似た意味を持つ「勉強不足」(読み方:べんきょうぶそく)と「不勉強」(読み方:ふべんきょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「勉強不足」と「不勉強」という言葉は、どちらも「勉強が足りないさま」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
勉強不足と不勉強の違い
勉強不足と不勉強の意味の違い
勉強不足と不勉強の違いを分かりやすく言うと、勉強不足と不勉強は意味や使い方の違いはなく、どちらを使っても同じです。
勉強不足と不勉強の使い方の違い
一つ目の勉強不足を使った分かりやすい例としては、「彼は勉強不足を反省するべきです」「親が子どもの勉強不足を心配する」「勉強不足で申し訳ございません」「社会人になってから勉強不足を痛感しました」などがあります。
二つ目の不勉強を使った分かりやすい例としては、「昔に比べて不勉強な学生が増えている」「不勉強ながらお名前だけは存じております」「不勉強で恐縮ですが、ビジネスメールの書き方をご指導いただけますか」などがあります。
勉強不足と不勉強の使い分け方
勉強不足と不勉強という言葉は、どちらも物事についての勉強が足りない様子を表します。上記例文にある「勉強不足を反省する」は「不勉強を反省する」に、「不勉強で恐縮ですが」は「勉強不足で恐縮ですが」に書き換えることができます。
厳密には、不勉強という言葉には勉学だけでなく物事への努力を怠るというニュアンスがあります。しかし、実際には勉強が不十分であるという意味で、勉強不足という言葉と区別なく使用されています。
勉強不足と不勉強の英語表記の違い
勉強不足を英語にすると「insufficient study」「lack of study」となり、例えば上記の「勉強不足を反省する」を英語にすると「feel apologetic for lack of study」となります。
一方、不勉強を英語にすると「idle」「lazy」「lack of application」となり、例えば上記の「不勉強な生徒」を英語にすると「a lazy student」となります。
勉強不足の意味
勉強不足とは
勉強不足とは、勉強が足りていないさまを意味しています。
勉強不足の読み方
勉強不足の読み方は「べんきょうぶそく」です。不足は「ふそく」と読みますが、勉強不足は「ぶそく」と読み、「ふ」が濁音になります。
表現方法は「勉強不足で申し訳ございません」「勉強不足を痛感」
「勉強不足で申し訳ございません」「勉強不足を痛感」などが、勉強不足を使った一般的な言い回しです。
勉強不足の使い方
勉強不足を使った分かりやすい例としては、「勉強不足ですみません」「英語教師として勉強不足を痛感しています」「勉強不足の分は才能でカバーするつもりです」「勉強不足で恐縮ですが素人にもわかるように説明してもらえますか」などがあります。
その他にも、「どれだけ自分が勉強不足かを思い知った」「ビジネスメールをまともに書けず勉強不足を痛感する」「上司に勉強不足と指摘されました」「勉強不足でビジネス文書の書き方がわかりません」などがあります。
勉強不足とは「勉強」と「不足」から成る言葉です。「勉強」は学問や技芸などを学ぶこと、「不足」は十分でないことを表し、勉強不足とは学びが足りていないことを意味します。知識が不十分である様子を表現したり、もっと勉学に励むべきだったと反省する場面などで用いられています。
勉強不足はビジネスシーンでも使われている
勉強不足という言葉は、日常生活だけでなくビジネスシーンでも使用されています。「勉強不足ですみません」「勉強不足で申し訳ございません」などは、自分の勉強が不十分であることを認めて謝罪する表現です。
勉強不足の対義語
勉強不足の対義語・反対語としては、ひろく種々の学問に通じていることを意味する「博学」などがあります。
勉強不足の類語
勉強不足の類語・類義語としては、学問や知識が未熟なことを意味する「浅学」、学問や知識のないことを意味する「無学」、ある物事を正しく判断する知識に欠けていることを意味する「認識不足」などがあります。
不勉強の意味
不勉強とは
不勉強とは、学問や芸道などに精を出さないことを意味しています。
その他にも、「なすべき努力を怠ること、そのさま」の意味も持っています。
表現方法は「不勉強ですみません」「不勉強で恐縮ですが」「不勉強で申し訳ございません」
「不勉強ですみません」「不勉強で恐縮ですが」「不勉強で申し訳ございません」などが、不勉強を使った一般的な言い回しです。
不勉強の使い方
「不勉強な私でも入れる大学はあるだろうか」「不合格は不勉強の結果だろう」「不勉強で申し訳ないけど英語は教えられません」などの文中で使われている不勉強は、「学問などに精を出さないこと」の意味で使われています。
一方、「不勉強で申し訳ありません」「不勉強なもので存じ上げません」「不勉強でお恥ずかしい話です」「不勉強で恐縮ですがビジネスメールの書き方を教えてください」などの文中で使われている不勉強は、「なすべき努力を怠ること」の意味で使われています。
不勉強とは、上記の例文にあるように複数の意味を持ち、それぞれの意味で用いられているので、文脈により意味を捉える必要があります。不勉強の「不」は打ち消しの助字で否定を表し、「勉強は」学ぶことや努力することを表します。
不勉強はビジネスシーンでも使える
不勉強という言葉は、日常生活だけでなくビジネスシーンでも使用されています。上記例文にある「不勉強で恐縮ですが」は、自分の努力の足りなさを申し訳なく思うとともに、相手に何かを依頼したり訪ねる際に使用される言い回しです。
不勉強の対義語
不勉強の対義語・反対語としては、ひろく知識があることを意味する「博学」、広く物事を知っていることを意味する「物知り」などがあります。
不勉強の類語
不勉強の類語・類義語としては、その方面の心得があまりないことを意味する「不案内」、そのことについての知識や理解が不十分であることを意味する「疎い」、知識がないことや知恵のないことを意味する「無知」などがあります。
勉強不足の例文
この言葉がよく使われる場面としては、勉強が十分でないさまを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、不勉強の慣用的な言い回しには「勉強不足を痛感」「勉強不足で申し訳ありません」「勉強不足ですみません」などがあります。
不勉強の例文
この言葉がよく使われる場面としては、学業を怠ること、努力を怠ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、不勉強の慣用的な表現には「不勉強さ」「不勉強で申し訳ございません」「不勉強で恐縮ですが」「不勉強ですみません」などがあります。
勉強不足と不勉強という言葉は、どちらも「勉強が足りないこと」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、意味や使い方に違いはないので好みや語呂の良さにより選べばよいでしょう。