【中枢】と【中核】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「中枢」(読み方:ちゅうすう)と「中核」(読み方:ちゅうかく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「中枢」と「中核」という言葉は、どちらも「物事の中心」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




中枢と中核の違い

中枢と中核の違いを分かりやすく言うと、中枢とは全体をコントロールする中心部、中核とは全体を支える中心的存在という違いです。

一つ目の中枢を使った分かりやすい例としては、「どんな人に組織の中枢をゆだねるかが重要だ」「詐欺組織の中枢を摘発する」「認知症の中核症状について説明を受けました」「中枢性尿崩症は指定難病ですか」などがあります。

二つ目の中核を使った分かりやすい例としては、「会社組織の中核となる人材を育成する」「中核派は街頭闘争に力を入れています」「栄養教諭を中核にして食育を推進する」「大阪の精神科中核病院を調べています」などがあります。

中枢と中核という言葉は、どちらも物事の中心となるところを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

中枢とは、重要な部分や中心となる大切なところを意味します。「組織の中枢」「政治の中枢」「神経の中枢」のような使い方で、全体を動かしたりコントロールしたりするニュアンスで用いられる言葉です。

中核とは、物事の中心や中心となっている大切なところを意味します。「中核となる人材」「中核病院」のような使い方で、物事の中心的な存在であり全体を支えるニュアンスで用いられる言葉です。

つまり、中枢とは全体をコントロールする中心部を表し、中核とは全体を支える中心的存在を表します。二つの言葉は似ていますが、ニュアンスは異なるので区別して使うようにしましょう。

中枢を英語にすると「center」「nucleus」「central nervous system」となり、例えば上記の「組織の中枢」を英語にすると「the nucleus of an organization」となります。

一方、中核を英語にすると「core」「kernel」「center of attention」となり、例えば上記の「中核となる人材」を英語にすると「core human resources」となります。

中枢の意味

中枢とは、中心となる大切なところ、重要な部分を意味しています。

その他にも、「中枢神経系または神経中枢」の意味も持っています。

「捜査当局は暴力団の中枢メンバーを逮捕しました」「いずれ子どもたちが社会の中枢を担うことになります」などの文中で使われている中枢は、「中心となる大切なところ、重要な部分」の意味で使われています。

一方、「中枢神経系の働きを箇条書きにしてまとめる」「中枢神経障害の症状で夜も眠れません」「中枢性めまいでふらついてしまう」「中枢性睡眠時無呼吸症候群の治療方法を教えてください」などの文中で使われている中枢は、「中枢神経系または神経中枢」の意味で使われています。

中枢の読み方は「ちゅうすう」です。誤って「じゅうすう」「なかすう」などと読まないようにしましょう。

中枢とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を判断する必要があります。中枢の「中」は場所や順序などで中央にあたるところや中心を表し、「枢」は物事の要となるところを表します。

中枢を用いた日本語には「中枢中核都市」があります。中枢中核都市とは、日本の地方公共団体のうち、東京圏以外の地域の経済や住民生活を支える拠点となる市を意味します。日本政府は、2018年12月に中枢中核都市として82市を選定しました。

中枢の対義語・反対語としては、物の末端を意味する「末梢」などがあります。

中枢の類語・類義語としては、物事の最も大切なところを意味する「枢機」、物事の中心となる部分を意味する「枢軸」、物事の最も大切な所や最も重要であることを意味する「枢要」、物事を行う際に中心となる人や組織を意味する「主軸」などがあります。

中核の意味

中核とは、物事の中心、重要な部分を意味しています。

中核を使った分かりやすい例としては、「中核派の資金源は謎に包まれています」「中核派全学連に初の女性トップが誕生しました」「英語の先生は学生のころ中核派として活動していたそうです」などがあります。

その他にも、「企業を支える中核人材の確保と育成が課題です」「中核病院であれば高度先進医療を受けることができます」「中核市になるための要件をご存知でしょうか」「現場の中核メンバーとして活躍する」などがあります。

中核の「核」は訓読みで「さね」と読み、果実の種子を保護している堅い部分、物事の中心となるところを表します。ちょうど中央にあたるところを表す「中」と結び付き、中核とは、物事の中心にある重要な部分を意味します。

中核を用いた日本語には「中核派」があります。中核派とは、正式名称を「革命的共産主義者同盟全国委員会」とする過激派の極左集団です。暴力での共産革命を目指し、内部の「革命軍」はテロやゲリラを実行する非公然組織とされています。

中核の対義語・反対語としては、組織などの中央から最も遠い部分を意味する「末端」などがあります。

中核の類語・類義語としては、最も重要な位置にある物や人を意味する「中心」、物事のおおもとや中心となるものを意味する「基幹」、物事の中心となる大切なところを意味する「中核」、物事全体の中心となるものを意味する「柱」などがあります。

中枢の例文

1.永田町は国の中枢を担う政治の中心地で、国会議事堂や首相官邸などがあります。
2.中枢中核都市は実際どこにあって、どんな役割が求められるか一覧表にしました。
3.英語を理解するうえで重要な言語中枢について、わかりやすく説明いたします。
4.生物の授業で、中枢神経は脳と脊髄から構成されることを習いました。
5.保健体育のテストで、中枢神経と末梢神経の違いを説明する記述問題が出ました。

この言葉がよく使われる場面としては、中心となる大切なところ、重要な部分、中枢神経を表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文2にある中枢は、「中心となる大切なところ」の意味で用いられています。例文3から例文5の中枢は、「中枢神経」の意味で使われています。

中核の例文

1.中堅社員は、会社側からみると職場の中核となって業務を担う立場にあります。
2.大学生の時、興味本位で中核派の政治集会に参加したことがあります。
3.新左翼団体の中核派や革マル派は何がしたいのか、インターネットで調べてみました。
4.政令指定都市と中核市の違いを、社会の先生にわかりやすく教えてもらいました。
5.持病が悪化してしまい、かかりつけ医に紹介された中核病院で詳しい検査をすることになりました。

この言葉がよく使われる場面としては、重要な部分、核心を表現したい時などが挙げられます。

例文4にある「中核市」とは、地方自治法の規定により政令で指定される、人口20万人以上の都市のことです。指定都市が処理する事務のうち、都道府県が行ったほうが効率的な事務以外の、福祉・保健・都市計画に関する事務などを処理できます。

中枢と中核という言葉は、どちらも「物事の中心」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、全体をコントロールする中心部を表現したい時は「中枢」を、全体を支える中心部を表現したい時は「中核」を使うようにしましょう。

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