【こじんまり】と【こぢんまり】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ読み方の「こじんまり」と「こぢんまり」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「こじんまり」と「こぢんまり」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの言葉によって使い方には少し違いがあります。




「こじんまり」と「こぢんまり」の違い

「こじんまり」は「こぢんまり」の間違い

「こじんまり」と「こぢんまり」の違いを分かりやすく言うと、「こじんまり」とは「こぢんまり」の間違った使い方、「こぢんまり」とは小さいながら程よくまとまって落ち着きがあるという意味です。

「こじんまり」は誤字

一般的には「こじんまり」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「こぢんまり」のことを間違えて「こじんまり」として使っている人がほとんどです。

また、「こぢんまり」に似た「小ぢんまり」という言葉があるのですが、「こぢんまり」を漢字にした言葉なので置き換えて使っても問題ありません。

「こぢんまり」は正しい日本語

正しい言葉である「こぢんまり」を使った例分かりやすいとしては、「こちらのこぢんまりとしたお店は私のお気に入りです」「祖父の家はこじんまりとした田舎にある」「こぢんまりとした戦いしかないのでこの映画は面白くない」などがあります。

「こぢんまり」という言葉はあっても「こじんまり」という言葉は存在しないことを覚えておきましょう。同時に「こぢんまり」という単語の意味について「小さいながら程よくまとまって落ち着きのあること」と覚えておくようにしてください。

「こぢんまり」の英語表記

「こぢんまり」を英語にすると「cozy」となり、例えば上記の「こちらのこぢんまりとしたお店は私のお気に入りです」を英語にすると「This cozy shop is my favorite」となります。

「こじんまり」の意味

「こじんまり」とは

「こじんまり」とは、「こぢんまり」の間違った使い方を意味しています。

「こじんまり」と間違える理由は発音

「こじんまり」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。発音が同じなため、「こぢんまり」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けてください。

「こぢんまり」の意味

「こぢんまり」とは

「こぢんまり」とは、小さいながら程よくまとまって落ち着きのあることを意味しています。

その他にも、小さくまとまって物足りないことを意味しています。

表現方法は「こぢんまりとした」「こぢんまりとしている」

「こぢんまりとした」「こぢんまりとしている」などが、こぢんまりを使った一般的な言い回しです。

「こぢんまり」の使い方

「こぢんまりとしたカフェで飲むコーヒーは美味しい」「老後はこぢんまりとした田舎の家で過ごすのも悪くない」「こぢんまりとした財布は使いやすい」などの文中で使われている「こぢんまり」は、「小さいながら程よくまとまって落ち着きのあること」の意味で使われています。

一方、「こぢんまりとした空中戦しかないのでこのアニメは観ていても退屈だ」「若いうちからこぢまりとした行動ばかりしていては成長しない」などの文中で使われている「こぢんまり」は、「小さくまとまって物足りないこと」の意味で使われています。

「こぢんまり」という言葉は、小さいながら程よくまとまって落ち着きのあることと、小さくまとまって物足りないことの二つの意味があるのですが、一般的に使われているのは、小さいながら程よくまとまって落ち着きのあることの意味になります。

「こぢんまり」を小さいながら程よくまとまって落ち着きのあることの意味で使う場合は、プラスのイメージになっています。そのため、小さくまとまって良いという意味と覚えておきましょう。

反対に、「こぢんまり」を小さくまとまって物足りないことの意味で使う場合は、マイナスのイメージになっています。同じ「こぢんまり」という言葉でも、意味によって真逆のイメージになるのでそこは注意してください。

「こぢんまり」の類語

「こぢんまり」の類語・類義語としては、小さくまとまっていることを意味する「ちんまり」、物の構成や構造などが小さいことを意味する「小規模」、小型で中身が充実していることを意味する「コンパクト」、同類の物の中で型が小さいことを意味する「小型」などがあります。

「こじんまり」の例文

1.こじんまりという言葉は存在しないので、おそらくこぢんまりの言い間違いだろう。
2.こぢんまりという言葉は、小さいながら程よくまとまって落ち着きのあることを表現する言葉で、こじんまりという言葉はない。
3.こぢんまりとした家という言葉はあるが、こじんまりとした家という言葉はない。
4.こじんまりとした店と言葉を使う人がいるが、正しくはこぢんまりとした店です。
5.こじんまりという言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。

この言葉がよく使われる場面としては、「こぢんまり」という言葉を間違えて「こじんまり」と表現している時などが挙げられます。

「こじんまり」という言葉は、広く使われている言葉ではなく、「こぢんまり」を間違えて使っている可能性が高い言葉です。「こじんまり」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「こじんまり」はなく、「こぢんまり」と表現するのが正しい使い方です。

「こぢんまり」の例文

1.今日泊まる旅館はこぢんまりとしていてとても良かったので、また泊まりにきたい。
2.こぢんまりとしているこのお店が気に入っているので毎日足を運んでいる。
3.こぢんまりとした場所で余生を過ごすのが私の昔から夢です。
4.こぢんまり制作工房で作られた食品サンプルはどれも本物みたいなので、間違って食べてしまいそうになる。
5.男なら若いうちはこぢんまりとしたことはしないほうがいいと師匠から言われた。

この言葉がよく使われる場面としては、小さいながら程よくまとまって落ち着きのあることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、小さくまとまって物足りないことを表現したい時にも使います。

例文1から例文3のように「ごぢんまり」を使っている場合は、小さいながら程よくまとまって落ち着きのあることの意味になっています。小さいながら程よくまとまって落ち着きのあることの意味の場合は、プラスのイメージで「こぢんまり」を使っています。

例文5のように「ごぢんまり」を使っている場合は、小さくまとまって物足りないことの意味になっています。小さくまとまって物足りないことの意味の場合は、マイナスのイメージで「こぢんまり」を使っています。

上記の例文のように、こぢんまりは二つの意味を持っているのでそれぞれの場面に適した使い方をするようにしましょう。

「こじんまり」と「こぢんまり」どちらを使うか迷った時には、「こじんまり」は辞書にない言葉なので、「こぢんまり」を使うようにしてください。

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