【○○様でおられますか】と【○○様でいらっしゃいますか】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「○○様はおられますか」と「○○様はいらっしゃいますか」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「○○様はおられますか」と「○○様はいらっしゃいますか」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「○○様はおられますか」と「○○様はいらっしゃいますか」の違い

「○○様はおられますか」と「○○様はいらっしゃいますか」の使い分け方

「○○様はおられますか」と「○○様はいらっしゃいますか」の違いを分かりやすく言うと、「○○様はおられますか」とは「○○様はいらっしゃいますか」の一般的ではない使い方、「○○様はいらっしゃいますか」とは居るの尊敬語です。

「○○様はおられますか」は一般的ではない

「○○様はおられますか」という言葉は一般的ではありません。ニュアンスが似ていることから、「○○様はいらっしゃいますか」のことを間違えて「○○様はおられますか」を使っている人がほとんどです。

「○○様はいらっしゃいますか」は一般的な日本語

一般的に使われている言葉である「○○様はいらっしゃいますか」を使った分かりやすい例としては、「来週のこの時間は家にいらっしゃいますか」「成果のご報告を申し上げたいのですが社長はいらっしゃいますか」「田中さんはいらっしゃいますか」などがあります。

「○○様はいらっしゃいますか」という言葉は一般的ですが、「○○様はおられますか」は一般的ではありません。同時に「○○様はいらっしゃいますか」という単語の意味について「居るの尊敬語」と覚えておきましょう。

「○○様はいらっしゃいますか」の英語表記

例えば上記の「田中さんはいらっしゃいますか」を英語にすると「Is Mr. Tanaka available」「May I speak to Mr. Tanaka」となります。

「○○様はおられますか」の意味

「○○様はおられますか」とは

「○○様はおられますか」とは、「○○様はいらっしゃいますか」の一般的ではない使い方です。

「○○様はおられますか」は誤字ではない

結論から言うと、「○○様はおられますか」と「○○様はいらっしゃいますか」はどちらも間違っていない正しい日本語になります。しかし、「○○様はおられますか」という言葉は一般的ではありません。そのため、広く浸透している「○○様はいらっしゃいますか」を使う方がいいでしょう。

文化庁が発表した平成16年度に行われた国語に関する世論調査では、「○○様はおられますか」を正しいと主張する人が58.3%、正しくないと主張する人が30.3%という、約3割の人が違和感を持っている結果が出ています。

「○○様はおられますか」に違和感を持つ人がいる理由

ではなぜ「○○様はおられますか」という表現に違和感を持つ人が出てくるのかというと、「おられる」は地域によって意味が違う言葉になるからです。

「おられる」は元々「いる」の改まった形の「おる」に尊敬の助動詞の「られる」がついた尊敬語です。関西地方においてはこの形で使っていることが多く、正しい日本語として認識している人が多い傾向にあります。

しかし、関東地方では「いる」の改まった形ではなく、「おる」を謙譲語と認識している人もいるため、謙譲語と尊敬語が合わさった違和感のある言葉として認識しているようです。

そのため、新聞やテレビのニュースなどの公共の場においては「おられますか」ではなく、「いらっしゃいますか」を使うのが一般的になっています。

「○○様はいらっしゃいますか」の意味

「○○様はいらっしゃいますか」とは

「○○様はいらっしゃいますか」とは、居るの尊敬語を意味しています。

「○○様はいらっしゃいますか」の使い方

「○○様はいらっしゃいますか」を使った分かりやすい例としては、「お客様の中に警察関係者はいらっしゃいますか」「この件に関して責任を感じてる方はいらっしゃいますか」「飯田様はいらっしゃいますか」などがあります。

「いらっしゃいますか」は、行く、来る、居るの尊敬語の「いらっしゃる」に丁寧の助動詞の「ます」と疑問の助動詞の「か」がついた言葉で、相手に敬意を込めて使うとても丁寧な言葉使いになります。

「いらっしゃいますか」は尊敬語でありとても丁寧な言い回しなので、目上の人に対しても使うことが可能です。そのため、ビジネスシーンにおいて頻繁に使われています。また、目下の人に対して使う場合は「いますか」を使うようにしましょう。

表現方法は「何時頃いらっしゃいますか」「受け付けていらっしゃいますか」

「何時頃いらっしゃいますか」「受け付けていらっしゃいますか」などが、「いらっしゃいますか」を使った一般的な言い回しになります。

「いらっしゃいますか」の類語

「いらっしゃいますか」の類語・類義語としては、行くや居るの尊敬語を意味する「御出でになる」があります。

「○○様はおられますか」の例文

1.「○○様はおられますか」という言葉は一般的ではないので、おそらく「○○様はいらっしゃいますか」の言い間違いだろう。
2.「○○様はいらっしゃいますか」という言葉は居るの尊敬語で、「○○様はおられますか」という言葉は一般的ではない。
3.「○○様はおられますか」という言葉は、今のところ一般的ではないが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.明日は家におられますかという言葉を使う人はいるが、正しくは明日は家にいらっしゃいますかです。
5.山本様はこちらにいらっしゃいますかという言葉はあるが、山本様はこちらにおられますかという言葉は一般的ではない。

この言葉がよく使われる場面としては、「○○様はいらっしゃいますか」という言葉を一般的でない言い回しである「○○様はおられますか」と表現している時などが挙げられます。

「○○様はおられますか」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「○○様はおられますか」ではなく、「○○様はいらっしゃいますか」と表現するのが多くの人が使う一般的な使い方です。

「○○様はいらっしゃいますか」の例文

1.急病人が出たので、お客様の中にお医者様はいらっしゃいますか。
2.10時から面会を予定をしていた鈴木です、高橋様はいらっしゃいますか。
3.あなたもこの事件の関係者でいらっしゃいますか。
4.伊藤様はいらっしゃいますか、不用品の回収に参りました。
5.この中に明日もこのセミナーに参加する予定の方はいらっしゃいますか。

この言葉がよく使われる場面としては、居るの尊敬語を表現したい時などが挙げられます。

「いらっしゃいますか」はとても丁寧な言い回しなので、目上の人に対しても使うことができます。また、電話やメールなどでも使われている言葉です。

「○○様はおられますか」と「○○様はいらっしゃいますか」どちらを使うか迷った場合は、「○○様はおられますか」は一般的な日本語ではないので、一般的な日本語であるの「○○様はいらっしゃいますか」を使うようにしましょう。

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