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【万に一つ】と【万が一】と【万一】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「万に一つ」(読み方:まんにひとつ)と「万が一」(読み方:まんがいち)と「万一」(読み方:まんいち)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「万に一つ」と「万が一」と「万一」という言葉は、めったにないことという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「万に一つ」と「万が一」と「万一」の違い

「万に一つ」と「万が一」と「万一」の意味の違い

「万に一つ」と「万が一」と「万一」の違いを分かりやすく言うと、「万に一つ」は打ち消しの言葉と共に使い、「万が一」は万一を強調する時に使い、「万一」はめったにないことを表す時に使うという違いです。

「万に一つ」と「万が一」と「万一」の使い方の違い

「万に一つ」という言葉は、「そんな妄想、万に一つもありえない」「万に一つも無駄などありはしない」などの使い方で、決してそんなことはないということを意味します。

「万が一」という言葉は、「万が一、外に出て雨が降っていたら傘を買う必要がある」「万が一の時には迎えに来て貰おう」などの使い方で、万一を強調する使い方をします。

「万一」という言葉は、「万一の場合には彼に全てを託そうと思う」「万一、体調が悪くなった場合はすぐに伝えるように言われた」などの使い方で、めったにないことを意味します。

「万に一つ」と「万が一」と「万一」の使い分け方

「万一」はめったにないことを意味しますが、「万が一」はそれを強調した言葉として使うので、「万一」に置き換えて使うことができます。

また、「万に一つ」は打ち消しの言葉と共に使うことで、決してそんなことはない、といった意味を持つようになります。

そのため、強い言い方をする順番に並べると、「万に一つ」>「万が一」>「万一」となりますが、可能性や確率が低い順番とも言えます。「万に一つ」という言葉が使われる時は、可能性はゼロではないもののめったにないことを意味します。

これが、「万に一つ」、「万が一」、「万一」の明確な違いです。

「万に一つ」の意味

「万に一つ」とは

「万に一つ」とは、万のように数多いうち一つを意味しています。

表現方法は「万に一つもありえない」「万に一つもない」

「万に一つもありえない」「万に一つもない」などが、「万に一つ」を使った一般的な言い回しです。

「万に一つ」は打ち消しの言葉と共に使う

「万に一つ」の使い方として、「素人が玄人以上に上手く立ち回ることは万に一つもできないだろう」「万に一つでも不良品があってはならない」「物事が発生する原因なしに結果が生じることは万に一つないだろう」などがあります。

このように、基本的には打ち消しの言葉と共に使うことで、決してそんなことはないという意味になります。

打ち消しの言葉を使わずに「万に一つ」を使う場合もありますが、その場合は「万に一つの可能性」「万に一つの確率」「万に一つの偶然」などの使い方で、めったにないことを意味するようになります。

「万が一」の意味

「万が一」とは

「万が一」とは、万一を強調して使うことを意味しています。

「万が一」の「が」は連体修飾のために使われる助詞で、「の」に置き換えて意味を捉えられることが多い言葉です。そのため、「万の一」となり、「万という多くのうちの一つ」を意味することになります。

表現方法は「万が一のために」「万が一の場合」「万が一の確率で」

「万が一」を使った表現として、「万が一、時間に間に合わない場合は連絡してください」「万が一の場合は指揮を取るよう言われた」「万が一のためにバックアップを取っておく」などがあります。

日常生活はもちろん、ビジネスシーンでも使うことが出来る言葉です。しかし、何度も使ってしまうと、本来強調されるべき場所であまり強調されなくなってしまうため、注意が必要です。

「万が一」の類語

「万が一」の類語・類義語に、「万が一」を強める言い方で可能性が極めて低い状況を意味する「万万が一」がありますが、この言葉はあまり使われることはありません。

「万一」の意味

「万一」とは

「万一」とは、めったにないものの、ごくまれにあることを意味しています。

表現方法は「万一の場合」「万一に備える」「万一のため」

「万一の場合」「万一に備える」「万一のため」などが、万一を使った一般的な言い回しです。

「万一を頼む」の意味

「万一」を使った言葉として、「万一を頼む」があります。これは、わずかな望みにすがることや、運を当てにすることを意味する慣用表現で、「万一を頼んで試験に臨む」「この状態となると万一を頼むことしかできない」などの使い方をします。

