【偏食】と【好き嫌い】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「偏食」(読み方:へんしょく)と「好き嫌い」(読み方:すききらい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「偏食」と「好き嫌い」という言葉は、どちらも食に関する選り好みの状態を指すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「偏食」と「好き嫌い」の違い

「偏食」と「好き嫌い」の意味の違い

「偏食」と「好き嫌い」の違いを分かりやすく言うと、「偏食」は健康を損なうような食生活の偏りに対して使うこと、「好き嫌い」は個人的な味覚の問題に対して使うことという違いです。

「偏食」と「好き嫌い」の使い方の違い

一つ目の「偏食」を使った分かりやすい例としては、「偏食が原因で鉄分不足になり貧血になった」「小さい頃から偏食がひどく給食が苦手でした」「偏食のせいで肌荒れがひどくなった気がします」「肉しか食べず野菜を一切食べないのは偏食です」などがあります。

二つ目の「好き嫌い」を使った分かりやすい例としては、「好き嫌いを克服するには何度も挑戦することが大事だ」「好き嫌いをなくすために調理法を工夫してみました」「好き嫌いが多いと旅行先で困ることがあります」「好き嫌いはあるけど野菜は食べられます」などがあります。

「偏食」と「好き嫌い」の使い分け方

「偏食」と「好き嫌い」はどちらも食に関する選り好みの状態を指すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「偏食」は、「野菜をまったく食べず、肉ばかり食べるのは偏食です」のように、栄養のバランスを欠いた極端な食習慣に対して使う言葉になります。食べ物の好みに限らず、健康や成長に影響を与えるような食事の偏りを表す場面で使われます。

一方、「好き嫌い」は、「ピーマンは嫌いだけど、それ以外の野菜は食べられます」のように、特定の食べ物に対する個人的な好みや苦手意識を表す言葉です。必ずしも健康に害があるとは限らず、単なる味覚の問題や心理的な印象から来るものです。

つまり、健康を損なうような食生活の偏りに対して使うのが「偏食」、個人的な味覚の問題に対して使うのが「好き嫌い」と覚えておきましょう。

また、「好き嫌い」は「彼女は何かと好き嫌いの激しい性格です」のように、食べ物以外にも使うことができるというのが違いの一つです。

「偏食」と「好き嫌い」の英語表記の違い

「偏食」を英語にすると「unbalanced diet」「picky eating with poor nutrition」となり、例えば上記の「肉しか食べず野菜を一切食べないのは偏食です」を英語にすると「Only eating meat and completely avoiding vegetables is an unbalanced diet」となります。

一方、「好き嫌い」を英語にすると「food preferences」「likes and dislikes」となり、例えば上記の「好き嫌いはあるけど野菜は食べられます」を英語にすると「I dislike green peppers, but I’m fine with other vegetables」となります。

「偏食」の意味

「偏食」とは

「偏食」とは、好き嫌いが激しく特定の食品だけを食べることを意味しています。

「偏食」の使い方

「偏食」を使った分かりやすい例としては、「偏食を克服するにはまず苦手な食材に慣れることが大事です」「偏食による栄養不足は免疫力の低下にもつながります」「偏食を放置しておくと、生活習慣病のリスクが高まる」「偏食を治すには食事に対する意識の改善が必要です」などがあります。

「偏食」は特定の食べ物ばかりを好み、その他の食材を極端に避けてしまう食習慣を表す言葉です。簡単に言えば、食べられるものと食べられないものの差が激しく、食事が一部の食品に偏ってしまっている状態のことを指します。

「偏食」の特徴

「偏食」は、幼い頃の食体験や家庭環境、味覚の敏感さなどが原因になることが多いとされています。また、ストレスや心理的な要因から一時的に特定の食材を受けつけなくなる場合もあります。

最近では、発達障害や感覚過敏と関係しているケースも指摘されており、単なるわがままと決めつけられない側面もあるのが現状です。

また、「偏食」が長く続くと、必要な栄養素が不足し、健康に悪影響を及ぼす可能性が高くなると言われています。日々の生活の中で少しずつでも向き合っていくことが大切でしょう。

「好き嫌い」の意味

「好き嫌い」とは

「好き嫌い」とは、好きなことと嫌いなことを意味しています。

「好き嫌い」の使い方

「好き嫌い」を使った分かりやすい例としては、「好き嫌いが減ると食事の楽しみが広がります」「友達の前では好き嫌いを見せないようにしている」「好き嫌いが多いと外食で選べるメニューが限られます」「子どもには好き嫌いなく何でも食べてほしいです」などがあります。

「好き嫌い」は、物事や人、食べ物などに対して感じる好みや感情的な傾向を表す言葉です。簡単に言うならば、自分が心地よいと感じるものを「好き」、苦手だと感じるものを「嫌い」とする主観的な判断のことを指します。

そのため、「好き嫌い」は食べ物だけではなく、様々なものに使うことができると覚えておきましょう。

「好き嫌い」の特徴

「好き嫌い」は幼少期の体験や育った環境、家族の影響などから形成されることが多いとされています。例えば、幼いころに無理やり食べさせられた経験がトラウマとなり、特定の食材を嫌いになるといったケースはよくあります。

また、第一印象や過去の人間関係の記憶から、このタイプの人は苦手といった好き嫌いが生まれることもあります。ただし、これらの感情はあくまで主観によるものであり、必ずしも相手や対象の価値そのものを否定するものではありません。

「好き嫌い」の類語

「好き嫌い」の類語・類義語としては、好むことと憎むことを意味する「好悪」があります。

「偏食」の例文

1.子どもが野菜を全く食べず、肉ばかりを好む偏食なので健康が心配です。
2.偏食を改善するために、少しずつ苦手な食材を混ぜて出すようにしています。
3.偏食の影響で体調を崩しやすくなったため、食生活の見直しを始めました。
4.私は毎日同じものばかり食べる偏食の傾向があり、医師にも相談しました。
5.偏食が続くと栄養バランスが崩れ、健康に悪影響を及ぼすことがあります。

この言葉がよく使われる場面としては、好き嫌いが激しく特定の食品だけを食べることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「偏食」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「好き嫌い」の例文

1.子どもの好き嫌いが多く、毎日の献立を考えるのが大変です。
2.初めての食材は好き嫌いに関係なく、一口は食べるようにしています。
3.好き嫌いが多すぎると、人との食事を楽しめなくなることがあるので注意が必要です。
4.料理の見た目が原因で好き嫌いが生まれることもあると感じています。
5.好き嫌いがあるのは仕方ないですが、少しずつ克服してほしいと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、好きなことと嫌いなことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「好き嫌い」は様々な場面で使う言葉です。

「偏食」と「好き嫌い」はどちらも食に関する選り好みの状態を指すことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、健康を損なうような食生活の偏りに対して使うことを表現したい時は「偏食」を、個人的な味覚の問題に対して使うことを表現したい時は「好き嫌い」を使うと覚えておきましょう。

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