこしい話をすることから「ごったんごったんしている」と言われるようになり、「ゴタゴタ」という語が生まれたという由来があります。

今日ではカジュアルな表現として日常生活において多く用いられており、ビジネスシーンや目上の人に対して使う場合は「立て込んでいる」「多忙」などの表現に置き換えて使われることがほとんどです。

ゴタゴタの対義語・反対語としては、物事が支障なく滑らかに運ぶ様子を意味する「スムーズ」、余計なものがない様子を意味する「すっきり」があります。

ゴタゴタの類語・類義語としては、もめごとや争いごとを意味する「いざこざ」、もめごとや不調を意味する「トラブル」、常軌を逸している様子を意味する「はちゃめちゃ」、物事が入り乱れている様子を意味する「しっちゃかめっちゃか」などがあります。

ドタバタの意味

ドタバタとは、騒がしく走り回ったり暴れたりする様子を意味しています。

その他にも、慌てふためく様子を意味する言葉として使われています。

「ドタバタ喜劇を見に行くことになった」「子どもがドタバタと走り回っているが他の人の迷惑にならないようにしてほしい」「ドタバタと走るハムスターをつい眺めてしまう」などの文中で使われているドタバタは、「騒がしくする様子」の意味で使われています。

一方、「寝坊してしまったためドタバタと家を出た」「ドタバタしていなければ丁寧に対応できたのだろう」「このドタバタの中で盗みを働く人の気が知れない」などの文中で使われているドタバタは、「慌てふためく様子」の意味で使われています。

ドタバタは、騒がしくしている様子を表すオノマトペです。上記例文の「ドタバタと走り回っている」「ドタバタと家を出た」「ドタバタの中」などのように使われています。擬音語の「どたん」「ばたん」を組み合わせた語であると言われることもあります。

上記例文の「ドタバタ喜劇」とは、騒がしく走り回ったり、滑稽な言動など登場人物の動きで観客を笑わせる喜劇を指す言葉で、「スラップスティックコメディ」とも呼ばれています。

ドタバタの対義語・反対語としては、静かでのどかな様子を意味する「穏やか」があります。

ドタバタの類語・類義語としては、身軽に飛び上がったりすることを表す「ぴょんぴょん」、調子に乗ってふざけて騒ぐことを意味する「はしゃぐ」、落ち着きを失うことを意味する「焦る」などがあります。

ゴタゴタの例文

1.ゴタゴタしていることをゴタついていると言うが、目上の人に対しては多忙であるなどの表現が好ましいだろう。
2.見ていたドラマは、遺産相続を巡ってゴタゴタとした争いが展開されていた。
3.突然の祖母の訃報を受けて家の中がゴタゴタしている状態のため、スマートフォンを触っている時間などなかった。
4.部屋の中ががゴタゴタなのは落ち着かないため、そもそも物を増やさないようにしている。
5.ゴタゴタと綺麗事を並べても相手の心に届くような説得力のある言葉でなければ意味がないと思っている。

この言葉がよく使われる場面としては、混乱や争いが起きている様子を意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、整理がつかずに雑然としている様子を表す言葉としても使われています。

ドタバタの例文

1.ドタバタが上の階から伝わってくるため、もう少し控えめに歩いてほしいと言いに行こうか迷っている。
2.元気なのはいいことだがドタバタと走り回るなら家の中ではなく、外でやってくれと思う。
3.ドタバタ劇では観客席から笑いが起きる頻度が多く、自分もたくさん笑っているが、演者の糧になるのだろうと感じている。
4.子どもに突然学校で必要なものを伝えられ、朝からドタバタと準備しなければならなかった。
5.直前になってこんなにドタバタするくらいなら、もっと入念に準備をしておくべきだった。

この言葉がよく使われる場面としては、騒がしく走り回ったり暴れたりする様子を意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、慌てふためく様子を表す言葉としても使われています。

ゴタゴタとドタバタは、どちらも「騒がしい様子」を表します。どちらを使うか迷った場合は、面倒事を表す場合は「ゴタゴタ」を、慌てるような事柄を表す場合は「ドタバタ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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