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【概念】と【定義】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「概念」(読み方:がいねん)と「定義」(読み方:ていぎ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「概念」と「定義」という言葉は、物事の考え方という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




概念と定義の違い

概念と定義の意味の違い

概念と定義の違いを分かりやすく言うと、概念は物事の大体の考え方を表現する時に使い、定義は物事を限定するような考え方を表現する時に使うという違いです。

概念と定義の使い方の違い

一つ目の概念を使った分かりやすい例としては、「金星は指すものは同じでも表現したいものが異なる等値概念に該当する」「犬の概念を語り始めると生物学に留まらなくなる」「概念ピアスを購入出来て幸せだ」などがあります。

二つ目の定義を使った分かりやすい例としては、「明確な定義が存在しない言葉はあらかじめすり合わせが必要だ」「定義づけを行うには情報が足りない」「幸せの定義は個々で異なる」などがあります。

概念と定義の使い分け方

概念と定義はどちらも物事の捉え方や認識方法を表す言葉ですが、意味や使い方は異なります。

概念という言葉は、その事柄の大体の話や関係性が分かる程度の認識を指すため、抽象的な一般論や常識などが該当しますが、これは個々によって異なる主観的な認識の可能性があります。

一方、定という漢字が定めることやルールを意味することから、定義という言葉は概念が固定されたものや客観的に考えられたもので、共通認識として存在するものを指します。

そのため、「犬の定義」であればイヌの分類方法などで明確にされていますが、犬と言われて思い浮かべる個体は人それぞれ異なり、人間に対して使われることもあります。この大体の犬の認識が「犬の概念」にあたり、定義とは大きく異なることがわかります。

概念と定義の英語表記の違い

概念を英語にすると「concept」となり、例えば上記の「等値概念」を英語にすると「an equipollent concept」となります。一方、定義を英語にすると「definition」となり、例えば上記の「明確な定義」を英語にすると「a precise definition」となります。

概念の意味

概念とは

概念とは、物事に関する大体の性質や知識、考え方を意味しています。

表現方法は「概念を覆す」「概念を持つ」「概念を壊す」

「概念を覆す」「概念を持つ」「概念を壊す」などが、概念を使った一般的な言い回しです。

概念の使い方

概念を使った分かりやすい例としては、「既成概念を超えるような商品との出会いはいつでも新鮮だ」「あまりにも抽象的概念であるためにすれ違いも多かった」「世間一般の各性別の概念は多様な社会の影響を受けるべきだなどがあります。

その他にも、「新しい商品効果の概念図を見て納得した」「技法などではなく概念そのものを変化させる必要があるのではないか」「音楽という概念自体がない民族もおり、音楽にあたる単語さえ存在しない」などがあります。

「既成概念」の意味

上記の例文にある「既成概念」は、既に世の中に広く認識され定着しているような考え方を指す表現として使われています。

「固定概念」は誤り

これに似た「固定概念」という表現が散見されますが、他者の意見などによって変化しないほどの頑固な考えを意味する「固定観念」と混同して使われており、「固定概念」という使い方は誤用とされています。

概念の類語

概念の類語・類義語としては、物事に対して持つ考えを意味する「観念」、物事についての根本の考えを意味する「理念」、概念を言語で表現したものを意味する「名辞」、心の中に浮かぶ姿や形を意味する「心象」などがあります。

概念の対義語

概念の対義語・反対語としては、はっきりとした姿や形を備えていることを意味する「具象」、物事が直接的に認識されるような形をしていることを意味する「具体」があります。

定義の意味

定義とは

定義とは、物事の内容や意味を他のものと区別できるようにはっきりと限定することを意味しています。

定義の使い方

定義を使った分かりやすい例としては、「芸術に明確な定義を与えることは難しい」「いくつか特徴が挙げられたものの厳密な定義は存在しない」「若者言葉は使われている頻度こそ多いが定義づけがなされていないこともある」などがあります。

その他にも、「ユーザー定義をあらかじめ設定しておくことで都度設定する必要がなくなる」「廃れかけている伝統を再定義するために動いている人もいる」「未定義のコードに対するレスポンスがあると驚く」などがあります。

今日では、定義という言葉はルールや限定された意味を表していますが、定義が何かという議論は古代ギリシアから行われており、ソクラテスらがどれだけ議論を交わそうとも、未だに結論は出ていません。ただし、これは命題を表す哲学用語です。

