【ケースバイケース】と【臨機応変】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ケースバイケース」(読み方:けーすばいけーす)と「臨機応変」(読み方:りんきおうへん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ケースバイケース」と「臨機応変」という言葉は、どちらもその場に応じて適切な手段を取ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「ケースバイケース」と「臨機応変」の違い

「ケースバイケース」と「臨機応変」の意味の違い

「ケースバイケース」と「臨機応変」の違いを分かりやすく言うと、「ケースバイケース」はある出来事に対して行うマニュアルみたいなものがあってそれを時と場合によって使い分けること、「臨機応変」はその時と場合によって自分で考えて対応することという違いです。

「ケースバイケース」と「臨機応変」の使い方の違い

一つ目の「ケースバイケース」を使った分かりやすい例としては、「ケースバイケースで対応しています」「このような問題はケースバイケースで処理したいです」「有償か無償かはケースバイケースですよ」「補助金はケースバイケースで異なります」などがあります。

二つ目の「臨機応変」を使った分かりやすい例としては、「彼は臨機応変に行動しています」「臨機応変に対応することは大切です」「面接試験は臨機応変に対応する必要があります」「臨機応変な返答に感謝します」「彼女は臨機応変な処置を取りました」などがあります。

「ケースバイケース」と「臨機応変」の使い分け方

「ケースバイケース」と「臨機応変」はどちらもその場に応じて適切な手段を取ることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「ケースバイケース」はある出来事に対して行うマニュアルみたいなものがあってそれを時と場合によって使い分ける場合に使います。

一方、「臨機応変」はその時と場合によって自分で考えて対応することを意味しており、マニュアルのようなものはありません。

分かりやすい例を挙げると、ある出来事がAの時、Xを行う。それがBの時、Yを行うのがケースバイケースで、ある出来事がCの時、Xの段取りを踏んでみたが様子が変わってきたのでYも織り交ぜて行うのが臨機応変になります。

「ケースバイケース」と「臨機応変」の英語表記の違い

「ケースバイケース」を英語にすると「case-by-case」となり、例えば上記の「補助金はケースバイケースで異なります」を英語にすると「The amount of a subsidy varies according to the case-by-case」となります。

一方、「臨機応変」を英語にすると「depending on the circumstances」「occasion demanded」となり、例えば上記の「彼女は臨機応変な処置を取りました」を英語にすると「She took such steps as the occasion demanded」となります。

「ケースバイケース」の意味

「ケースバイケース」とは

「ケースバイケース」とは、原則に捉われず一件ごとの事情に応じて問題を処理することを意味しています。

表現方法は「ケースバイケースで対応する」「ケースバイケースで処理する」

「ケースバイケースで対応する」「ケースバイケースで処理する」などが、「ケースバイケース」を使った一般的な言い回しになります。

「ケースバイケース」の使い方

「ケースバイケース」を使った分かりやすい例としては、「ケースバイケースで動けるのが彼女の強みです」「先方の要望に合わせてケースバイケースで対応してください」「支援内容はケースバイケースで異なっています」などがあります。

「ケースバイケース」は原則に捉われず一件ごとの事情に応じて問題を処理することを意味する名詞で、日常生活とビジネスシーンのどちらでも使うことが可能です。

「ケースバイケース」は状況に応じて対応する場合に使う言葉ですが、ある出来事に対して行うマニュアルみたいなものがあってそれを時と場合によって使い分けるに使うことが多いと覚えておきまましょう。

「ケースバイケース」の由来

「ケースバイケース」の由来は英語の「case-by-case」で、これを日本語にしたものになります。

「ケースバイケース」の類語

「ケースバイケース」の類語・類義語としては、その時々とその場の状況のことを意味する「時と場合」、一つの立場や考え方にこだわらずその場に応じた処置や判断のできることを意味する「柔軟」などがあります。

「臨機応変」の意味

「臨機応変」とは

「臨機応変」とは、その時その場に応じて適切な手段をとることを意味しています。

表現方法は「臨機応変に対応」「臨機応変に処置」

「臨機応変に対応」「臨機応変に処置」などが、「臨機応変」を使った一般的な言い回しになります。

「臨機応変」の使い方

「臨機応変」を使った分かりやすい例としては、「保育士は臨機応変な対応が求められている」「現場に出るからには臨機応変に対応する必要があるだろう」「臨機応変な処置をしていただき本当にありがとうございました」などがあります。

「臨機応変」はその時その場に応じて適切な手段をとることを意味する四字熟語です。四字熟語とは、漢字4文字で構成される熟語のことを意味しています。

「臨機応変」は状況に応じて対応する場合に使う言葉ですが、その時と場合によって自分で考えて対応することを意味しており、マニュアルのようなものはありません。

したがって、日常生活、ビジネスシーン、スポーツシーンなど、様々な場面において使われている言葉です。

「臨機応変」の類語

「臨機応変」の類語・類義語としては、素早く頭を働かせて物事に対応する能力のことを意味する「才覚」、必要な物や金を都合することを意味する「融通」、その場に応じた機敏な心の働かせ方のことを意味する「機転が利く」などがあります。

「ケースバイケース」の例文

1.時間内に終えることができるかは、ケースバイケースです。
2.このような問題に対しては、実際のところケースバイケースで対処するしかありません。
3.感染症が流行っていてバイトの子がいつ休むか分からないので、ケースバイケースでシフトを組み直す。
4.当日のお客さんの入りを見て、ケースバイケースで対応していきましょう。
5.お客様からの要望に合わせて、ケースバイケースで対応してください。

この言葉がよく使われる場面としては、原則に捉われず一件ごとの事情に応じて問題を処理することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ケースバイケース」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「臨機応変」の例文

1.事故の現場に着いたら、臨機応変に行動するより仕方がありません。
2.サッカーは臨機応変なプレーが求められるので、とても難しいスポーツです。
3.ビジネスマンとして、臨機応変に対応するスキルは重要だと思います。
4.本番では何があるか分からないので、臨機応変に動くことが求められています。
5.臨機応変に処置していただいたことに、大変感謝しております。

この言葉がよく使われる場面としては、その時その場に応じて適切な手段をとることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「臨機応変」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「ケースバイケース」と「臨機応変」はどちらもその場に応じて適切な手段を取ることを表します。

どちらの言葉を使うか迷った場合、ある出来事に対して行うマニュアルみたいなものがあってそれを時と場合によって使い分けることを「ケースバイケース」、その時と場合によって自分で考えて対応することを「臨機応変」と覚えておきましょう。

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