【忖度】と【空気を読む】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た意味を持つ「忖度」(読み方:そんたく)と「空気を読む」(読み方:くうきをよむ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「忖度」と「空気を読む」という言葉は、どちらも相手の心の動きを察することを表すという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



忖度と空気を読むの違い

忖度と空気を読むの意味の違い

忖度と空気を読むの違いを分かりやすく言うと、その場にいなくても常に状況を推察して行動することか、その場に当事者として居合わせている際に一時的に状況を判断して行動することかの違いです。

「忖度」と「空気を読む」という言葉は、ほとんど同じような意味として使われるものですが、「忖度」はその場にいなくても行うことが出来るものであり、「空気を読む」を使う場合には、その人がその場に居合わせる必要があります。

忖度とは、その場にいなくても常日頃から広く他者を意識をしているような状態が本来の意味です。日本人らしい相手に対する気遣いが感じられる言葉です。

一方で、空気を読むという言葉も同じように、相手に対する気遣いを意味する言葉です。しかし、空気を読むと使う場合には、その場に居合わせた状態で、一時的に状況や雰囲気を察して適切な行動を取ることを意味します。

忖度と空気を読むの使い分け方

忖度は、相手に対して常に意識を向けているような状態で、空気を読むというのは、忖度よりもその場限りであり、一時的なものであるという違いがあります。その場だけが上手く収まれば良いのが「空気を読む」ということです。

例えば「部長が今日は暑いねと言っていました」という情報を聞いて、いつもはホットコーヒーを出すところを、アイスコーヒーにする、そういう気遣いのようなものが忖度です。これは、誰かから伝え聞いた情報をもとに、次の行動を判断しています。

対する空気を読むというのは、コーヒーを出す人が直接的に「今日は暑いね」と部長に言われて「それならば、アイスコーヒーにしよう」と判断することを言います。この場合、自分がその場にいる状態で、自分で言葉を聞いてから判断しています。

広く様々な状況を考慮して、常に相手のことを思い遣るのが「忖度」であり、その場に居合わせた状態でその場限りでも相手の心の裏側を推測するのが「空気を読む」ということだと覚えておくようにしましょう。

忖度の意味

忖度とは

忖度とは、他人の心の動きを推し量って、常に相手に配慮をすることを意味しています。忖度は空気や雰囲気を読むだけでなく、相手の性格や性質を含めて心の内側に向けた配慮をすることです。

忖度の読み方

忖度の読み方は「そんたく」が正しい読み方となります。この忖度の「忖」という字は、常用漢字ではないため、忖度という言葉以外では、あまり使われる漢字ではありません。

忖度の語源

忖度の「忖」という字は、立心偏(読み方:りっしんべん)に「寸」という字を書きます。この立心偏というのは、漢字の左側につくもので、主に感情や思考といった心の動きに関する漢字を構成するものです。

そして、忖度の「忖」の字の右側にある「寸」という字は、寸法の「寸」という字であり「はかる」という意味を持ちます。つまり、忖度の「忖」という字は、その漢字だけで「相手の感情や思考、心の動きをはかる」という意味を持つものです。

忖度の「度」という字も、推し量る、見積もるという意味を持ちます。このような漢字の成り立ちから、忖度という言葉は、相手が言葉にしていない心の内側にある色々な感情の動きを、推測して理解しようと努力することを意味しています。

忖度とは、その場の空気だけでなく、書類などの文面で書かれていることの内側も含めて推察するという意味を持ちます。その場限りではなく、常に相手のことを思い遣る気持ちのことを忖度と表現するのだと覚えておくようにしましょう。

表現方法は「忖度する」「忖度しない」「忖度できる」

「忖度する」「忖度しない」「忖度できる」「忖度できない」などが、忖度を使った一般的な言い回しです。

忖度の使い方

忖度を使った分かりやすい例としては、「権力がある政治家に忖度する官僚が多い気がする」「子供の時から忖度しすぎると将来自分で物事を考えることが出来ない大人になってしまう」「仕事が出来ない上司ほど部下に忖度を求める」などがあります。

忖度するの言い換え語は「行間を読む」

忖度は「行間を読む」という言葉でも言い換えることが出来ます。

忖度の類語

忖度の類語・類義語としては、相手の事情などをくみとることを意味する「斟酌」(読み方:しんしゃく)、相手に対して心を配ることを意味する「配慮」、しっかり考えて心を配ることを意味する「顧慮」(読み方:こりょ)などがあります。

