【纏う】と【着る】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「纏う」(読み方:まとう)と「着る」(読み方:きる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「纏う」と「着る」という言葉は、どちらも衣服を体につけることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「纏う」と「着る」の違い

「纏う」と「着る」の意味の違い

「纏う」と「着る」の違いを分かりやすく言うと、「纏う」は袖を通していなくても使える、「着る」は袖を通さないと使えないという違いです。

「纏う」と「着る」の使い方の違い

一つ目の「纏う」を使った分かりやすい例としては、「彼女はドレスを身に纏う」「彼はただならぬオーラを纏っている」「彼はマントを身に纏う」「過去のトラウマが付き纏う」「こじきはぼろを纏っていた」などがあります。

二つ目の「着る」を使った分かりやすい例としては、「着物を着るのはとても大変です」「パーティーに相応しいドレスを着る」「今日は寒いのでセーターを着る」「シャツを裏返しで着てしまった」「彼女はコートを着ている」などがあります。

「纏う」と「着る」の使い分け方

「纏う」と「着る」はどちらも衣服を体につけることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「纏う」は「オーラを纏っている」「恐怖が付き纏う」などのように、衣服以外に対して使うことができます。また、「マントを纏う」のように袖を通していなくても使うことができるというのが特徴です。

一方、「着る」は上半身の衣服へ使うのが一般的で、袖を通さないと使うことができないというのが違いになります。

「纏う」と「着る」の英語表記の違い

「纏う」を英語にすると「be dressed」「clad」となり、例えば上記の「こじきはぼろを纏っていた」を英語にすると「The beggar was clad in rags」となります。

一方、「着る」を英語にすると「put on」「wear」となり、例えば上記の「彼女はコートを着ている」を英語にすると「She is wearing a coat」となります。

「纏う」の意味

「纏う」とは

「纏う」とは、身につけることを意味しています。

表現方法は「身に纏う」「雰囲気を纏う」「光を纏う」「オーラを纏う」

「身に纏う」「雰囲気を纏う」「光を纏う」「オーラを纏う」などが、「纏う」を使った一般的な言い回しになります。

「纏う」の使い方

「纏う」を使った分かりやすい例としては、「モンゴル出身の彼は伝統衣装を身に纏っている」「彼女が纏う空気はただものではない」「結婚式なのでウェディングドレスを身に纏う」「成人式では晴れ着を身に纏うのが慣例だ」などがあります。

「纏う」は身につけることを意味する言葉です。「マントを纏う」「衣装を纏う」などのように衣服に使うことが多いですが、「オーラを纏う」「空気を纏う」などのように衣服以外に対しても使うことができます。

また、衣服に対して使う場合は、身体の全体や一部どちらでも使用することが可能で、袖を通していなくても使うことができるというのが特徴です。

「纏う」の類語

「纏う」の類語・類義語としては、衣服などを足先から通して下半身につけることを意味する「履く」、衣服などを着ることを意味する「着ける」、衣服などを身につけることを意味する「着用」などがあります。

「着る」の意味

「着る」とは

「着る」とは、衣類などを身につけることを意味しています。

表現方法は「服を着る」「着物を着る」「スーツを着る」「セーターを着る」

「服を着る」「着物を着る」「スーツを着る」「セーターを着る」が「着る」を使った一般的な言い回しになります。

「着る」の使い方

「着る」を使った分かりやすい例としては、「明日は成人式なので着物を着る予定です」「私の給料は着る物に対してあまり関心がありません」「普段はオフィスカジュアルなのでスーツを着るのはあまり馴れていません」などがあります。

「着る」は衣類などを身につけることを意味する言葉です。基本的に、衣服に対してのみ使うと覚えておきましょう。また、現代では主に上半身に着用するものに対して使い、下半身に着用するものに対しては使いません。

また、袖を通さないと使えないと覚えておきましょう。そのため、上半身であったとしても、マントや帽子などに対して使うことはできません。

「着る」の類語

「着る」の類語・類義語としては、頭や顔などにそれを覆うものを載せることを意味する「被る」、着物の上から軽く掛けるようにして着ることを意味する「羽織る」、衣服をたくさん重ねて着ることを意味する「着込む」などがあります。

「纏う」の例文

1.結婚式ではパーティードレスか着物を纏うのが慣例となっています。
2.美しいドレスを纏った彼女は、多くの人を魅了しました。
3.ただならぬオーラを纏っている彼は、一体何者なのだろうか。
4.幸せそうなオーラを纏う彼女は、男女問わずとても人気があります。
5.彼は独特の雰囲気を纏っているので、少し話し掛け辛いです。
6.アンティークショップの女性店主は、自ら染めたというストールをふわりと纏っていてとても素敵だった。
7.彼女はエレガントな赤いドレスを纏い、ハイヒールを履いて華やかなパーティーに現れた。
8.異国の地の村に足を踏み入れると、伝統衣装を身に纏っている村人達をあちこちで見かけます。
9.昨晩は、黒い衣を纏った老人に出会う夢を見たが、あれは何を意味しているのだろうか。
10.彼は悪の組織から解放されるも、邪の存在を感じさせる、漆黒のオーラを纏っていた。

この言葉がよく使われる場面としては、身につけることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「纏う」は衣服以外に対しても使うことができます。

「着る」の例文

1.明日は友人の結婚式に参加するので、ドレスを着る予定です。
2.今日はかなり冷え込むらしいので、コートを着ることにしました。
3.私は外出をあまりしないので、着る物にはあまりお金をかけません。
4.最近着物を着る機会が多いので、レンタルではなく購入することにしました。
5.彼氏が着る物に無関心なので、一緒にショッピングへ行くことにしました。
6.大好きなアーティストはライブで必ず白いシャツを着るので、私も当日は必ず白い服を着ていきます。
7.毎年恒例のクリスマスパーティーに出席するため、赤いドレスを着る準備をしています。
8.私は朝になって何を着るか悩まないように、前日に着る服をすべて決めておきます。
9.私は普段は私服なので、オフィシャルなイベントでもない限りスーツを着る機会はなかなかありません。
10.来週のハロウィンパーティーでは、お手製の魔女のコスチュームを着ることになりました。

この言葉がよく使われる場面としては、衣類などを身につけることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「着る」は袖を通す物にしか使えないのが特徴です。

「纏う」と「着る」はどちらも衣服を体につけることを表します。どちらを使うか迷った場合、袖を通していなくても使えるのが「纏う」、袖を通さないと使えないのが「着る」と覚えておきましょう。

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