【へとへと】と【くたくた】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「へとへと」と「くたくた」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「へとへと」と「くたくた」という言葉は、どちらも疲労を表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「へとへと」と「くたくた」の違い

「へとへと」と「くたくた」の違いを分かりやすく言うと、「へとへと」は極度の疲労を強調して人の限界に近い状態を表すこと、「くたくた」は疲労を表す用法のほかに調理や物理的変化を表現できる点で用途が広いという違いです。

一つ目の「へとへと」を使った分かりやすい例としては、「長時間の登山で体がへとへとになった」「徹夜で作業してへとへとになりながらも仕上げた」「連日の出張でへとへとになって休みたい」などがあります。

二つ目の「くたくた」を使った分かりやすい例としては、「子どもの世話で毎日くたくただ」「残業続きで心身共にくたくたになった」「大根をじっくり煮てくたくたにしてから味を染み込ませた」などがあります。

「へとへと」と「くたくた」はどちらも疲労を表すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「へとへと」は「今日はもうへとへとだ」のように、主に身体的疲労が極限に達していることを強く表現する語です。持続的な過度の労働や運動、長時間の緊張などで「もう動けない」「力が抜ける」ような状態を表すときに使われ、主に人のコンディションを指す言葉になります。

感情面でも「へとへとになるほど気を遣った」といった用法で用いられますが、基本的には完全燃焼して疲弊したというニュアンスが中心です。

一方、「くたくた」は「洗濯物で腰がくたくたになった」のように人の疲労を表すことに加え、「野菜がくたくたになるまで煮る」「生地がくたくたに柔らかい」といったように物や食材の状態を表す語としても広く使われます。

人に対して使う場合は「へとへと」に近い疲労感を示しますが、物に使うときは「柔らかくなった」「へたりやすい」といった物理的変化を指す点が大きな特徴です。

つまり、極度の疲労を強調して人の限界に近い状態を表すのが「へとへと」、疲労を表す用法のほかに調理や物理的変化を表現できる点で用途が広いのが「くたくた」と覚えておきましょう。

「くたくた」を英語にすると「exhausted」「worn out」「dead tired」となり、例えば「残業続きで毎日くたくたの状態が続いている」を英語にすると「I’ve been worn out every day because of the constant overtime」となります。

一方、「くたくた」を英語にすると「well-stewed」「cooked until tender」「softened completely」となり、例えば「野菜をくたくたになるまで煮込んだ」を英語にすると「I simmered the vegetables until they were well-stewed」となります。

「へとへと」の意味

「へとへと」とは、非常に疲れて力がすっかり抜けてしまうことを意味しています。

「へとへと」を使った分かりやすい例としては、「長時間歩き続けてへとへとになった」「連日の残業で体がへとへとです」「子どもの相手をしているうちにすっかりへとへとになった」「暑さのせいで夕方にはへとへとになってしまった」などがあります。

「へとへと」は、極度の疲労で体力や気力がほとんど残っていない状態を表すオノマトペです。動く力が抜けてしまったような、ぐったりした疲れ方を強調するときに使われます。

オノマトペとは、音そのものというよりも、状態や感覚を音で表現した言葉のことで、日本語では日常的に多く用いられています。「へとへと」以外にも「くたくた」「ぐったり」「ばてばて」「ふらふら」など、疲労や消耗を表す擬態語が多く存在します。

「へとへと」は「仕事でへとへとになる」「運動後にへとへとだ」のように、体力的・精神的に極端に疲れた状態を表すときに使います。回復には時間がかかるほどの疲労で、簡単には立ち直れない印象があります。

また、「へとへと」は精神的な疲れにも使われます。「人間関係に悩んでへとへとになった」「プレッシャーでへとへとだ」のように、心理的負担が積み重なって気力が尽きた状態でも使うことができると覚えておきましょう。

「へとへと」は日常会話で非常に頻繁に使われる表現で、疲労の度合いが大きいことを端的に伝えたいときに便利な言葉です。ビジネスの場面でも、「連日の対応でスタッフがへとへとになっています」「繁忙期で社員がへとへとです」のように使われることがあります。