忖度の「度」という字を使った言葉としては、他人の言行を受けいれる広い心を意味する「度量」、立場や考えなどの異なる人を受け入れる心の広さを意味する「襟度」などがあります。

空気を読むの意味

空気を読むとは

空気を読むとは、その場の雰囲気から状況を推察して、一時的に状態に合わせた対応をすることを意味しています。

その場その場に応じて、自分が何をするべきか、またはするべきではないかを判断するのが「空気を読む」ということです。他にも、相手のして欲しいこと、逆にして欲しくないことを憶測して判断することも「空気を読む」ことであると言えます。

空気を読むというのは、文字通り、その場の雰囲気を察するということです。忖度が、常に相手のことを気遣っているのに対して、空気を読むというのは、空気を読む本人がその場にいる当事者であることが必要です。

また、忖度のように常に相手を気遣うのではなく、空気を読むと言う場合には、その場限りであることが多いものです。

空気を読むの言い換え語は「雰囲気を読む」「雰囲気を理解する」

空気を読むという言葉は、別の言い方をすると「雰囲気を読む」「雰囲気を理解する」という意味です。その場の雰囲気や状況を肌で感じて察することで、その場で自分自身がどういう行動を取るべきなのかを判断することを「空気を読む」と表現します。

空気を読むの使い方

空気を読むを使った分かりやすい例としては、「空気を読んで何も喋らないようにしている」「他人の気持ちが理解できないので空気を読むことができない」「うちの会社では空気が読めない人は居場所がなくなる」などがあります。

空気を読むの類語

空気を読むの類語・類義語としては、状況を推し量ることを意味する「状況を察する」、物事を必要以上に察することを意味する「深読みする」、相手の心情を推し量ることを意味する「汲み取る」などがあります。

忖度の例文

1.お客様の心を忖度することが出来てこそ、行き届いたおもてなしが出来るというものです。
2.政治の場で「忖度」と使うと、なんだか汚い言葉に聞こえるけれど、本来「忖度」という言葉は日本人らしい配慮のある言葉だ。
3.ある程度の忖度をすることは、人間関係を良好にするためにも必要なことだと思うよ。
4.忖度とは、相手の気持ちの裏側を、そっと読み取って行動をすることだ。
5.秘書という仕事をする上では、ボスの心の内を忖度できなくてはいけない。

この言葉がよく使われる場面としては、雰囲気や行間を読み、相手の心の動きを推察したりする時などが挙げられます。

忖度とは、その場に居合わせていない状態でも行うものであり、広く意識を持って行われるものです。その場の状況などだけではなく、相手の性格や性質なども考慮している場合が多くあります。

例えば「○○さんは真面目な性格だから、きっとこう考えるだろう」「××様は、こういったものは苦手だから、別の企画をご用意しよう」などのように、相手から何も言われていなくても、性格や好みなどを考えて行動することを忖度と言います。

忖度というのは、政治の場面などで使用されて世に広まった言葉でもあります。政治的な「忖度」というのは、媚を売るというような意味合いが含まれていて、あまり良い意味では使われません。

しかし、忖度の本来の意味は、悪いものではありません。相手を大切に思い遣る気持ちからくる配慮や、おもてなしのようなものです。悪い意味でばかり使われる言葉ではないことを覚えておくようにしましょう。

空気を読むの例文

1.部長は気難しい人だから、なるべくその時々の空気を読んで行動するようにしてね。
2.私は空気を読むのが少し苦手なので、意識して気を付けるようにしている。
3.空気を読めない人のことを「KY」と呼ぶらしいよ。
4.社会人になっても「空気を読む」力というのは必要らしい。
5.空気を読もうと必死になりすぎてしまうと、かえって人間関係に疲れてしまうよ。

この言葉がよく使われる場面としては、その場の雰囲気を肌身で感じて、状況に合わせた行動を取る際などが挙げられます。忖度とは違い、その場限りであることが多いのが「空気を読む」という表現です。

例文3のように「KY」(読み方:ケーワイ)という略語で「空気が読めない」ことを表す場合もあります。この「KY」というのは、一般的にはあまり良い意味で使われることのないもので、マイナスの意味合いを強く持ちます。

空気が読めないことは、あまり良いこととされない場合が多いものです。しかし、あまりにも周囲の状況に意識を傾け過ぎるのも疲れてしまいます。適度な配慮を持って相手を敬うように心掛けるのが良いでしょう。

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