この慣用句や、「万一に備えておく」「万一を希望していた」などの使い方は、「万一」を名詞として使っています。

しかし、「万一彼がやってきたら伝言をお願いします」「万一身体に異常を感じた場合は医者に相談してください」などの使い方では「万一」を副詞として使うため、「もしも」といった意味を持つようになります。

「万一」の類語

「万一」の類語・類義語としては、ひょっとしてを意味する「万々一」、もしを意味する「仮に」があります。

「万に一つ」の例文

1.万に一つの可能性もありはしないと、自分の説を会議で主張する。
2.仕事中に万に一つも起きるはずがないだろう事案が起こってしまったが、想定だけはしていたため対応が出来た。
3.万に一つの確率で、彼女への告白が上手くいったら、友人に報告しようと考えている。
4.ちょっとした不注意で医療事故を起こしてしまう、そんなことは万に一つもあってはならないと日々気を引き締めて看護業務にあたっている。
5.わたしはあんな素人に即興演奏など万に一つもできないだろうと高をくくっていたが、男は予想を裏切り見事な演奏をして会場を沸かせ、わたしは驚きを隠せなかった。
6.誰かが人生というのはたくさんの選択肢があるが、万に一つも無駄などありはしないと言っていたが、それなら今だらだら生きていることも無駄ではないということになるだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、決してそんなことはないということを意味する時などが挙げられます。

例文1と例文2は否定の語を伴うため、決してという意味になりますが、例文3はめったにないことを意味します。

そのため、例文3の「万に一つ」は「万一」や「万が一」に置き換えて使うことができますが、例文1や例文2の「万に一つ」には置き換えることができません。

「万が一」の例文

1.万が一の場合に携帯電話が無ければ公衆電話などで緊急連絡をする必要があるものの、公衆電話が今はそんなにない。
2.停電などの万が一の時に機能する電源を用意しておくと安心できる気がする。
3.万が一電車が遅れることを考えると、早めに家を出ることで安心する。
4.「万が一の時は俺を置いて逃げろ」と言われた主人公は、万が一の時が来てもだいたいその人を置いて逃げない。
5.上司から万が一問題が発生したら連絡をしておくようにと言われていたのに、わたしは失敗を認めたくないというゆがんだプライドによって問題の傷口を広げてしまったのだ。
6.プレゼンテーションの本番前日、ふと万が一失敗したらと頭をよぎったが、そんな自分の弱さを打ち消して、プレゼンテーションの詰めの作業を進めた。

この言葉がよく使われる場面としては、めったにないことを強調する時などが挙げられます。

上の例文の「万が一」は、「万一」に置き換えて使うことができます。

「万に一つ」という言葉は基本的に否定の語と共に使うため、置き換えるにはあまり適していません。

「万一」の例文

1.万一の時に役立つであろう知識をテレビで伝えていたため、その放送を録画していつでも見直すことができるようにした。
2.万一の災害にすぐ対処できるように、防災グッズをベッドの近くや玄関先に置いておく。
3.万一、旅行中に財布を失くすなどといった不測の事態が起きてしまった場合どこに連絡すればいいのかわからない。
4.日頃から万一に備えておくことの大切さを度重なる震災で学んだにも関わらず、時間と共にその記憶も意識も薄れていく。
5.となりの奥さんは、ふだんから万一に備えることを心掛けて食料品は備蓄も考えて買うようにしていると言っていたので、わたしもそれを真似してみようと思った。
6.わたしは家の鍵を無くしてしまってオロオロしていが、そういえば万一のこともあるとおもって鞄の底にスペアキーを忍ばせていたことを思い出し、事なきを得た。

この言葉がよく使われる場面としては、めったにないことを意味する時などが挙げられます。

上の例文の「万一」は、「万が一」に置き換えて使うことができます。

ただし、「万に一つ」という言葉は基本的に否定の語と共に使うため、あまり適していませんが、例文1や例文2のように名詞を説明するものと置き換えて使うことは不可能ではありません。

「万に一つ」と「万が一」と「万一」どれを使うか迷った場合は、打ち消しの言葉と共に使う場合は「万に一つ」を、万一を強調する場合は「万が一」を、めったにないことを表す場合は「万一」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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