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【恩を仇で返す】と【後足で砂をかける】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「恩を仇で返す」(読み方:おんをあだでかえす)と「後足で砂をかける」(読み方:あとあしですなをかける)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」という言葉は、どちらも恩人を裏切ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」の違い

「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」の意味の違い

「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」の違いを分かりやすく言うと、「恩を仇で返す」とは去り際や最後というニュアンスがない、「後足で砂をかける」とは去り際や最後というニュアンスがあるという違いです。

「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」の使い方の違い

一つ目の「恩を仇で返す」を使った分かりやすい例としては、「恩を仇で返すような人に育てた覚えはありません」「危うく恩を仇で返すところでした」「恩を仇で返すような人間にはなりたくない」「同僚に親切にしてあげていたのに、彼が悪口を言って恩を仇で返した」などがあります。

二つ目の「後足で砂をかける」を使った分かりやすい例としては、「お世話になった人に対して、後足で砂をかけるのはやめなさい」「後足で砂をかけるようなことばかりしてると天罰が下るよ」などがあります。

「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」の使い分け方

「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」はどちらも似た意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「恩を仇で返す」は去り際や最後というニュアンスがないのに対して、「後足で砂をかける」は去り際や最後というニュアンスがあるというのが違いになります。

「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」の英語表記の違い

「恩を仇で返す」を英語にすると「return evil for good」「to bite the hand that feeds」となります。例えば上記の「同僚に親切にしてあげていたのに、彼が悪口を言って恩を仇で返した」を英語にすると「I treated my coworker well, but she bit the hand that feeds by trash-talking me」となります。

一方、「後足で砂をかける」を英語にすると「do something spiteful as one leaves」となります。

「恩を仇で返す」の意味

「恩を仇で返す」とは

「恩を仇で返す」とは、恩返しをしないでかえって恩人に害を与えることを意味しています。

「恩を仇で返す」の使い方

「恩を仇で返す」を使った分かりやすい例としては、「お世話になった人に恩を仇で返すようなことをする」「彼は恩を仇で返されたのに他人を恨まないできた人間だ」「恩を仇で返すような人を信用することはできません」などがあります。

「恩を仇で返す」の読み方

「恩を仇で返す」の読み方は「おんをあだでかえす」です。誤って「おんをかたきでかえす」などと読まないようにしましょう。

「恩を仇で返す」は助けてもらった恩返しをしないでかえって恩人に害を与えることを意味することわざです。そのため、マイナスなイメージで使う言葉になります。

「恩を仇で返す」の由来

「恩を仇で返す」の由来は言葉そのものです。「恩」は人から受ける感謝すべき行為のことを意味しており、「仇」は害を与えることを意味しています。この対極の意味を持つ二つの言葉が合わさり、恩返しをしないでかえって恩人に害を与えることを「恩を仇で返す」と言うようになりました。

「恩を仇で返す」の対義語

「恩を仇で返す」の対義語・反対語としては、恨むべき人に対してかえって情けをかけることを意味する「仇を恩で報いる」があります。

「恩を仇で返す」の類語

「恩を仇で返す」の類語・類義語としては、恩を受けてもありがたいと思わずそれに報いる気のないことを意味する「恩知らず」、味方を捨てて敵方についたり約束に背いたりする人のことを意味する「裏切り者」などがあります。

「後足で砂をかける」の意味

「後足で砂をかける」とは

「後足で砂をかける」とは、恩義のある人を裏切るばかりか去り際にさらに迷惑をかけることを意味しています。

「後足で砂をかける」の使い方

「後足で砂をかける」を使った分かりやすい例としては、「後足で砂をかけるような行動を取った後輩を許せません」「あれだけ世話したのによく後足で砂をかけるようなことができたもんだ」「後足で砂をかけるような人にはなりたくない」などがあります。

