【概要】と【内容】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「概要」(読み方:がいよう)と「内容」(読み方:ないよう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「概要」と「内容」という言葉は、どちらも「文章や話で伝える事柄」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




概要と内容の違い

概要と内容の意味の違い

概要と内容の違いを分かりやすく言うと、概要とは内容の要点をまとめたもの、内容とは伝えようとしている事柄全体という違いです。

概要と内容の使い方の違い

一つ目の概要を使った分かりやすい例としては、「事業計画の簡単な概要を提出しました」「論文概要の書き方を学ぶ」「建築計画概要書の記載内容を確認する」「YouTubeチャンネルの概要欄の見方がわかりません」などがあります。

二つ目の内容を使った分かりやすい例としては、「事件の詳しい内容を教えてください」「内容証明の書き方がわかりません」「ライブ配信の内容を変更する」「内容物の特定ができず配送ができません」などがあります。

概要と内容の使い分け方

概要と内容という言葉は、どちらも話や文章で伝える事柄を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

概要とは、全体の要点をとりまとめたものを意味し、ある話や文章の大事なところだけをかいつまんで短くまとめたものを表します。概要は、伝えたい事柄のポイントを手っ取り早く知らせたい時に便利です。

内容とは、「内容証明」「内容物」の使い方で、容器や包みなどの中に入っているものを意味します。また、「会話の内容」「小説の内容」のような使い方で、話や文章などの中で伝えようとしている事柄を意味する言葉です。

つまり、概要とは内容のポイントをまとめたものであり、内容とは伝えたい事柄全体を意味します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

概要と内容の英語表記の違い

概要を英語にすると「summary」「overview」「outline」となり、例えば上記の「計画の簡単な概要」を英語にすると「a brief outline of the plan」となります。

一方、内容を英語にすると「content」「detail」「meat」となり、例えば上記の「詳しい内容」を英語にすると「details of contents」となります。

概要の意味

概要とは

概要とは、全体の要点をとりまとめたもの、大要、あらましを意味しています。

概要の読み方

概要の読み方は「がいよう」です。誤って「かいよう」などと読まないようにしましょう。

概要の使い方

概要を使った分かりやすい例としては、「なぜかYouTubeの概要欄が見れない」「イベント概要を英語で説明する」「都市計画図の概要図を閲覧する」「明確なプロジェクト概要を作成してください」などがあります。

その他にも、「就活で使用する研究概要書が出来上がりました」「会社概要ページに必要な項目は何ですか」「目次でプレゼンの概要を知らせる」「就活生に会社概要や業務内容を伝える」「ビジネスモデルの概要を説明します」などがあります。

概要の「概」は訓読みで「おおむね」と読み、あらましや全体をならして扱うことを表し、「要」は訓読みで「かなめ」と読み、大切なところを表します。概要とは、要点をかいつまんで内容をおおまかにまとめたものを意味します。

「企業概要書」の意味

概要を用いた日本語には「企業概要書」があります。企業概要書とは、秘密保持契約を結んだ後に買収を希望している会社に提示する譲渡希望会社の詳細情報のことです。事業内容のほか、業績情報や財務内容等が記載されています。

概要の対義語

概要の対義語・反対語としては、細部に至るまで詳しいことを意味する「詳細」、細かい点まではっきりとして詳しいことを意味する「明細」などがあります。

概要の類語

概要の類語・類義語としては、おおよその内容や大略を意味する「概略」、物事の内容のだいたいのところや基本的なところを意味する「おおすじ」、小説や映画などのだいたいの内容を意味する「あらすじ」、研究などの要旨を印刷したものを意味する「レジュメ」などがあります。

内容の意味

内容とは

内容とは、容器や包みなどの中に入っているもの、中身を意味しています。

その他にも、「物事を成り立たせている中身、実体、実質」「文章や話などの中で伝えようとしている事柄、意味」「哲学で、事物や事象を成立させ、また、表面に現れている実質や意味」の意味も持っています。

内容の使い方

「内容証明郵便の出し方を調べています」の文中で使われている内容は「中に入っているもの」の意味で、「あの勝負は内容的には私の勝ちだ」などの文中で使われている内容は「実体や実質」の意味で使われています。

一方、「英語で書かれたビジネスメールの内容を確認する」などの文中で使われている内容は「伝えようとしている事柄」の意味で、「認識論で扱う内容は事物の属性のことです」の文中で使われている内容は「事物を成立させている実質や意味」の意味で使われています。

内容とは、上記の例文にあるように複数の意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。内容の「内」は一定の範囲の内側を表し、「容」は中に入れることや入れた中身を表す漢字です。

「内容証明」の意味

内容を用いた日本語には「内容証明」があります。内容証明とは、郵便物の特殊取扱の一つであり、「内容証明郵便」の略です。郵便物の文書について、郵便局がその謄本の一通を保存して証明するもので、法律行為としての通告などに利用されています。

内容の対義語

内容の対義語・反対語としては、物事の外から見える部分を意味する「表面」、を意味する「形式」、物事が存在するときに表に現れている形を意味する「形式」などがあります。

内容の類語

内容の類語・類義語としては、余分なものを取り除いた物の本当の中身を意味する「正味」、内部の実情を意味する「内実」、文章や話などで言おうとする事柄を意味する「趣旨」、容器などの中身や情報の内容を意味する「コンテンツ」などがあります。

概要の例文と使い方

1.視聴者の興味や関心を引くYouTubeの概要欄の書き方には5つのポイントがあります。
2.日本政策金融公庫の融資を申し込むために、企業概要書を提出しました。
3.集客に関する概要レポートでは、ユーザー数や流入経路についてのデータがまとまっています。
4.レポートの概要の書き方について、何を書くべきかをゼミの先輩が教えてくれました。
5.英語の長文テストで概要を捉える力を養うためには、英単語をたくさん覚えてください。

この言葉がよく使われる場面としては、要点をかいつまんだあらましを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「Youtubeの概要欄」とは、投稿した動画の情報を説明するためのスペースです。全角で2,500文字、半角の場合は5,000文字までの入力が可能です。

内容の例文と使い方

1.履歴書に記入する職務内容の書き方を、具体例をあげながら分かりやすく解説いたします。
2.児童が英語に親しめるように、教師は総合的な学習時間の活動内容を工夫しています。
3.「走れメロス」の詳細なあらすじをお話する前に、まずは内容について簡単に紹介します。
4.内容のある会話ができないのは、相手に対して心を開いていないからです。
5.哲学の世界では、形式と内容を一対にして考えることは決まりきったことです。

この言葉がよく使われる場面としては、事の中身、実質、文章や話などで表現されている事柄、哲学で認識作用や直覚作用によってとらえられた経験を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「職務内容」とは、個人が任されている仕事や役割を意味し、業務内容よりも詳細な仕事内容を指します。

概要と内容という言葉は、どちらも「文章や話で伝える事柄」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、全体の要点をまとめたものを表現したい時は「概要」を、物事の中身や伝えようとしている事柄を表現したい時は「内容」を使うようにしましょう。

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