【ミュート】と【サイレント】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ミュート」と「サイレント」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ミュート」と「サイレント」という言葉は、「通知を消す機能」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




ミュートとサイレントの違い

ミュートとサイレントの違いを分かりやすく言うと、ミュートは一部の音や振動を止める機能を表現する時に使い、サイレントは全ての音や振動を止める機能を表現する時に使うという違いです。

一つ目のミュートを使った分かりやすい例としては、「マイクのミュートスイッチがオンなのかしばらく何も聞こえなかった」「ミュートを解除しないまま通話中の相手に語りかけてしまった」「変なアカウントはミュートするに限る」などがあります。

二つ目のサイレントを使った分かりやすい例としては、「サイレント通知のままにておくと急ぎの連絡に気が付かないことがある」「サイレントキラーに気を付ける生活習慣にしたい」「サイレントクレーマーたちも言葉遣いを考えて発言すべきだ」などがあります。

ミュートとサイレントはどちらも、通知を消す機能を指す言葉ですが、詳しい機能が若干異なります。

ミュートは、消音機能やマイクの音声入力を切る機能を表します。その他にも、「ミュートカラー」という使い方で「色調を弱める」という意味になり、SNSにおいて特定の投稿を非表示にする機能を指す言葉としても使われます。

一方のサイレントは、音を立てないことを表します。その他にも、上記例文の「サイレントキラー」などのように「無症状である様子」を意味し、「サイレントクレーマー」などのように「物事が世間に知られていないこと」を意味する言葉としても使われています。

ミュートは着信音や着信に伴うバイブレーションなどの通知の一部を止める機能を指し、サイレントは音やバイブレーションを含む全ての通知を止める機能を指すという違いがあり、前者よりも後者の方がカスタム性があるとして区別されています。

今日では、消音状態でバイブレーションを振動させる「マナーモード」と、バイブレーション機能も停止させる「ミュート」「サイレントモード」とを分けて使うのみで、ミュートとサイレントを同一の機能として捉えられることも多くあります。

ミュートを英語にすると「mute」となり、例えば上記の「ミュートスイッチ」を英語にすると「a mute switch」となります。一方、サイレントを英語にすると「silent」となり、例えば上記の「サイレント通知」を英語にすると「silent notifications」となります。

ミュートの意味

ミュートとは、消音機能や音声入力を切る機能を意味しています。

その他にも、特定のユーザーの投稿を自身のタイムラインに表示しないようにするSNS上の設定を意味する言葉として使われています。

「あまりに遅い時間なのでミュートメッセージを使ってメッセージを送った」「ミュートになっているのに気が付かずにスピーカーの不調を疑った」「ミュートの解除はリモコンで一発だ」などの文中で使われているミュートは、「消音機能」の意味で使われています。

一方、「誤ってタップしてミュートしてしまった」「ワードミュートのせいで友人の投稿が非表示になっていた」「ミュートだけでなくブロックもした」などの文中で使われているミュートは、「特定の内容を表示しないようにする機能」の意味で使われています。

ミュートは英語で「mute」と表記され、「無言の」「発音されない」といった意味を持ちます。日本語では、音楽や音声の音量を低下させることや、何も聞こえない状態にすることを表す言葉として使われています。

また、英語圏では「色調を弱める」という意味でも使われることから、鮮やかでカラフルな色にグレーを混ぜたような色味を「ミュートカラー」と呼び、「くすみカラー」とも呼ばれています。

その他にも、SNSにおいて、特定のユーザーの投稿を自分のホームに表示しないようにすることができる機能を指す言葉でもあります。一部のSNSではユーザーだけではなく、単語を登録しておくことでその言葉が含まれる投稿を非表示にすることもできます。

ミュートの類語・類義語としては、音が外に聞こえないようすることを意味する「消音」、日常の雑事にわずらわされずに静かなことを意味する「清閑」、着信音を鳴らさずバイブレーションのみで通知を行う携帯電話の設定を意味する「マナーモード」などがあります。

サイレントの意味

サイレントとは、音を立てないことを意味しています。

その他にも、無症状である様子や、物事が世間に知られないことを意味する言葉として使われています。

「サイレントを解除する時はどうすればいいのだろう」「映画を見る時はサイレントモードが電源オフの状態にしている」「勝手にサイレントになっていた」などの文中で使われているサイレントは、「音を立てないこと」の意味で使われています。

一方、「サイレントキラーに用心して日常を過ごす」などのサイレントは「無症状である様子」の意味で使われ、「サイレントカスタマーの意見を抽出するためのSNS活用だ」などのサイレントは「世間に知られていない様子」の意味で使われています。

サイレントは英語で「silent」と表記され、「黙っている」「無声の」「静かな」「活動しない」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われていますが、一般的には携帯電話の「サイレントモード」を省略した語として用いられています。

上記例文の「サイレントキラー」とは、初期症状が表れないままに病気が進行し、気が付いた時には手遅れとなってしまう病気を指す言葉です。今日では、高血圧症、生活習慣病、すい臓がんなど様々な病がサイレントキラーと呼ばれています。

また、元気である状態を表す「fine」や希望を意味する「hope」などのように、発音しない語末のアルファベットを指す言葉として「サイレント」が用いられることもあり、この場合は「サイレントe」と呼ばれています。

サイレントの対義語・反対語としては、やかましい様子や騒々しい様子を意味する「ノイジー」、音声の出る映画を意味する「トーキー」があります。

サイレントの類語・類義語としては、物を言わないことを意味する「無言」、黙って考えにふけることを意味する「黙想」、奥深くひっそりと静かなことを意味する「幽寂」、口を閉じて何も言わないことを意味する「緘黙」などがあります。

ミュートの例文

1.電話が掛かってきたため、聞いていた音楽をミュートにした。
2.マイクミュートになっていることに気が付かずに相手に色々な質問をしてしまったが、結局自分が何を尋ねたのか忘れてしまった。
3.一つのビデオからオーディオをミュートすることができると聞いて感動したこともあったものだ。
4.変なリプライを送ってきた人をミュートしていたが、ブロックやスパム報告もした方がよかっただろうか。
5.特段仲良くない人の投稿のミュート後でも、直接コメントをつけてくれた場合は反応することができる。

この言葉がよく使われる場面としては、消音機能や音声入力を切る機能を意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、特定のユーザーの投稿を自身のタイムラインに表示しないようにするSNS上の設定を意味する言葉として使われています。

サイレントの例文

1.スマホをサイレントにしており母親からの着信に全く気が付かなかったため、掛け直した時にとても心配された。
2.サイレントモードであれば様々な機能の音をいじることができるため、突然アラームが流れ出すこともなくなった。
3.スイッチ一つでサイレントを解除することができるが、家でも基本的に音も振動もしないように設定している。
4.サイレントマジョリティの意見こそどうにかして聞き出す必要がある。
5.サイレントカスタマーはレビューサイトやSNSで感想を書いてくれるため、わが社でもネット上でエゴサーチを行う。

この言葉がよく使われる場面としては、音を立てないことを意味する時などが挙げられます。

例文5の「サイレントカスタマー」とは、商品やサービスを体験した際の意見や評価を企業に対して伝えない顧客を意味する言葉で、特に不満を伝えない消費者は「サイレントクレーマー」とも呼ばれています。

ミュートとサイレントは、どちらも「通知を消す機能」を表します。どちらを使うか迷った場合は、一部の音や振動を止める機能を表す場合は「ミュート」を、全ての音や振動を止める機能を表す場合は「サイレント」を使うと覚えておけば間違いありません。

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