同じ「かどう」という読み方の「稼働」と「稼動」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「稼働」と「稼動」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
稼働と稼動の違い
稼働と稼動の意味の違い
稼働と稼動の違いを分かりやすく言うと、稼働とは人に対して使用されることが多く、稼動とは機械に対して使用することが多いという違いです。
稼働と稼動の使い方の違い
一つ目の稼働を使った分かりやすい例としては、「アルバイトの稼働率を上げたい」「我が国の稼働人口は減少の一途をたどっている」「人材派遣の実稼働者数は増えています」「ビジネスホテルの客室稼働率を計算する」などがあります。
二つ目の稼動を使った分かりやすい例としては、「設備稼動率を70%台にする」「物流ラインを安定稼動させる必要があります」「休止中の火力発電所の再稼動が決定されました」「繁忙期に入り工場はフル稼動中です」などがあります。
稼働と稼動の使い分け方
稼働と稼動という言葉は、どちらも「かどう」と読み、「人が仕事をすること」「機械が動いて仕事をすること」を意味します。二つの言葉は同音同義語であるため、稼働と稼動は互いに置き換えて使うことができます。
あえて違いを挙げるならば、稼働は「人が仕事をすること」の意味で使われ、稼動は「機械が動いて仕事をすること」の意味で使用される傾向があることです。稼働の「働」は人が働くこと、稼動の「動」は機械などを動かすことを表すため、慣用的に使い分けがなされています。
ただし、新聞などのマスメディアでは、どちらの意味でも「稼働」で統一されています。稼働と稼動のどちらを使用するか迷った場合は、「稼働」を用いれば問題ないでしょう。
稼働と稼動の英語表記の違い
稼働も稼動も英語にすると「work」「operation」となり、例えば上記の「稼働率」を英語にすると「the rate of operation」となります。
稼働の意味
稼働とは
稼働とは、稼ぎ働くこと、仕事をすることを意味しています。
その他にも、「機械を運転すること、機械が動いて仕事をすること」の意味も持っています。
表現方法は「稼働中」「稼働する」「稼働している」
「稼働中」「稼働する」「稼働している」などが、稼働を使った一般的な言い回しです。
稼働の使い方
「稼働時間に時給をかけて給与を払う」「社員の稼働率をどう考えるべきか」「コールセンターにおける稼働率計算の仕方を教えましょう」「非稼働日が土日とは限りません」などの文中で使われている稼働は、「仕事をすること」の意味で使われています。
一方、「原発の再稼働には賛否両論あります」「新しい工場の本格稼働を開始した」「工場を365日稼働させる」「フル稼働で生産量を上げよう」などの文中で使われている稼働は、「機械を運転すること」の意味で使われています。
稼働とは、上記の例文にあるように二つの意味があります。一つは、文字通り「稼ぎ働くこと」であり、仕事をすることを意味します。人に対して使われ、「稼働人口」とは働く能力をもつ人口のことです。もう一つの意味は、機械が仕事をすることであり、「工場を稼働させる」のように使います。
「稼働率」の意味
稼働を用いた日本語には「稼働率」があります。稼働率とは、作業員や機械設備の実際稼働時間と全作業時間の比率のことです。作業員について言えば、実働時間を作業者時間で割ったものです。機械設備については、使用時間を設備時間で割った値が稼働率になります。
稼働の対義語
稼働の対義語・反対語としては、仕事や活動などを一時休むことを意味する「休止」、中途でやめることを意味する「中断」などがあります。
稼働の類語
稼働の類語・類義語としては、仕事を始めることや仕事をしていることを意味する「就労」、身体を使って働くことを意味する「労働」、身体または知能を使ってする仕事を意味する「作業」、骨を折って働くことを意味する「労作」、機械などを動かして作業をすること「操業」などがあります。
稼動の意味
稼動とは
稼動とは、稼ぎ働くこと、仕事をすることを意味しています。
その他にも、「機械を運転すること、機械が動いて仕事をすること」の意味も持っています。
表現方法は「システムの稼動」「機械を稼動させる」「コンピューターの稼動時間」
「システムの稼動」「機械を稼動させる」「コンピューターの稼動時間」などが、稼動を使った一般的な言い回しです。
稼動の使い方
「毎日フル稼動で疲れが溜まる」「日報で従業員の稼動を管理する」「各チームの稼動率を客観的に評価する」などの文中で使われている稼動は、「仕事をすること」の意味で使われています。
一方、「古い機械の稼動日数を調整する」「システムの信頼性は稼動率により評価されます」「修理が必要な時計は稼動品とは言えないだろう」「稼動率と可動率は違います」「コンピューターの稼動時間を確認する」などの文中で使われている稼動は、「機械を運転すること」の意味で使われています。
稼動とは、前述した「稼働」の同音同義語です。「仕事をすること」「機械を運転すること」の二つの意味がありますが、稼動は機械やコンピューターなどに対して用いられ、「機械を運転すること」の意味で使用されることが多くあります。
「稼動性」の意味
稼動を用いた日本語には、「稼動性」があります。稼動性とは、英語でavailability「アベイラビリティー」と言い、コンピューターやシステムの壊れにくさを表します。システムの障害が発生しにくく、不具合が生じた際には速やかに復旧できることを、「稼動性が高い」と表現します。
稼動の対義語
稼動の対義語・反対語としては、動いていたものを途中で止めることを意味する「停止」、交通機関が運転や運行を休止することを意味する「運休」などがあります。
稼動の類語
稼動の類語・類義語としては、大きな機械を作動させることを意味する「運転」、 機械などをあやつって動かすことを意味する「操作」、航空機や大型機械を動かすことを意味する「操縦」などがあります。
稼働の例文
この言葉がよく使われる場面としては、仕事をすること、機械が動いて仕事をすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「稼働」という言葉は、人に対して使われることが多くあります。ただし、同音同義語の「稼動」に置き換えても問題ありません。
稼動の例文
この言葉がよく使われる場面としては、仕事をすること、機械が動いて仕事をすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「稼動」という言葉は、機械に対して使われることが多くあります。ただし、同音同義語の「稼働」に置き換えても問題ありません。
稼働と稼動という言葉は、どちらも「仕事をすること、機械を運転すること」を意味する同音同義語です。どちらの言葉を使うか迷った場合、マスメディアで使用されている「稼働」を使えば間違いないでしょう。