似た意味を持つ「さぞかし」と「さぞ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「さぞかし」と「さぞ」という言葉は、どちらも未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「さぞかし」と「さぞ」の違い
「さぞかし」と「さぞ」の意味の違い
「さぞかし」と「さぞ」の違いを分かりやすく言うと、「さぞかし」とは「さぞ」を強めた言葉、「さぞ」とは未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることという違いです。
「さぞかし」と「さぞ」の使い方の違い
一つ目の「さぞかし」を使った分かりやすい例としては、「彼もさぞかしお喜びのことでしょう」「旅行はさぞかし楽しかったでしょう」「彼女は結婚できてさぞかし幸せだろうね」「彼女がそれを聞いたらさぞかし驚くだろう」などがあります。
二つ目の「さぞ」を使った分かりやすい例としては、「さぞ忙しいと思うけど彼なら平気だろう」「さぞお母様もお喜びになられたでしょう」「もう何年も会ってないがさぞ幸せに暮らしているだろう」などがあります。
「さぞかし」と「さぞ」の使い分け方
「さぞかし」と「さぞ」はどちらも推量を伴って、未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「さぞかし」と「さぞ」の一番の違いは「さぞかし」は「さぞ」を強めた言葉という点になります。そのため、「さぞ」をより強調したい場合に「さぞかし」を使うようにしましょう。
「さぞかし」と「さぞ」の英語表記の違い
「さぞかし」も「さぞ」も英語にすると「will」「must」「surely」となり、例えば上記の「彼女がそれを聞いたらさぞかし驚くだろう」を英語にすると「She will be so surprised to hear that」となります。
「さぞかし」の意味
「さぞかし」とは
「さぞかし」とは、未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることを意味しています。
表現方法は「さぞかし大変だった」「さぞかし心配」「さぞかし美しい」
「さぞかし大変だった」「さぞかし心配」「さぞかし美しい」「さぞかし無念」などが、「さぞかし」を使った一般的な言い回しになります。
「さぞかし」の使い方
「さぞかし」を使った分かりやすい例としては、「海外留学をしていたのならさぞかし英語は上手くなっただろう」「こんな目に遭うなんてさぞかし怖かっただろう」「地元は今頃さぞかし寒いことでしょう」「夏の大会が中止なるなんてさぞかし悔しかっただろう」などがあります。
「さぞかし」は未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることを意味する「さぞ」に強調を表す助詞の「かし」が合わさった言葉です。そのため、「さぞ」をより強調したい場合に使います。
「さぞかし」は自分は体験していないが相手の置かれた状況をみて、思いやりの気持ちで共感する場合に使うのが適切です。また特徴として、明るい状況と暗い状況どちらに対しても使うことができます。
「さぞかし」が皮肉や嫌味にならないよう注意
「さぞかし」を使う上で注意しなければならいのは、皮肉や嫌味にならないようにすることです。例えば「有休を取って行く北海道旅行はさぞかし楽しかったでしょう」としてしまうと、皮肉や嫌味だと捉えられてしまい、不快な思いをさせてしまいます。
「さぞかし」に敬語を加えると目上の人に使える
「さぞかし」自体は敬語表現の言葉ではないのですが、「部長は若い頃さぞかし苦労されたでしょう」のように前後の文章に尊敬語や謙譲語を加えることによって、目上の人に対して使うことも可能です。
「さぞかし」の漢字表記
「さぞかし」を漢字にすると「嘸かし」と表記することができますが、「嘸」という漢字が常用漢字ではないため、あまり一般的ではありません。
「さぞかし」の類語
「さぞかし」の類語・類義語としては、ある事が想像や理屈ではなく事実であることを意味する「現に」、感嘆の意を込めてある状態の程度の甚だしいことを意味する「実に」、間違いなくある事態であることを意味する「誠に」などがあります。
「さぞ」の意味
「さぞ」とは
「さぞ」とは、未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることを意味しています。
表現方法は「さぞ嬉しい」「さぞ美味しい」「さぞご心配のことと存じます」
「さぞ嬉しい」「さぞ美味しい」「さぞご心配のことと存じます」などが、「さぞ」を使った一般的な言い回しになります。
「さぞ」の使い方
「さぞ」を使った分かりやすい例としては、「あんな目に遭うなんてさぞ辛かっただろう」「さぞ満足したでしょうね」「さぞご不安だったことでしょう」「彼女はさぞお喜びになっただろう」「こんな真冬に薄着しかないなんてさぞ寒かろう」などがあります。
「さぞ」は自分は体験していないが相手の置かれた状況をみて、思いやりの気持ちで共感する場合に使うのが適切です。また特徴として、明るい状況と暗い状況どちらに対しても使うことができます。
「さぞ」が皮肉や嫌味にならないよう注意
「さぞ」を使う上で注意しなければならいのは、皮肉や嫌味にならないようにすることです。例えば「有休を取って行く沖縄道旅行はさぞ楽しかったでしょう」としてしまうと、皮肉や嫌味だと捉えられてしまい、不快な思いをさせてしまいます。
「さぞ」に敬語を加えると目上の人に使える
「さぞ」自体は敬語表現の言葉ではないのですが、「専務は若い頃さぞ苦労されたでしょう」のように前後の文章に尊敬語や謙譲語を加えることによって、目上の人に対して使うことも可能です。
「さぞ」の漢字表記
「さぞ」を漢字にすると「嘸」と表記することができますが、「嘸」という漢字が常用漢字ではないため、あまり一般的ではありません。
「さぞ」の類語
「さぞ」の類語・類義語としては、推量の語を伴って推測する気持ちのことを意味する「定めし」(読み方:さだめし)、数量や程度などについての疑問を表すことを意味する「どれほど」などがあります。
「さぞかし」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「さぞかし」は様々な場面で使われている言葉です。
「さぞ」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「さぞ」は様々な場面で使われている言葉です。
「さぞかし」と「さぞ」はどちらも未知の経験を目前のことのように想像したり他人の経験に共感したりすることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「さぞ」をより強調したい場合に「さぞかし」を使うと覚えておきましょう。