似た意味を持つ「下取り」(読み方:したどり)と「買い取り」(読み方:かいとり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「下取り」と「買い取り」という言葉は、どちらも引き取ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
下取りと買い取りの違い
下取りと買い取りの意味の違い
下取りと買い取りの違いを分かりやすく言うと、下取りとは古くなった同種の品物を引き取り新しい物の購入代金の一部にすること、買い取りとはお金を払って自分の物にすることという違いです。
下取りと買い取りの使い方の違い
一つ目の下取りを使った分かりやすい例としては、「今まで使っていた携帯を下取りして貰う予定です」「車の下取りは損するそうだ」「下取りすると楽なので新しい家電を買う度に利用している」「下取りサービスは行っていますか」などがあります。
二つ目の買い取りを使った分かりやすい例としては、「これらのお酒は買い取り扱いになります」「新しい車を購入するので今まで乗っていた車を買い取りしてもらうことにした」「私達はお酒の買い取りを行なっています」「この車を買い取りますか」などがあります。
下取りと買い取りは、車や携帯電話を購入する際によく見かける言葉ですが、意味は少し違っています。
下取りは、古くなった同種の品物を引き取り新しい物の購入代金の一部にするという意味なので、新しい物を購入する際にしか使えない言葉になります。分かりやすく説明すると、新しい物を購入する際に、今まで使っていた物を売って値引きしてもらうということです。
もう一方の買い取りは、お金を払って自分の物にするという意味になります。分かりやすく説明すると、今まで使っていた物を売るという行為のことで、物をお金に変えるとイメージすれば分かりやすいでしょう。
下取りと買い取りは車関係で見かけることが多いのですが、車関係においての違いを紹介していきます。下取りの良い点としては、手間がかからない、状態が悪い物でも下取りしてもらえることです。反対に、買い取りの良い点としては、下取りよりも高い値段で売れることです。
下取りと買い取りの英語表記の違い
下取りを英語にすると「trade-in」となり、例えば上記の「下取りサービスは行っていますか」を英語にすると「Do you offer trade-in services」となります。
一方、買い取りを英語にすると「purchase」「buy」となり、例えば上記の「この車を買い取りますか」を英語にすると「Would you like to purchase this car」となります。
下取りの意味
下取りとは
下取りとは、古くなった同種の品物を引き取り新しい物の購入代金の一部にすることを意味しています。
下取りの使い方
下取りを使った分かりやすい例としては、「下取りシステムはとても素晴らしい」「下取り方法によっては古物商許可が必要なことがある」「エアコンを下取りしてもらった」「携帯の画面が割れているので下取りできないと言われた」などがあります。
下取りは車や携帯電話を購入する際によく見かける言葉でしょう。新しい物を購入する際に、今まで使っていた物を売って値引きしてもらうことが下取りになります。そのため、新しい物を購入する時にしか使わない言葉になります。
下取りの下の字を使った別の言葉としては、会社などが引き受けた仕事の全部または一部をさらに引き受けてすることを意味する「下請け」、ある仕事の準備のためにする仕事を意味する「下仕事」などがあります。
買い取りの意味
買い取りとは
買い取りとは、お金を払って自分の物にすることを意味しています。その他にも、商品が売れ残っても返品しない約束で仕入れることの意味も持っています。
買い取りの使い方
買い取りを使った分かりやすい例としては、「この雑誌は買い取り扱いにります」「新しいパソコンを購入するので古いパソコンを買い取りに出した」「宅配買い取りは便利なので頻繁に利用している」「買い取り査定がスムーズに行ったのでこの店舗に売ることした」などがあります。
買い取りとは、お金を払って自分の物にすることを意味しています。日常生活でよく使われる買い取りは、お店に買い取りしてもらう場合なので、自分の物を売るというイメージをすれば分かりやすいでしょう。
買い取りは二つの意味を持っているのですが、一般的には、お金を払って自分の物にすることの意味でしか使いません。商品が売れ残っても返品しない約束で仕入れることの意味は、一部のビジネスシーンのみで使います。
「買い取り」と「買取り」の違い
買い取りの送り仮名は、「買い取り」と「買取り」どちらが正解が悩む人も多いはずですが、結論から言うと、どちらの言葉も正解になります。
内閣告示の「改定送り仮名の付け方」には、基本的に活用の語尾を省略せず送るとあるのですが、活用のない語であって読み間違えるおそれのない語については「許容」を適用しても良いとなっています。買い取りはこれに該当しているため、買取りとしても問題はありません。
買い取りの類語
買い取りの類語・類義語としては、買うことを意味する「購入」、買い取ることを意味する「買収」、買い求めることを意味する「購求」、買い入れることを意味する「購買」、売ろうとしている他人の所有物や権利などを買って手に入れることを意味する「買い受ける」などがあります。
買い取りの買の字を使った別の言葉としては、買い上げることを意味する「買い上げ」、あちこち探し求めて盛んに買うことを意味する「買い漁る」、余分に買って蓄えることを意味する「買い置き」、買う方法のことを意味する「買い方」などがあります。
下取りの例文
この言葉がよく使われる場面としては、古くなった同種の品物を引き取り新しい物の購入代金の一部にすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、新しい物を購入する時ににしか使えない言葉になります。車や携帯、楽器などを購入する際によく見かける言葉でしょう。
買い取りの例文
この言葉がよく使われる場面としては、お金を払って自分の物にすることを表現したい時などが挙げられます。商品が売れ残っても返品しない約束で仕入れることの意味も持っています。
買い取りはお金を払って自分の物にするという意味なのですが、上記の例文のように、お店側側に自分の物を売るというニュアンスで使うことが多いです。
下取りと買い取りは似ている言葉なので間違いやすいですが、意味は違うのでしっかりと使いわけるようにしましょう。古くなった同種の品物を引き取り新しい物の購入代金の一部にすることが下取り、今まで使っていた物をお店に買ってもらうのが買い取りになります。