【聞きそびれる】と【聞き逃す】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「聞きそびれる」(読み方:ききそびれる)と「聞き逃す」(読み方:ききのがす)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「聞きそびれる」と「聞き逃す」という言葉は、どちらも聞かないままでいることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「聞きそびれる」と「聞き逃す」の違い

「聞きそびれる」と「聞き逃す」の意味の違い

「聞きそびれる」と「聞き逃す」の違いを分かりやすく言うと、「聞きそびれる」は機会がなくて聞けないこと、「聞き逃す」は不注意で聞けないことという違いです。

「聞きそびれる」と「聞き逃す」の使い方の違い

一つ目の「聞きそびれる」を使った分かりやすい例としては、「課長に予定を聞きそびれる」「明日のスケジュールを聞きそびれる」「話すタイミングが見つからなくて聞きそびれてしまいました」「さっき私は聞きそびれる」などがあります。

二つ目の「聞き逃す」を使った分かりやすい例としては、「考え事をしていて話のポイントを聞き逃す」「寝落ちしてしまい楽しみにしていたラジオを聞き逃す」「すみません。あなたの名前を聞き逃してしまいました」などがあります。

「聞きそびれる」と「聞き逃す」の使い分け方

「聞きそびれる」と「聞き逃す」はどちらも聞かないままでいることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「聞きそびれる」は聞く機会を逃して聞かないままになることを意味しており、「来週の予定を聞きそびれる」のように、聞こうと思っていたのに機会を逃してしまい聞けなかった場合に使います。

一方、「聞き逃す」はうっかりして聞き損なうことを意味しており、「ぼーっとして言ってたことを聞き逃す」のように、自分の不注意によって聞けなかった場合に使うというのが違いです。

「聞きそびれる」と「聞き逃す」の英語表記の違い

「聞きそびれる」を英語にすると「I forgot to ask」「I should have asked earlier」となり、例えば上記の「さっき私は聞きそびれる」を英語にすると「I forgot I should have asked you earlier」となります。

一方、「聞き逃す」を英語にすると「miss out on hearing」「overlook hearing」となり、例えば上記の「すみません。あなたの名前を聞き逃してしまいました」を英語にすると「I’m sorry, I missed out on hearing your name」となります。

「聞きそびれる」の意味

「聞きそびれる」とは

「聞きそびれる」とは、聞く機会を逃して聞かないままになることを意味しています。

「聞きそびれる」の使い方

「聞きそびれる」を使った分かりやすい例としては、「週末の予定を聞きそびれる」「彼の連絡先を聞きそびれる」「タイミングが合わず聞きそびれる」「尋ねたいことがあったが噛み合わず聞きそびれてしまいました」などがあります。

「聞きそびれる」は話を情報として受け入れることを意味する「聞く」に、その行為をする機会を失うことを意味する「そびれる」が合わさり、聞く機会を逃して聞かないままになることを意味する動詞です。

「聞きそびれる」の特徴

「聞きそびれる」は忘れたというニュアンスが近いですが、実際に忘れたというより、何か他の原因があって、それをするタイミングを失ってしまったというニュアンスで使うと覚えておきましょう。

「聞きそびれる」は日常生活だけではなく、ビジネスシーンにおいても使うことができます。

「聞きそびれる」の類語

「聞きそびれる」の類語・類義語としては、聞くべきことをうっかりして聞かないでしまうことを意味する「聞き落とす」、聞く機会を逃すことを意味する「聞き損なう」などがあります。

「聞き逃す」の意味

「聞き逃す」とは

「聞き逃す」とは、うっかりして聞き損なうことを意味しています。その他にも、聞かないことにして済ますことの意味も持っています。

「聞き逃す」の使い方

「講演を聞き逃してしまいました」「重要な部分を聞き逃す」などの文中で使われている「聞き逃す」は、「うっかりして聞き損なうこと」の意味で使われています。

一方、「今回は聞き逃すことにしました」「彼の言葉を聞き逃すことにしました」などの文中で使われている「聞き逃す」は、「聞かないことにして済ますこと」の意味で使われています。

「聞き逃す」はうっかりして聞き損なうことと、聞かないことにして済ますことの二つの意味を持つ動詞です。

「聞き逃す」の特徴

「聞き逃す」はただ単純にぼんやりして聞くのを逃してしまったのような自分に原因がある場合だけではなく、「相手が早口過ぎて聞き逃す」のように、相手側に原因がある場合にも使うことができると覚えておきましょう。

「聞き逃す」は日常生活だけではなく、ビジネスシーンにおいても使うことができるというのが特徴です。

「聞き逃す」の類語

「聞き逃す」の類語・類義語としては、うっかりして聞くべきことを聞かないままにすることを意味する「聞き忘れる」、聞いておくべきところをうっかりして聞かないでしまうことを意味する「聞き漏らす」などがあります。

「聞きそびれる」の例文

1.昨日は忙しくて疲れていたので、父に聞きそびれてしまいました。
2.社長に予定を聞こうと思っていたが、社長が出掛けてしまったので聞きそびれる。
3.会議で話しを切り出すタイミングを見つけられず、聞きそびれてしまいました。
4.新幹線で隣りの席の人と仲良くなったのに、連絡先を聞きそびれる。
5.自分の事で手一杯で、来週の予定を聞きそびれてしまいました。

この言葉がよく使われる場面としては、聞く機会を逃して聞かないままになることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「聞きそびれる」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「聞き逃す」の例文

1.考え事をしていたせいで、待ち合わせ場所を聞き逃してしまいました。
2.ゲームに熱中していたせいで、両親が言っていたことを聞き逃す。
3.布団でごろごろしていたら寝てしまい、楽しみにしていたラジオを聞き逃す。
4.ぼーっとしていたせいで、大事な部分を聞き逃してしました。
5.初めての失敗だったってことともあり、今回だけは聞き逃すことにしてやろう。

この言葉がよく使われる場面としては、うっかりして聞き損なうことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、聞かないことにして済ますことを表現したい時にも使います。

例文1から例文4はうっかりして聞き損なうこと、例文5は聞かないことにして済ますことの意味で使っています。

「聞きそびれる」と「聞き逃す」はどちらも聞かないままでいることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、機会がなくて聞けないことを表現したい時は「聞きそびれる」を、不注意で聞けないことを表現したい時は「聞き逃す」を使うと覚えておきましょう。

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