【英気を養う】と【鋭気を養う】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「えいきをやしなう」という読み方の「英気を養う」と「鋭気を養う」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「英気を養う」と「鋭気を養う」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「英気を養う」と「鋭気を養う」の違い

「鋭気を養う」は「英気を養う」の間違い

「英気を養う」と「鋭気を養う」の違いを分かりやすく言うと、「英気を養う」とは何事かに取り組むために活力を蓄えること、「鋭気を養う」とは「英気を養う」の間違った使い方という違いです。

「鋭気を養う」は誤字

一般的には「鋭気を養う」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「英気を養う」のことを間違えて「鋭気を養う」を使っている人がほとんどです。

「英気を養う」の「英気」は、活き活きと働こうとする気力や元気のことなので「養う」ことができますが、「鋭気を養う」の「鋭気」は、鋭い気性や意気込みのことなので「養う」ことはできません。

上記のことから「英気を養う」が正しい言葉であり、「鋭気を養う」は間違った言葉になっています。

「英気を養う」は正しい日本語

正しい言葉である「英気を養う」を使った分かりやすい例としては、「ビールを飲んで英気を養う」「仕事の英気を養うために温泉に入る」「旅行に行くことで英気を養うことができました」「明日の決勝戦に向けて英気を養う」などがあります。

「英気を養う」という言葉はあっても、「鋭気を養う」という言葉は存在しません。同時に「英気を養う」という単語の意味について「何事かに取り組むために活力を蓄えること」と覚えておきましょう。

「英気を養う」の英語表記

「英気を養う」を英語にすると「restore one’s energy」「refresh」「recuperation」となり、例えば上記の「ビールを飲んで英気を養う」を英語にすると「Drink beer restore one’s energy」となります。

「英気を養う」の意味

「英気を養う」とは

「英気を養う」とは、何事かに取り組むために活力を蓄えることを意味しています。

「英気を養う」の使い方

「英気を養う」を使った分かりやすい例としては、「焼き肉を食べて英気を養う」「笑いは心身の緊張をほぐして英気を養う」「三連休で英気を養うことができました」「来週の大会に向けて英気を養う」「ゴルフに行って英気を養うことができた」などがあります。

その他にも、「グアム旅行へ行って英気を養うことにした」「来週の連休はお仕事のことは忘れて十分に英気を養ってください」「高級フレンチを食べて英気を養う」などがあります。

「英気を養う」の語源

正しい言葉である「英気を養う」の「英気」は、活き活きと働こうとする気力や元気のことを意味しており、「養う」は育て蓄えるという意味を持っています。そのため、「英気を養う」は何事かに取り組むために活力を蓄えることという意味になりました。

つまり、「英気を養う」は何事かに取り組むために、食事を取ったり睡眠を取ったりして体力や気力を回復させると覚えておけばいいでしょう。また、「英気を養う」は、ビジネスシーンと日常生活の両方で使うことができます。

「英気を養う」の類語

「英気を養う」の類語・類義語としては、仕事などをやめて心身を休めることを意味する「休息」、休日以外の休みのことを意味する「休暇」、ゆったりした気分になることを意味する「リラックス」、病気の回復に努めることを意味する「養生」などがあります。

「英気を養う」の養の字を使った別の言葉としては、生物体が体外から物質を取り入れて成長や活動に役立たせることを意味する「栄養」、病気を治すように努めることを意味する「加養」、仕事などを休んで気力や体力を養うことを意味する「休養」などがあります。

「鋭気を養う」の意味

「鋭気を養う」とは

「鋭気を養う」とは、「英気を養う」の間違った使われ方です。

「鋭気を養う」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「英気を養う」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「鋭気を挫く」が正しい使い方

「鋭気を養う」の「鋭気」は、鋭い気性や意気込みのことなので「養う」ことはできません。もし、「鋭気」という言葉を使いたいのであれば、「鋭気を挫く」(えいきをくじく)が正しい言葉になります。「鋭気を挫く」とは、鋭い気性や意気込みなどの勢いを抑えるという意味です。

「鋭気を養う」の気の字を使った別の言葉としては、何かを行なおうとする精神力のことを意味する「気力」、精神を集中させて事に当たる時の気持ちの勢いのことを意味する「気合」、力強く立ち向かっていく精神力のことを意味する「気迫」などがあります。などがあります。

「英気を養う」の例文

1.英気を養うためにも、美味しくて栄養のある食べ物を食べることはとても大切です。
2.上司は部下の英気を養うことがとても大事です。
3.明日のプレゼンに向けて英気を養うために、今日は無礼講で楽しく飲みましょう。
4.4泊5日のハワイ旅行に行ってきたので、英気を養うことができました。
5.しっかりと英気を養うことができたので、明日の試合は全力で臨めるだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、何事かに取り組むために活力を蓄えることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、旅行へ行ったり、美味しいものを食べたりして、何か物事を行うための、体力や気力を回復する場合に使う言葉になります。

「鋭気を養う」の例文

1.鋭気を養うという言葉は存在しないので、おそらく英気を養うの言い間違いだろう。
2.英気を養うという言葉は何事かに取り組むために活力を蓄えることで、鋭気を養うという言葉はない。
3.鋭気を養うという言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.豪華な食事をして鋭気を養うという言葉を使う人はいるが、正しくは豪華な食事をして英気を養うです。
5.京都に旅行へ行って英気を養うことができたという言葉はあるが、京都に旅行へ行って鋭気を養うことができたという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、英気を養うという言葉を間違えて鋭気を養うと表現している時などが挙げられます。

「鋭気を養う」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「英気を養う」を間違えて使っている可能性が高い言葉です。

「鋭気を養う」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「鋭気を養う」ではなく、「英気を養う」と表現するのが正しい使い方です。

「英気を養う」と「鋭気を養う」どちらを使うか迷った場合は、「鋭気を養う」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「英気を養う」を使うようにしましょう

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