【あらすじ】と【概要】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「あらすじ」と「概要」(読み方:がいよう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「あらすじ」と「概要」という言葉は、どちらも内容を短くまとめたものを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「あらすじ」と「概要」の違い

「あらすじ」と「概要」の違いを分かりやすく言うと、「あらすじ」は物語の流れやストーリーを簡潔に説明するときに使う、「概要」は主なポイントや要素を要約して伝えるときに使うという違いです。

一つ目の「あらすじ」を使った分かりやすい例としては、「面白そうな小説だったのであらすじを見てすぐに読み始めました」「あらすじを読んだだけで物語の世界観に引き込まれた」「この映画のあらすじを簡単に説明すると友情と冒険の物語です」などがあります。

二つ目の「概要」を使った分かりやすい例としては、「計画の概要はすでに全員に共有されています」「新サービスの概要はまだ公開されていません」「応募要項の概要に重要な条件が含まれていました」「このプレゼンの概要には目的と進行手順が含まれています」などがあります。

「あらすじ」と「概要」はどちらも内容を短くまとめたものを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「あらすじ」は「この小説のあらすじは、幼なじみ同士の再会と成長を描いた物語です」のように、物語や出来事の流れ、筋書きを簡潔に追って説明するときに使う言葉になります。

一方、「概要」は「この企画書の概要には目的や進行スケジュールが記されています」のように、全体の大まかな内容や構成、要点を網羅的にまとめたものに使う言葉です。

つまり、物語の流れやストーリーを簡潔に説明するときに使うのが「あらすじ」、主なポイントや要素を要約して伝えるときに使うのが「概要」と覚えておきましょう。

「あらすじ」を英語にすると「plot summary」「synopsis」「story outline」となり、例えば上記の「この映画のあらすじを簡単に説明すると友情と冒険の物語です」を英語にすると「The plot summary of this movie is a story about friendship and adventure」となります。

一方、「概要」を英語にすると「overview」「summary」「outline」となり、例えば上記の「このプレゼンの概要には目的と進行手順が含まれています」を英語にすると「The overview of this presentation includes its purpose and procedure」となります。

「あらすじ」の意味

「あらすじ」とは、およその筋道のことを意味しています。

「あらすじ」を漢字にすると「粗筋」や「荒筋」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程理由がない限り、ひらがなの「あらすじ」を使うようにしましょう。

「あらすじを書く」「あらすじを読む」などが、「あらすじ」を使った一般的な言い回しになります。

「あらすじ」を使った分かりやすい例としては、「本を買う前にまずはあらすじをチェックするようにしています」「あらすじだけを読んでも十分に泣ける物語だった」「この映画のあらすじは公式サイトで読むことができます」「教科書に載っている作品のあらすじを読んで予習をした」などがあります。

「あらすじ」は物語や話の大まかな内容や流れを簡単にまとめたものです。そのため、小説、映画、ドラマ、アニメなどの創作物においてよく使われています。

分かりやすい例を挙げると、小説の裏表紙にある紹介文や、映画のパンフレットに書かれている簡単な物語紹介、さらにはドラマやアニメの放送前に流れる内容説明などが「あらすじ」に当たります。

そのため、初めてその作品に触れる人にとって、興味を引くきっかけになる大切な要素であると覚えておきましょう。

「あらすじ」は多くの場合、物語の冒頭から結末に至るまでの主要な出来事を簡潔にまとめた内容になっています。ただし、ネタバレにならないように配慮されていることが多く、読者や視聴者のこれから知りたいという興味を損なわない程度に抑える工夫されているのが特徴です。

「あらすじ」の類語・類義語としては、文章などの要点をとりまとめることを意味する「要約」などがあります。

「概要」の意味

「概要」とは、全体の要点をとりまとめたものを意味しています。

「概要」を使った分かりやすい例としては、「概要だけでは詳細な内容までは把握できません」「イベントの概要はチラシに簡潔にまとめられていた」「商品の概要がカタログに記載されています」「概要をざっと読んだ後で細部を丁寧にチェックしました」などがあります。

「概要」はある物事の全体像や主なポイントを簡潔にまとめた内容を指す言葉です。簡単に言うならば、長い内容を要点だけ抽出して、一目で理解できるように整えたまとめのようなものだといえるでしょう。

分かりやすい例を挙げると、プレゼン資料の冒頭にあるこの発表で話すことの要約や、論文の冒頭に記載される概要欄、また企画書や報告書などで最初に目を通す部分などが該当します。

全体の中でもとくに重要なポイントを知るために、多くの場面で活用されている表現です。

「概要」は多くの場合、情報量の多い文章や内容を、わかりやすく要点だけに整理する目的で使われます。そのため、内容の網羅性と簡潔さのバランスが非常に重要です。

「概要」の類語・類義語としては、おおよその内容のことを意味する「概略」、 大体のところのことを意味する「大要」などがあります。

「あらすじ」の例文

1.この小説のあらすじを読むだけでも、物語の魅力が十分に伝わってきます。
2.映画のあらすじを事前に確認しておけば、ストーリーが理解しやすくなりますよ。
3.漫画のあらすじを見たら、次巻が待ちきれなくなってしまいました。
4.ドラマのあらすじが予告に載っていたので、来週の展開が今から楽しみです。
5.この本のあらすじを読んだとき、すぐに購入を決めたほど惹かれました。

この言葉がよく使われる場面としては、およその筋道のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あらすじ」は物語の流れやストーリーを簡潔に説明するときに使う言葉です。

「概要」の例文

1.このレポートの概要をまとめると、全体像がすっきり見えてきます。
2.概要を読むことで、複雑な仕組みを大まかに理解することができますよ。
3.概要説明を受けた後で、各部分の詳細を確認しました。
4.この論文の概要を読めば、研究の目的と手法がよく分かります。
5.発表の冒頭では、まずプロジェクトの概要を説明いたしました。

この言葉がよく使われる場面としては、全体の要点をとりまとめたものを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「概要」は主なポイントや要素を要約して伝えるときに使う言葉です。

「あらすじ」と「概要」はどちらも内容を短くまとめたものを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、物語の流れやストーリーを簡潔に説明するときに使うのが「あらすじ」、主なポイントや要素を要約して伝えるときに使うのが「概要」と覚えておきましょう。

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