【かまける】と【うつつを抜かす】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「かまける」と「うつつを抜かす」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「かまける」と「うつつを抜かす」という言葉は、どちらも何かの物事に熱中するという意味を持つ共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。

かまけるとうつつを抜かすの違い

かまけるとうつつを抜かすの違いを分かりやすく言うと、気を取られつつ他のことも気になっている状態のことか、熱中して他のことが見えない状態のことかの違いです。

つまり、「かまける」の場合は、熱中している物事の外側にあることも見えている状態を指すのに対し、「うつつを抜かす」とは、熱中しすぎてそれ以外の物事が見えていない状態を意味しています。

「かまける」という言葉は、漢字で表記すると「感ける」と書きます。感けるの「感」というのは、感情という意味であり「感情を傾けること」を「感ける」と言います。

この「感ける」という表記は、常用漢字の読み方ではありません。新聞やニュースメディアなどでは「かまける」とひらがなで表記されるものであると覚えておくようにしましょう。

何かの物事に感情を傾けることを「かまける」と言いますが、この場合、感情は傾いているだけなので、他の物事も見えていることが多いです。

例えば「仕事に感情を傾けてはいるけれど、家庭のことも気にかかっている」などの状態を「仕事にかまけて」などと表現します。

かまけるという言葉には、仕方なく感情を傾けているというような意味合いや、気が付けば感情を傾けてしまっていた、というような意味合いが含まれています。

「勉強をしなくてはいけないことはわかっているのに、気が付けば遊んでしまっていた」という場合にも、「遊びにかまけて、勉強を疎かにしてしまった」などという風に表現することが出来ます。

一方で「うつつを抜かす」という言葉は、漢字で表記すると「現を抜かす」と書かれます。この「現」というのは「現実」という意味を持つ言葉です。夢や虚構の反対語であり、現実的で意識が正常に作用している状態を「現」(うつつ)と言います。

「うつつを抜かす」というのは、その「現」を抜かしてしまっているので、つまりは「夢見心地」というような意味を持つ言葉です。ある事柄に熱中して、現実を見ない状態が「うつつを抜かしている」状態であると言えます。

うつつを抜かすというのは、かまけるとは違い、その物事しか見えていない状態を意味しています。それだけに熱中をして、それ以外の事柄については全く見えていない状態を「うつつを抜かす」と表現するのだと覚えておくようにしましょう。

例えば「お芝居にうつつを抜かしている」などのように使われます。これは、お芝居に熱中してしまい、それ以外のことが何も見えなくなっている状態であるという意味の言葉です。

なにかに熱中している際、熱中しているものの外側にあるものにも意識が向いている場合には「かまける」、熱中しているものの他には、意識が向いていない状態のことを「うつつを抜かす」と表現するのだと覚えておくようにしましょう。

かまけるの意味

かまけるとは、あることに気を取られて、他のことが出来ない様子を意味しています。「かまける」とは、漢字で「感ける」と表記します。

かまけるとは「感ける」と書き、感情を傾けることを意味する言葉です。何事かに感情を傾けてしまっている状態、気を取られている状態のことを意味しています。

かまけると表現する場合、何事かに夢中になりつつも、その外側にある別の事柄についても意識が向いていることが多くあります。

夢中になっている間は気が付かなかったけれど、我に返ると外側が見えてくる、という状態も「かまける」と表現することが出来ます。

例えば「仕事にかまけて、家庭を疎かにしてしまった」というような使われ方をします。これは、仕事が忙しい時には、そちらに夢中になってしまっていたけれど、我に返ると、家庭を疎かにしてしまっていたと気が付いたということです。

また、夢中になっている間にも、他のことが気になっている場合もあります。「育児にかまけて、家事がままならない」などの例文で考えるとわかりやすいでしょう。

これは、家事をしなくてはいけないことはわかっているけれど、それどころではなく、優先してやるべき事があるという状態を意味しています。やむを得ず、ひとつの事にかかりきりになってしまい、他のことに手が回らない状態であると言えます。

うつつを抜かすの意味

うつつを抜かすとは、何事かに熱中して、現実が見えない状態になっていることを意味しています。うつつを抜かすというのは漢字で「現を抜かす」と表記することが出来ます。

この「現」というのは、「現実」という意味で使われていて、現実を抜かしてしまっているのが「うつつを抜かしている」状態であると言えます。

現実を置き去りにして何事かに夢中になっている様子を「うつつを抜かす」と表現し、この場合は「かまける」とは違って、夢中になっている事柄以外の事は考えられていない状態です。

ひとつのことに集中してしまっていて、他のことが目に入らない状態のことを「うつつを抜かす」と言います。

例えば「休日になると、趣味にうつつを抜かしている」という表現では、休日は趣味に熱中していて、その他のことは特になにもしていないというような意味になります。

ある物事に対して、夢中になっていて、他のことが全く見えなくなっている状態のことを「うつつを抜かす」と表現するのだと覚えておくようにしましょう。

かまけるの例文と使い方

1.遊びにかまけて、勉強が疎かになる。
2.育児にかまけて、家事がままならない日々だ。
3.仕事にかまけて、家族サービスが出来ずに心苦しい。
4.忙しさにかまけて、つい彼女へのメールを返し忘れていた。
5.大変なのはわかるけれど、自分の仕事にばかりかまけていては、いつか友達をなくしてしまうよ。

この言葉がよく使われる場面としては、何事かにかかりきりになってしまい、他のことにまで気が回らない様子を表す時などが挙げられます。漢字で表記すると「感ける」と書き、感情を傾けている様子を示します。

他のことにも目を向けないといけないことをわかっている状態で夢中になることを「かまける」と表現します。かまけるというのは、決して悪い意味でだけ使われる表現ではありません。

例文2や3のように、罪悪感を含んでいる場合もあります。育児や仕事など、どうしようもない理由により、ひとつの事にかかりきりになっている状態である場合に「かまける」と使うのだと覚えておくようにしましょう。

熱中して物事を行っていて、気が付けばそれ以外の物事が疎かになっていた場合などにも「かまける」という言葉を使います。そのため、後悔の気持ちなどが含まれる場合もあります。

うつつを抜かすの例文と使い方

1.趣味にうつつを抜かしていたら、妻に怒られてしまった。
2.芝居に夢中になってうつつを抜かしている。
3.うちの父は休日になると、釣りにうつつを抜かしている。
4.大好きなアイドルにうつつを抜かして、現実の恋愛が疎かになっている。
5.恋にうつつを抜かしていたら、勉学に身が入りませんよ、と先生が言っていた。

この言葉がよく使われる場面としては、何事かに夢中になってしまい、他の物事が見えない状態になっていることを表現する時などが挙げられます。うつつを抜かすとは、漢字で書くと「現を抜かす」と書きます。

これは、現実を抜かしている状態であり、夢見心地であると言い換えることも出来ます。うつつを抜かすという言葉を使う際には、熱中している物事しか見えておらず、他のことについては見えていない状態であることがほとんどです。

うつつを抜かすと表現する場合、上記で示した通り、夢見心地であることが多くあります。そのため、夢中になる事柄は仕事や家事などではなく、趣味やスポーツ、賭け事など、一般的に楽しい事であるとされることがほとんどです。

楽しい事に夢中になって、他の物事が見えなくなっている状態を示したい時に「うつつを抜かす」または「現を抜かす」と表現するのだと覚えておくようにしましょう。