似た意味を持つ「ラインアップ」と「ラインナップ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ラインアップ」と「ラインナップ」という言葉は、「品物や作品の集まり」という共通点がありますが、使い方が若干異なる場合もあります。
ラインアップとラインナップの違い
ラインアップとラインナップの意味の違い
ラインアップとラインナップの違いを分かりやすく言うと、ラインアップの方がラインナップよりも一般的であるという違いです。
ラインアップとラインナップの使い方の違い
一つ目のラインアップを使った分かりやすい例としては、「幅広いラインアップを展開している」「ラインアップされた商品はユーザーも心待ちにしていたものだ」「日本のカーラインアップが紹介されていた」などがあります。
二つ目のラインナップを使った分かりやすい例としては、「製品ラインナップページを友人に送る」「売上を考えれば妥当なラインナップだろう」「ラインナップで仲間と話しをするのも好きだ」などがあります。
ラインアップとラインナップの使い分け方
ラインアップとラインナップはどちらも品物や作品などの集まりを表す言葉で、使い方や意味に大きな違いはありません。
ラインアップは、英語で「line-up」や「lineup」という表記をする言葉で、「line」と「up」をそれぞれカタカナ読みしたものです。本来は、顔ぶれや構成を意味する言葉として使われています。
一方のラインナップも同じ英語表記となり、意味や使い方は全く同じです。元の単語の「ラインアップ」の「ン」の発音が「ア」と組み合わさることで「ナ」に近い発音になることから、より近しい表記に寄せられています。
ラインナップを辞書で引いた場合、ラインアップ掲載箇所へと誘導する記載がなされていることが多く、また、インターネットでの検索エンジンでのヒット数もラインアップの方が多いことから、ラインナップよりもラインアップの方がより一般的な使い方と言えます。
また、ラインナップは波がいくつも重なってやってくる様子を指す言葉としても使われていますが、ラインアップにはこの使い方はありません。
ラインアップとラインナップの英語表記の違い
上記の通り、ラインアップとラインナップはどちらも英語にすると「lineup」「line-up」となり、例えば上記の「幅広いラインアップ」を英語にすると「an extensive lineup」、「製品ラインナップ」を英語にすると「a product line-up」となります。
ラインアップの意味
ラインアップとは
ラインアップとは、品物や作品の集まりを意味しています。
表現方法は「ラインアップする」「ラインアップを揃える」「ラインアップを増やす」
「ラインアップする」「ラインアップを揃える」「ラインアップを増やす」などが、ラインアップを使った一般的な言い回しです。
ラインアップの使い方
ラインアップを使った分かりやすい例としては、「豊富なラインアップを取り揃えている店だと感じた」「製品ラインアップを眺めても触らなければ分からない」「ラインナップの選手に注目が集まる」などがあります。
その他にも、「多くの新商品がラインアップされている」「保険のラインアップを見ながら一人で考えるよりも相談した方が早い」「今日の晩御飯はまるで居酒屋的なラインアップだった」「数あるラインアップの中から選ばれて光栄です」などがあります。
共同通信社から発行されている「記者ハンドブック」にはラインアップという表記があることから、各種メディアでは「ラインアップ」が標準的な表記とされています。
ラインアップは英語で「lineup」や「line-up」と表記されますが、「line up」と動詞として使うことで準備をすることや確保することを意味する言葉となりますが、カタカナ語として使うラインアップでも似たような使い方をすることが出来ます。
上記例文の「ラインアップされている」などの使い方で、構成内容や一覧ではなく、品揃えを表すことができます。
ラインアップの類語
ラインアップの類語・類義語としては、組織などの構成員の顔ぶれを意味する「陣容」、人員配置などの構えを意味する「布陣」、参加する人々を意味する「顔ぶれ」、あることをするための計画や準備を意味する「献立」などがあります。
ラインナップの意味
ラインナップとは
ラインナップとは、品物や作品の一覧を意味しています。
その他にも、波がいくつも重なってやってくる様子やその位置を表す言葉としても使われています。
表現方法は「本日のラインナップ」「製品ラインナップ」「ラインナップが豊富」
「本日のラインナップ」「製品ラインナップ」「ラインナップが豊富」などが、ラインナップを使った一般的な言い回しです。
ラインナップの使い方
「ラインナップが増えたことで選択肢が増えた」「豊富なラインナップの中に埋もれていた」「新しくラインナップされた製品とは別に開発途中のものもある」などの文中で使われているラインナップは、「品物や作品の一覧」の意味で使われています。
一方、「友人と準備運動をしてからラインナップへと向かった」「ラインナップでは体力を温存できるようにする」などの文中で使われているラインナップは、「波が重なってやってくる様子やその場所」の意味で使われています。
ラインナップを辞書で引いた場合、「ラインアップ」が掲載されているページへと誘導する記載がなされていることが多くあります。NHKでは「ラインアップ」よりも「ラインナップ」が多く使われていますが、より一般的なのはラインアップと言えます。
ただし、上記例文の「ラインナップへと向かった」などの使い方をする場合には、海の波が何本もやってくる様子やそのエリアを表すサーフィン用語となります。これが転じて、沖で波を待つエリアや波を待つ人たちを指すこともあります。
ラインナップの類語
ラインナップの類語・類義語としては、一つのまとまりに組み立てたものを意味する「構成」、それぞれの勢力の集まりを意味する「陣営」、品物の名を書き並べたものを意味する「品書き」、品目を整理して書き並べたものを意味する「目録」などがあります。
ラインアップの例文
この言葉がよく使われる場面としては、品物や作品の集まりなどが挙げられます。
例文2のように、野球の選手の打順や出場選手の構成員を意味する言葉としても使われています。
ラインナップの例文
この言葉がよく使われる場面としては、品物や作品の一覧などが挙げられます。
例文5のように、波がいくつも重なってやってくる様子や波を待つエリアを意味する言葉としても使われています。
ラインアップとラインナップは、どちらも「品物や作品の集まり」を表します。意味や使い方に違いはないため、どちらを使うか迷った場合は、「ラインアップ」の方が「ラインナップ」よりも一般的であると覚えておけば間違いありません。