【求職】と【求人】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「求職」(読み方:きゅうしょく)と「求人」(読み方:きゅうじん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「求職」と「求人」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




求職と求人の違い

求職と求人の意味の違い

求職と求人の違いを分かりやすく言うと、求職とは働き手側が仕事を探すこと、求人とは雇用する側が働き手を求めることという違いです。

求職と求人の使い方の違い

一つ目の求職を使った分かりやすい例としては、「求職者と企業をつなぐマッチングアプリを利用しています」「インターネットで求職活動しています」「ハローワークの求職申込書はどこでもらえますか」などがあります。

二つ目の求人を使った分かりやすい例としては、「英語を使う仕事の求人情報を調べています」「先月の有効求人倍率は1.5倍でした」「求人募集の年齢制限は原則NGです」「将来的に一般事務の求人は少なくなるでしょう」などがあります。

求職と求人の使い分け方

求職と求人という言葉は、どちらも就職活動や人材採用に関して使用される言葉ですが、意味や使い方には大きな違いがあります。

求職とは、職を求めて活動することであり、働き手が仕事を探している状態を意味します。「求職者」とは、職業に就くために自分の労働力を提供して他人から雇用されようとする者のことです。求職する主体は個人であり、労働者目線の言葉だと言えます。

求人とは、働き手を探し求めることであり、企業などが働いてくれる人を募集することを意味します。対価を支払って労働力を求めるために他人を雇用しようとする企業などを「求人者」と言います。求人は、労働者を採用する雇用者側の言葉です。

つまり、求職とは働き手が職を求める活動であり、雇われる側の言葉です。一方、求人とは、使用者が働き手を求める活動であり、雇う側の言葉です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

求職と求人の英語表記の違い

求職を英語にすると「job hunting」「job seeking」「seeking employment」となり、例えば上記の「求職者」を英語にすると「a job hunter」となります。

一方、求人を英語にすると「recruiting」「recruitment」「job offer」となり、例えば上記の「求人情報」を英語にすると「recruitment information」となります。

求職の意味

求職とは

求職とは、職を探し求めることを意味しています。

表現方法は「求職者」「求職する」

「求職者」「求職する」などが、求職を使った一般的な言い回しです。

求職の使い方

求職を使った分かりやすい例としては、「先月に仕事を辞めて現在は求職活動中です」「失業認定に必要な求職活動実績数を確認してください」「求職活動実績の作り方がわかりません」「無料の求職者支援訓練を受講しています」などがあります。

その他にも、「求職者支援制度で給付金がもらえます」「ハローワークの求職者マイページを登録しました」「求職者向けセミナーに参加しました」「求職者給付は雇用保険の失業等給付の一つです」などがあります。

求職とは、文字通り「職を求めること」を意味し、働き手が仕事を探している状態を表します。。一般的には、以前仕事をしていた人が新しく職を探しているケースに使用される言葉であり、大学生などの学生が初めて就職先を探すことは「就活」と呼ばれることがほとんどです。

「求職者支援制度」の意味

求職を用いた日本語には「求職者支援制度」があります。求職者支援制度とは、雇用保険を受給できない失業者の早期就職を支援する制度です。非正規労働者などで一定の要件を満たす求職者を対象に無料で職業訓練を実施し、収入や預貯金が一定水準以下の場合は給付金を支給します。

求職の対義語

求職の対義語・反対語としては、使用者の立場から雇用者を求めることを意味する「求人」などがあります。

求職の類語

求職の類語・類義語としては、大学新卒者を主とする求職活動を意味する「就職活動」、就職活動の略を意味する「就活」、転職のために行う一連の活動を意味する「転職活動」、企業が就職希望者に提出させる人物調書を意味する「エントリーシート」などがあります。

求人の意味

求人とは

求人とは

求人とは、必要な働き手を求めることを意味しています。

求人の使い方

求人を使った分かりやすい例としては、「求人票の書き方を教えてください」「求人票に記載すべき項目には何がありますか」「求人検索サイトへの掲載は基本的に無料です」「正社員の求人数は減少傾向にあります」などがあります。

その他にも、「シニア世代のための求人サイトもあります」「求人募集の張り紙をみてお電話しました」「大阪の求人情報を毎日チェックしています」「景気がよくなれば正社員の求人は増えるだろう」などがあります。

求人とは、読んで字のごとく「人を求めること」であり、会社や企業など働き手を雇用する側が、自社で働きたい人を募集することを意味します。求人の「求」は訓読みで「もとめる」と読み、欲しいと望むこと、得ようとして探すことを表す漢字です。

「求人票」の意味

求人を用いた日本語には「求人票」があります。求人票とは、人材を採用する際に労働条件を明示した書類を意味します。求人票に記載すべき項目には、業務内容・契約期間・就業場所・賃金・加入保険の種類などがあります。

求人の対義語

求人の対義語・反対語としては、雇用者の立場から使用者を求めることを意味する「求職」などがあります。

求人の類語

求人の類語・類義語としては、適当であると思われる人物や方法などをとり上げて用いることを意味する「採用」、広く呼びかけて必要な人や物を集めることを意味する「募集」、人を雇い入れることを意味する「雇用」、企業などが人員を募集することを意味する「リクルート」などがあります。

求職の例文

1.求職中の従兄弟は、得意の英語を活かせる仕事に就きたいそうです。
2.仕事探しの手始めに、ハローワークの求人サイトに求職者マイページを開設しました。
3.公的年金だけでは不十分という不安から、求職中の高齢者は年々増加しています。
4.転職エージェントは、求職者からではなく企業から報酬を得ています。
5.老若男女を問わず、インターネットを使って求職することは当たり前になっています。

この言葉がよく使われる場面としては、職業につくことを求めることを表現したい時などが挙げられます。

例文1の「求職中」とは、仕事を求めて活動している状態を意味します。例文4にある求職と転職の違いは、求職は職を求めること全般を意味しますが、転職は働く会社を変えることや他の職に変わることを表す点です。

求人の例文

1.ハローワークに求人票を出すために、必要書類をダウンロードしました。
2.平日の午前中だけ働けるパートを探しているのですが、おすすめの求人サイトはありますか。
3.フルリモートワークが可能な求人一覧をみると、IT系やコールセンタースタッフが多いようです。
4.英語力があれば未経験OKの求人情報をチェックしていますが、魅力的な仕事がありません。
5.50歳を過ぎると正社員の求人はぐっと少なくなり、職種も限られたものになります。

この言葉がよく使われる場面としては、会社や工場などで必要とする働き手を探し求めることを表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「求人サイト」とは、インターネット上に出稿する求人広告のことであり、「求人情報サイト」とも呼ばれています。

求職と求人という言葉は、似ていますが意味は大きく異なります。どちらの言葉を使うか迷った場合、雇われる側が仕事を探すことを表現したい時は「求職」を、雇う側が働き手を募集することを表現したい時は「求人」を使うようにしましょう。

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