「後足で砂をかける」の読み方

「後足で砂をかける」の読み方は「あとあしですなをかける」です。誤って「うしろあしですなをかける」などと読まないようにしましょう。

「後足で砂をかける」の由来

「後足で砂をかける」は動物の行動が由来です。犬や馬が走り去る時に後ろ足が砂を蹴散らして、最後に残るのは汚れた土になります。このことが転じて、恩義のある人を裏切るばかりか去り際にさらに迷惑をかけることを「後足で砂をかける」と言うようになりました。

また、「後足で砂をかける」は基本的にマイナスなイメージでしか使わない言葉になります。

「後足で砂をかける」の類語

「後足で砂をかける」の類語・類義語としては、保護してやった相手に恩を仇で返されることを意味する「軒を貸して母屋を取られる」(読み方:のきをかしておもやをとられる)、普段から目をかけてやっている者に裏切られることを意味する「飼い犬に手を噛まれる」などがあります。

「恩を仇で返す」の例文

1.恩を仇で返すようなことをしてしまったことを、今になって反省しています。
2.お世話した部下に恩を仇で返されたので、激しく怒っています。
3.仲違いしたからって、恩を仇で返すような真似は私にはできません。
4.漫画を貸したらページが折れ曲がって帰ってきた。恩を仇で返すような人には二度と貸しません。
5.恩を仇で返すわけにはいかない、今度は私が彼の力になる番です。
6.友人に貸した本やCDが返ってこないと思っていたら、ネットオークションで売られていたことを知り、恩を仇で返されたと憤りを感じた。
7.ケガから復帰したあとさっさとライバルチームに移籍なんて、よくそんな恩を仇で返すようなまねができたもんだ。
8.彼女とは突然音信不通になってしまって、あの時いろいろ助けてやったのにまるで恩を仇で返されたようなかなしい気持ちになったよ。
9.あの小娘、さんざんかわいがってやったのに恩を仇で返すとはな。おかげで例の計画が狂ってしまった。
10.この中に裏切り者がいると密告があったが、わたしは恩を仇で返すようなやつはいないと信じている。

この言葉がよく使われる場面としては、恩返しをしないでかえって恩人に害を与えることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「恩を仇で返す」はマイナスなイメージで使う言葉です。

「後足で砂をかける」の例文

1.お世話になった人に対して、後足で砂をかけるようなことはしないように心掛けています。
2.手塩に掛けて育てた部下が他社に情報を流していることを知り、後足で砂をかけられた気分です。
3.家出した友人を家に泊めてあげたら金目の物が無くなっていた。後足で砂をかけるとはまさにこのことだ。
4.ユース時代から育ててきたのに、いきなり他のチームに移籍だなんて後足で砂をかけるつもりか。
5.可愛がっていた後輩が何も言わずに会社を辞めた。後足で砂をかけられた気分だ。
6.離婚した友人に頼まれて私の勤め先への再就職を世話したら、入社していくらもたたないうちに、留学することにしたからと会社をやめてしまった。後足で砂をかけられた気分だ。
7.彼女はかなりのプレイガールでして、別れ方もいつも後足で砂をかけるような残酷なことをしていたから、男の人たちはかなりプライドを傷つけられていたと思いますよ。
8.生涯うちの師匠の口から、後足で砂をかけるように去っていったお弟子さんたちの悪口でさえも聞いたことがなかった。
9.会社を辞めるにあたっては社長ともめにもめて、後ろ足で砂をかけるような辞め方をしてしまった。
10.親切にお金を貸してくれた人に後ろ足で砂をかけるようなことはけっして許されることではない。

この言葉がよく使われる場面としては、恩義のある人を裏切るばかりか去り際にさらに迷惑をかけることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「後足で砂をかける」はマイナスなイメージで使う言葉です。

「恩を仇で返す」と「後足で砂をかける」はどちらも恩人を裏切ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、去り際や最後というニュアンスがないのが「恩を仇で返す」、去り際や最後というニュアンスがあるのが「後足で砂をかける」と覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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