似た意味を持つ「夜分遅くに」(読み方:やぶんおそくに)と「夜分」(読み方:やぶん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「夜分遅くに」と「夜分」という言葉は、どちらも夜の遅い時間のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「夜分遅くに」と「夜分」の違い
「夜分遅くに」と「夜分」の意味の違い
「夜分遅くに」と「夜分」の違いを分かりやすく言うと、「夜分遅くに」とはビジネスメールで使う、「夜分」とはビジネスメールでは使わないという違いです。
「夜分遅くに」と「夜分」の使い方の違い
一つ目の「夜分遅くに」を使った分かりやすい例としては、「夜分遅くに失礼いたします」「夜分遅くにご返信ありがとうございました」「夜分遅くに申し訳ありません。緊急の案件がありご報告差し上げます」などがあります。
二つ目の「夜分」を使った分かりやすい例としては、「夜分まで練習お疲れ様です」「夜分にも関わらず教えていただきありがとうございます」「夜分涼しい時に散歩をしています」などがあります。
「夜分遅くに」と「夜分」の使い分け方
「夜分遅くに」と「夜分」はどちらも夜の遅い時間のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「夜分遅くに」は主に夜遅くに連絡した時のお詫びとして使う言葉で、ビジネスメールなどの定型文などで使うのが一般的になります。
一方、「夜分」は口語として使うことが多いだけでなく、「夜分遅くに」よりも丁寧さに欠けているのでビジネスメールなどではあまり使われていない表現というのが違いになります。
また、「夜分」は上記の「夜分涼しい時に散歩をしています」のように、ただ単純に夜や夜中を表現する場合にも使えるというのが違いの一つです。
「夜分遅くに」と「夜分」の英語表記の違い
「夜分遅くに」を英語にすると「so late at night」「at this time of night」となり、例えば上記の「夜分遅くに申し訳ありません」を英語にすると「I’m sorry to disturb you so late at night」となります。
一方、「夜分」を英語にすると「night」「evening」となり、例えば上記の「夜分涼しい時に散歩をしています」を英語にすると「I go for walks in the evening when it is cool」となります。
「夜分遅くに」の意味
「夜分遅くに」とは
「夜分遅くに」とは、夜遅くに連絡際にした時に使うお詫びの言葉のことを意味しています。
「夜分遅くに」の読み方
「夜分遅くに」の読み方は「やぶんおそくに」です。誤って「よるぶんおそくに」「やぶおそくに」などと読まないようにしましょう。
表現方法は「夜分遅くにすみません」「夜分遅くに失礼します」
「夜分遅くにすみません」「夜分遅くに失礼します」「夜分遅くに申し訳ありません」などが、「夜分遅くに」を使った一般的な言い回しになります。
「夜分遅くに」の使い方
「夜分遅くに」を使った分かりやすい例としては、「夜分遅くのご連絡となってしまい申し訳ございません」「夜分遅くに連絡するのは悪いので、明日改めて報告しよう」「夜分遅くにご対応していただきありがとうございました」などがあります。
「夜分遅くに」は、夜遅くに連絡際にした時に使うお詫びの言葉のことを意味しており、夜の遅い時間帯に電話やメールなどで相手に連絡した際に使うクッション言葉です。
クッション言葉とは、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことで、「夜分遅くに」の他にも、「ご確認のほど」「恐れ入りますが」「お手数ですが」「恐縮ですが」などがあります。
「夜分遅くに」はいつからの時間帯を指すのか
「夜分遅くに」はどれくらいの時間だろうと気になる人もいると思いますが、具体的な時間帯は決まっていません。人によって差があるので、21時以降という人もいれば、23時以降という人もいます。
ビジネシーンにおいて「夜分遅くに」連絡するのはマナー違反なので、緊急性がない場合は翌日に連絡した方がいいと覚えておきましょう。ただし、プライベートの場合はこの限りではなく、個人の自由で問題ありません。
「夜分遅くに」の類語
「夜分遅くに」の類語・類義語としては、夜の遅い時間帯のことを意味する「夜遅くに」、夜の遅い時間帯のことを意味する「遅い時間に」などがあります。
「夜分」の意味
「夜分」とは
「夜分」とは、夜や夜中のことを意味しています。
「夜分」の読み方
「夜分」の読み方は「やぶん」です。誤って「よるぶん」「やぶ」になどと読まないようにしましょう。
表現方法は「夜分失礼します」「夜分恐れ入ります」
「夜分失礼します」「夜分恐れ入ります」「夜分恐縮です」などが、「夜分」を使った一般的な言い回しになります。
「夜分」の使い方
「夜分」を使った分かりやすい例としては、「夜分にご対応いただきありがとうございました」「一旦止んだものの夜分になってまた雪が降り始めました」「夜分はよく眠れていますか」「夜分恐縮ですがお時間よろしいでしょうか」などがあります。
「夜分」は夜や夜中のことを意味する言葉で、「夜分失礼します」「夜分恐れ入ります」などのような言い回しで夜遅くに連絡際にした時に使うお詫びのニュアンスで使うこともあれば、「夜分になって雨が降り始めた」のように、ただ単純に夜や夜中を指す言葉としても使うことができます。
ただし、「夜分」はあまり丁寧な表現ではないので、ビジネスシーンなどではあまり使われていません。もし、ビジネスシーンなどで使いたいのであれば、丁寧な表現である「夜分遅くに」を使うようにしましょう。
また、「夜分」は「夜分に」の形で口語として使うことが多い言葉です。
「夜分」はいつからの時間帯を指すのか
「夜分」はどれくらいの時間だろうと気になる人もいると思いますが、具体的な時間帯は決まっていません。人によって差があるので、21時以降という人もいれば、23時以降という人もいると覚えておきましょう。
「夜分」の類語
「夜分」の類語・類義語としては、日没から翌朝の日の出までの間のことを意味する「夜間」、夜の半ばのことを意味する「夜中」、真夜中ことを意味する「深夜」、夜になった時のことを意味する「暮夜」などがあります。
「夜分遅くに」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、夜遅くに連絡際にした時に使うお詫びの言葉のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「夜分遅くに」はビジネスシメールにおいてよく使われている表現です。
「夜分」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、夜や夜中のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「夜分」は口語として使われることが多い言葉です。
「夜分遅くに」と「夜分」はどちらも夜の遅い時間のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、ビジネスメールで使うことが多いのが「夜分遅くに」、ビジネスメールで使わないのが「夜分」と覚えておきましょう。