【受信】と【着信】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「受信」(読み方:じゅしん)と「着信」(読み方:ちゃくしん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「受信」と「着信」という言葉は、どちらも「メールを受け取ること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




受信と着信の違い

受信と着信の意味の違い

受信と着信の違いを分かりやすく言うと、受信とは主にメールを受け取ることを表し、着信とは主に電話がかかってくることを表すという違いです。

受信と着信の使い方の違い

一つ目の受信を使った分かりやすい例としては、「メールを受信する」「受信メールサーバーのIPアドレスを入力します」「特定のメールアドレスの受信拒否の設定をする」「受信許可設定の手順を確認する」「結婚式でたくさんの電報を受信しました」などがあります。

二つ目の着信を使った分かりやすい例としては、「着信音が鳴るのに着信履歴に番号が残りません」「着信音が鳴らないのは何故だろう」「着信拒否設定が無効になりました」「非通知での着信には出ないようにしています」などがあります。

受信と着信の使い分け方

受信と着信という言葉は、どちらもメールを受け取ることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

受信とは、通信を受け取ることを意味します。「メールを受信する」「受信トレイ」のような使い方で、主にメールを受け取ることを表現する言葉です。ただし、通信全般について使用できる言葉なので、「NHKの受信料」「電報を受信する」などのような使い方もできます。

着信とは、電話がかかってきたり、メールを受信したりすることを意味します。上記例文の「着信音」とは携帯電話やスマートフォンなどのモバイル端末で、電話やメールを受けた際に発する通知音のことです。多くは「着信拒否」のような使い方で、電話がかかってくることの意味で使用されています。

つまり、受信とはメールに関して使用されることが多く、着信とは電話に関して用いられることが多い表現です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

受信と着信の英語表記の違い

受信を英語にすると「receiving」「reception」となり、例えば上記の「メールを受信する」を英語にすると「Receive emails」となります。

一方、着信を英語にすると「arrival」「incoming call」となり、例えば上記の「着信履歴」を英語にすると「an incoming call list」となります。

受信の意味

受信とは

受信とは、電信や電波などを受けることを意味しています。

その他にも、「電報または郵便物を受け取ること」の意味も持っています。

受信の使い方

「ドメイン指定の受信設定方法を教えてください」「NHKの受信料はいくらですか」「送信機能を持たない受信機を買いました」などの文中で使われている受信は、「電信や電波などを受けること」の意味で使われています。

一方、「近頃は電報を受信することが減りました」「届いた弔電は受信するのがマナーです」「事務所に届けてくださった手紙を受信しました」などの文中で使われている受信は、「電報または郵便物を受け取ること」の意味で使われています。

受信とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ちますが、多くは「電信や電波などを受けること」の意味で用いられています。受信の「受」は訓読みで「うける」と読み、渡されたものを受け収めること、「信」は訓読みで「たより」と読み、遠くまで届く合図や便りを表します。

表現方法は「受信トレイ」

受信を用いた日本語には「受信トレイ」があります。受信トレイとは、電子メールを送受信するメールソフトにおいて、届いたメールを受信順に保存するフォルダーのことです。受信トレイでは、メールの件名、差出人、受信日時などの情報が一覧表示されます。

受信の対義語

受信の対義語・反対語としては、電気信号を遠方に送ることを意味する「送信」などがあります。

受信の類語

受信の類語・類義語としては、文書などを受け取ることを意味する「受付」、受け取ることをへりくだっていう語を意味する「拝受」、無線通信を交信の相手でない者が受信することを意味する「傍受」などがあります。

着信の意味

着信とは

着信とは、通信文が到着すること、また、その通信文を意味しています。

その他にも、「目的地に到着したことを知らせる文書」「電話がかかってきたり、メールを受信したりすること」の意味も持っています。

着信の使い方

「電報配達取扱局に国際電報が着信した」の文中で使われている着信は「通信文が到着すること」の意味で、「息子から着信があったので安心しました」などの文中で使われている着信は「目的地に到着したことを知らせる文書」の意味で使われています。

一方、「電話機が壊れて着信音が鳴らない」「着信拒否するとアナウンスが流れるのだろうか」「無料の着信音ダウンロードサイトがおすすめです」などの文中で使われている着信は、「電話がかかってきたり、メールを受信したりすること」の意味で使われています。

着信とは、上記の例文にあるように複数の意味を持ちますが、一般的には「電話がかかってきたり、メールを受信したりすること」の意味で使用されています。着信の「着」は訓読みで「つく」と読み、あるものが他のものや他の所まで達することを表す漢字です。

表現方法は「着信拒否」

着信を用いた日本語には「着信拒否」があります。着信拒否とは、指定した電話番号や非通知の番号の電話をブロックする機能を意味します。着信拒否されている番号に電話をかけると、アプリやサービスによっては発信者側にアナウンスが流れることもあります。略して「チャッキョ」とも言います。

着信の対義語

着信の対義語・反対語としては、電信や電波を発することを意味する「発信」などがあります。

着信の類語

着信の類語・類義語としては、電信や電報がその宛先へ到着することを意味する「着電」、電信や電報がその宛先へ到着することを意味する「入電」、電報が来ることや到着した電報を意味する「来電」などがあります。

受信の例文

1.取引先から連絡が入っているかもしれないので、出社したらすぐに受信メールを見るようにしていっます。
2.気付いたら受信ボックスがいっぱいで、メールを受け取れない状態になっていました。
3.メールサーバーの容量がオーバーして、受信できない事象はよくあることです。
4.受信メールを開くだけでウイルスに感染する可能性もありますから、怪しい件名のメールには気を付けてください。
5.受信ボックスにメールが届かない原因と対処法について、分かりやすく解説いたします。

この言葉がよく使われる場面としては、他からの電報または郵便物を受け取ること、電信や電話あるいはテレビ放送などを受けることを表現したい時などが挙げられます。

例文2と例文5にある「受信ボックス」とは、「受信トレイ」とも呼ばれ、メールソフトが受信メールを保管する領域を意味します。

着信の例文

1.スマホの着信音は、音楽アプリを使って無料でダウンロードしています。
2.なぜかスマートフォンの画面に着信表示がされなくなって困っています。
3.「不明」と表示された着信履歴は、不気味なのですぐに削除するようにしています。
4.iPhoneで着信拒否を設定するとどうなるのか、携帯電話会社に確認しました。
5.いたずら電話に困っていたので、説明書を見ながら特定の電話番号を着信拒否する設定をしました。

この言葉がよく使われる場面としては、手紙や電報など通信文が到着すること、人や物などが目的地へ到着したことの知らせ、電話や電子メールなどの通信が届くことを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「着信履歴」とは、電話がかかってきたりメールを受けとったことを示す記録を意味します。発信元の電話番号やメールアドレス、および時刻が記録されます。

受信と着信という言葉は、どちらも「メールを受け取ること」を表します。さらに「着信」という言葉には、「電話がかかってくること」の意味もあり、この意味で使用されることがほとんどです。

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