似た意味を持つ「遭難」(読み方:そうなん)と「迷子」(読み方:まいご)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「遭難」と「迷子」という言葉は、どちらも「道に迷うこと」を表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
遭難と迷子の違い
遭難と迷子の意味の違い
遭難と迷子の違いを分かりやすく言うと、遭難とは道に迷うなどして命に危険が迫る状態、迷子とは道に迷って家に帰れない状態という違いです。
遭難と迷子の使い方の違い
一つ目の遭難を使った分かりやすい例としては、「遭難した船は観光客を乗せた遊覧船でした」「外国籍の登山者らによる遭難が相次いでいます」「警察と消防の山岳遭難救助隊が出動しました」などがあります。
二つ目の迷子を使った分かりやすい例としては、「ショッピングモールで迷子を見つけた」「ご来店中のお客様に迷子のお知らせをいたします」「迷子の特徴をアナウンスする」「迷子の女の子を助けて感謝状をもらいました」などがあります。
遭難と迷子の使い分け方
遭難と迷子という言葉は、どちらも自分の現在地がわからなくなったり道に迷ったりすることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。
遭難とは、災難に出あうことを意味し、特に山や海において生命に関わるような危険に遭遇することを表します。山岳遭難とは、自力で下山できずに救助を要請するような状態に陥ることであり、その原因には道に迷ったり、滑落したり、雪崩が発生したり様々あります。
迷子とは、道に迷ったり、親とはぐれたりして、家に帰れない子供を意味します。特に子供に用いる言葉ですが、徘徊する高齢者などの大人や、飼い犬や飼い猫などのペットにも用いられています。山で迷子になると遭難する危険性が高まります。
つまり、遭難とは道に迷ったりして命に危険が迫る状態であり、迷子とは道に迷ったりして家に帰れない状態です。迷子は遭難の原因の一つであり、遭難は命の危険性が高まることを表します。
遭難と迷子の英語表記の違い
遭難を英語にすると「distress」「mishap」となり、例えば上記の「遭難した船」を英語にすると「a ship in distress」となります。一方、迷子を英語にすると「lost child」「missing child」となり、例えば上記の「迷子を見つける」を英語にすると「find the lost child」となります。
遭難の意味
遭難とは
遭難とは、災難に出あうこと、特に、登山や航海などで命を失うような危険にあうことを意味しています。
遭難の使い方
遭難を使った分かりやすい例としては、「遭難者数のうち約半数は60代以上です」「無理な救助は二重遭難につながります」「無線電話で遭難信号を発信する」「登山中に滑落し動けなくなる山岳遭難がありました」などがあります。
その他にも、「山岳遭難事故の発生件数を調べています」「雪山で遭難者の群れを発見しました」「消防による遭難救助費用は原則無料です」「実際に起きた遭難事故を描いた映画が話題になっています」などがあります。
遭難の「遭」は訓読みで「あう」と読み、思いがけず出あうことや巡り合うことを表します。辛く苦しい事態を表す「難」と組み合わさり、遭難とは、災難や困難にあうことを意味します。特に、登山や航海などで危険に出あうことを表現する言葉です。
表現方法は「遭難信号」
遭難を用いた日本語には「遭難信号」があります。遭難信号とは、船舶や航空機が遭難した際、救助を求めるために発する信号を意味します。無線電信のSOS、無線電話の国際救難信号のほかに、国際信号旗、発煙筒、汽笛、手旗などを用いて行われます。
遭難の対義語
遭難の対義語・反対語としては、災難を避けることを意味する「避難」などがあります。
遭難の類語
遭難の類語・類義語としては、天災や事故など思いがけず受けるわざわいを意味する「災難」、苦難や災難を受けることを意味する「受難」、損害や危害を受けることを意味する「被害」、災害にあうことを意味する「被災」などがあります。
迷子の意味
迷子とは
迷子とは、道がわからなくなったり、連れにはぐれたりすること、また、その子供やその人を意味しています。
迷子の使い方
迷子を使った分かりやすい例としては、「迷子の女子児童を保護しました」「迷子になった猫を探しています」「迷子になっていた幼児を助けたことがあります」「迷子になっていた幼児を助けたら漫画本をもらいました」などがあります。
その他にも、「犬用の迷子札を買いました」「迷子の子猫ちゃんのポスターを作りました」「迷子犬の掲示板をチェックする」「迷子になる夢を見たことがありますか」「夢占いで迷子は吉とされています」などがあります。
迷子の読み方
迷子の読み方は「まいご」です。誤って「まいこ」「まいし」などと読まないようにしましょう。
迷子の「迷」は訓読みで「まよう」と読み、進むべき道がわからなくなることを表します。親から生まれた子供や成人男子の敬称を表す「子」と結び付き、迷子とは、道に迷ったり,親にはぐれたりなどした子供や人を意味します。
表現方法は「迷子札」
迷子を用いた日本語には「迷子札」(読み方:まいごふだ)があります。迷子札とは、迷子になった時の用心に、住所や氏名を書いて、子どもの衣服や持ち物などにさげておく札のことです。幼い子どもだけでなく、高齢者や犬や猫のペットにも用いられています。
迷子の類語
迷子の類語・類義語としては、容易に出口がわからず迷うようにつくってある建物を意味する「迷宮」、どこへ向かえばいいかわからなくなることを意味する「道迷い」、迷子を意味する「ロストボーイ」などがあります。
遭難の例文
この言葉がよく使われる場面としては、災難に出あうこと、特に、登山や航海などで危険に出あうことを表現したい時などが挙げられます。
例文5にある「山岳遭難」とは、山において生死にかかわるような危険に遭遇することを意味します。山で道に迷ったり、滑落したり、悪天候で下山ができなくなるなど、命に関わる危険な状態を指します。
迷子の例文
この言葉がよく使われる場面としては、道に迷ったり、親にはぐれたりして、さまよっている子供を表現したい時などが挙げられます。
例文3にある「迷子カード」とは、迷子に備えて、名前や電話番号などの連絡先情報を記載し、身につけさせるためのカードのことです。「迷子札」とも言います。
遭難と迷子という言葉は、どちらも「道に迷うこと」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、道に迷うなどして命に危険が迫るさまを表現したい時は「遭難」を、道に迷って家に帰れないさまを表現したい時は「迷子」を使うようにしましょう。