「へとへと」は疲労の深さを強調する点で、「少し疲れた」という軽度の表現よりも強いニュアンスを持ちます。体力・気力が限界に近い印象を与えるのが大きな特徴です。

「へとへと」の類語・類義語としては、力が抜けるほど疲れる様子を表す「ぐったり」、疲労が重なった状態を示す「くたくた」、完全に消耗した様子の「ばてばて」などがあります。

「くたくた」の意味

「くたくた」とは、疲れたり弱ったりして力の抜けたことを意味しています。

「くたくた」を使った分かりやすい例としては、「長時間の立ち仕事で足がくたくたになってしまった」「重い荷物を運び続けて体がくたくたに疲れた」「会議が続いて頭がくたくたに疲弊している」「子どもの相手をしていたらすっかりくたくたになってしまった」などがあります。

「くたくた」は、非常に疲れ切ってしまい、体力や気力がほとんど残っていない状態を表す言葉です。特に、長時間の作業や繰り返される動作によって、肉体的な疲労が蓄積してぐったりしてしまった様子を描写することが多い表現です。

日常会話では、体力的な疲労感を強く訴えるときに使われ、「今日は残業続きでくたくただ」「歩き回ってくたくたに疲れた」のように、状況の厳しさや疲れの度合いを分かりやすく伝えられます。

また、比喩的に「気を遣いすぎてくたくたになった」「精神的にもくたくたです」のように、精神的疲労に対して使う場合もあります。

「くたくた」はカジュアルな表現で、くだけた会話では頻繁に使われますが、ビジネス文書やフォーマルな場面ではやや口語的であるため、「非常に疲弊している」「大きな負担がかかっている」などの言い換えが適切なこともあります。

「くたくた」は、肉体的な疲れを中心に、動作や体力を使い切ったあとの脱力した状態をイメージさせる言葉です。持続的な負荷や連続した行動によって、徐々に疲労が溜まっていき、最終的に力が抜けたようになってしまうニュアンスが強くあります。

「くたくた」の類語・類義語としては、非常に疲れた状態を示す「へとへと」、完全に疲れ切った様子の「ぐったり」、疲労感が極限に達していることを表す「疲れ果てる」などがあります。

「へとへと」の例文

1.長時間の残業が続いたため、今日は会社を出る頃にはすっかりへとへとになってしまいました。
2.山道を何時間も歩き続けた結果、頂上に着いた頃には体力が尽きてへとへとでした。
3.会議と商談が立て続けに入った一日で、気力まで奪われたようにへとへとになりました。
4.徹夜で準備したイベントが無事に終わり、緊張が解けた途端にへとへとになって座り込みました。
5.引っ越し作業を朝から続けたため、夕方には腕も足も動かないほどへとへとになっていました。

この言葉がよく使われる場面としては、を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「へとへと」は極度の疲労を強調して人の限界に近い状態を表す時に使う言葉です。

「くたくた」の例文

1.大量の来客対応を一日中続けた結果、気が抜けるほどくたくたになってしまいました。
2.休む間もなく家事をこなしたため、夜になる頃には心身ともにくたくたになっていました。
3.子どもの相手を何時間も続けたので、布団に倒れ込むほどくたくたになってしまいました。
4.会場準備で細かな作業が多く、終わる頃には腰が重く感じるほどくたくたになりました。
5.炎天下での外作業が長引いてしまい、帰宅する頃には歩くのも辛いほどくたくたでした。

この言葉がよく使われる場面としては、疲れたり弱ったりして力の抜けたことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「くたくた」は疲労を表す用法のほかに調理や物理的変化を表現できる点で用途が広い言葉です。

「へとへと」と「くたくた」はどちらも疲労を表すことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、極度の疲労を強調して人の限界に近い状態を表すのが「へとへと」、疲労を表す用法のほかに調理や物理的変化を表現できる点で用途が広いのが「くたくた」と覚えておきましょう。

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