「ユーザー定義」の意味

上記の例文にある「ユーザー定義」は、使用者自身が定めた表示形式やその他ルールを指す言葉です。Excelなどの表計算ソフトや、プログラミングなどで多く使われています。

表現方法は「厳密に定義する」「明確な定義」「定義づけを行う」

その他、「厳密に定義する」「明確な定義」「定義づけを行う」などの表現で使われ、日常生活からビジネスシーンなど多くの場面で使われています。

定義の類語

定義の類語・類義語としては、物事の中心となるところを意味する「骨格」、本来持っていた意味を表す「原義」、定義づけを意味する「デフィニション」一般的に共通しており認められている考えを意味する「通念」などがあります。

概念の例文

1.その学問の基本概念を知ることでより細かな点に興味を惹かれ、自身の研究分野の発見に至るのだろうと思っている。
2.女性のオタクがTwitterなどで言う概念アクセを眺めていたが、どれもこれも綺麗で店舗で販売されていてもおかしくないと感じた。
3.概念形成は3歳を過ぎて幼児期から見られるようになるため、この時期は多くのものを視界に入れようと好奇心旺盛になるかもしれない。
4.空間概念は絶対空間と相対空間の二つに分けられ、前者はニュートンが、後者はライプニッツがそれぞれ唱えていた。
5.各々の中にある概念をすり合わせていくことが、話し合いでは何よりも必要であり、これによって進行スピードも大きく変わるだろう。
6.釣れたばかりのアジを刺身にしてもらい食べたら、その歯ごたえと脂の乗り、旨味にアジってこんなにおいしかったんだとそれまでの概念が変わった。
7.不祥事を隠蔽する会社は、法律やルールを守るという基本的な概念すらなくて、不正が常態化しているのでしょうね。
8.既成概念を覆すような商品を開発するよりも、人々が必要とするものを作っていたほうが楽といえば楽である。
9.我がチームのアイデア出しは具象的概念と抽象的概念を行ったり来たりしながら、未知のアイデアを発見していく作業を行います。
10.暗号通貨の登場によって世界では金融の概念が覆ろうとしているのにもかかわらず、我が国の銀行が従来の金融に固執する必要がどこにあるのだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、物事に関する大体の性質や知識、考え方を意味する時などが挙げられます。

例文2の「概念アクセ」とは、好きなアニメやゲームのキャラクターや、好きなアイドルを思わせる要素が含まれているアクセサリーを指す言葉で、イメージカラーであったり、好きなもの、誕生日などが使用されています。

定義の例文

1.数学のテストで、定義域が一緒に提示されているのを忘れて、二次関数のグラフを範囲外まで書いてしまったことで減点された。
2.数量を表す単位や長さを表す単位など、様々なものが定義されていなければ、それぞれの人間の経験や体感のみで測られており、不便だったに違いない。
3.似たような音楽ジャンルも多いために、その相違点の定義づけは困難を極めるものであり、ファンたちの中でも見解が分かれるように思う。
4.明確に定義されていない言葉を使うことですれ違いが起き、話し合いが泥沼化することもままあるように思うため、不思議に思った時に一つ一つ確認していくしかない。
5.王国は君主が国王とされる人物と定義されているが、帝国と呼ばれる国もあり、皇帝が君主である国のみを帝国と呼ぶわけではないようだ。
6.高齢者とはだいたい65歳以上の人を指すと思っていたが、実は明確な基準は設けられておらず、法律によって高齢者の定義は異なるらしい。
7.我が国でもハラスメント防止が叫ばれているが、まずはハラスメントに対する明確な定義をするべきなのではないだろうか。
8.専門用語というのは意味が厳密に定義されているものなので、自分勝手に意味を解釈してはならないと教わった。
9.今回のワークショップが上手くいかなかったのは、僕が最初の段階で、情報デザインの定義を提示しなかったことが原因です。
10.戦後の長い間幸せの定義は皆同じだったように思うが、現代においては価値観が多様化し、評論家がそれを定義するのも難しくなりました。

この言葉がよく使われる場面としては、物事の内容や意味を他のものと区別できるようにはっきりと限定することを意味する時などが挙げられます。

例文1の「定義域」とは、数学の関数などにおいて、事前に定められている表す範囲を指す言葉です。

概念と定義どちらを使うか迷った場合は、物事の大体の考え方を表す場合には「概念」を、物事を限定するような考え方を表す場合は「定義」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
編集者
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