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【既知】と【周知】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「既知」(読み方:きち)と「周知」(読み方:しゅうち)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「既知」と「周知」という言葉は、どちらも「知られていること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




既知と周知の違い

既知と周知の意味の違い

既知と周知の違いを分かりやすく言うと、既知とは既に知られていることを表し、周知とは広く知られていることを表すという違いです。

既知と周知の使い方の違い

一つ目の既知を使った分かりやすい例としては、「ソフトウェアに関する既知の問題を説明します」「人口減少は既知の事実ですね」「既知の不具合と制限事項を説明します」「既知のウイルスには有効に機能します」などがあります。

二つ目の周知を使った分かりやすい例としては、「ワクチンの効果が高い事は周知の事実です」「就業規則は、社内で周知させる必要があります」「社内ルールの周知徹底を図る」「私の方から周知させていただきます」などがあります。

既知と周知の使い分け方

既知と周知という言葉は、どちらも「知られていること」を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

既知とは、すでに知っていることや知られていることを意味します。「既知の事実」とは、すでに知られている事柄のことであり、世間一般に知られていることか、限定された人々や一個人が知っていることかに関わらず使われる表現です。

一方、周知とは、世間一般に広く知れ渡っていることを意味します。「周知の事実」とは、不特定多数の誰もが知っている事柄のことであり、限定された人々や一個人が知っている事柄ではありません。

つまり、既知とは知られている範囲に関わらず知っていることに重きを置いた表現であり、周知とは世間一般という広い範囲で知られていることを表す言葉であるという違いがあります。

既知と周知の英語表記の違い

既知を英語にすると「known」「already-known」となり、例えば上記の「既知の問題」を英語にすると「known Issues」となります。一方、周知を英語にすると「known to all」「patent to the world」となり、例えば上記の「周知の事実」を英語にすると「patent fact」となります。

既知の意味

既知とは

既知とは、すでに知っていること、すでに知られていることを意味しています。

表現方法は「既知の仲」「既知の不具合」「既知の間柄」

「既知の仲」「既知の不具合」「既知の間柄」などが、既知を使った一般的な言い回しです。

既知の使い方

既知を使った分かりやすい例としては、「このシステムの使い方は既知のとおりです」「既知点の標高を座標管理に登録する」「経験の類似性が高いほど既知感が高まる」「服装や持ち物が既知感を生じさせる」などがあります。

その他にも、「既知の状況ではない新たな局面を迎える」「既知の問題を検証して明らかにする」「既知のネットワークの管理を確認して下さい」「薬の安全性と有効性は既知の事実です」「既知でしたらすみません」などがあります。

既知とは、文字通り「既に知っていること」「既に知られていること」を意味し、初めて見聞きすることではなく以前に知識や情報を得ていることを表します。既知の「既」は、その時点ではもうその状態になっていることを表します。

「既知数」の意味

既知という言葉を用いた日本語には「既知数」があり、 方程式の中に含まれる具体的な数や、すでに値がわかっていると仮定された文字を意味します。対する言葉には「未知数」があり、 方程式の中に含まれている値のわからない文字や、将来がどうなるか予想がつかないことを意味します。

既知の対義語

既知の対義語・反対語としては、まだ知らないことや知られていないことを意味する「未知」、何が起こるかと前もって知ることを意味する「予知」、知らないことを意味する「不知」などがあります。

既知の類語

既知の類語・類義語としては、事情などを知ることや知っていることを意味する「承知」、一般の社会人が共通にもつ普通を意味する「常識」、世間一般に知れ渡っているさまを意味する「公然」、それが当たり前であるさまを意味する「当然」などがあります。

周知の意味

周知とは

周知とは、世間一般に広く知れ渡っていること、広く知らせることを意味しています。

表現方法は「周知の事実」「周知を図る」「周知される」

「周知の事実」「周知を図る」「周知される」などが、周知を使った一般的な言い回しです。

周知の使い方

周知を使った分かりやすい例としては、「エスカレーター条例の周知徹底に努める」「就業規則を変更し、従業員に周知する」「選挙ポスターで広く市民に周知させる」「周知の方よろしくお願いします」などがあります。

その他にも、「飲食業界が厳しい状況であることは周知の事実だろう」「関係各所に周知いただくようお願いします」「一斉に社内メールで周知します」「彼が浮気性であることは周知の事実です」などがあります。

周知とは、広く知らせることや、広く人の間に知れ渡ることを意味し、ビジネスシーンで多用されている言葉です。周知の「周」は訓読みで「まわり」と読み、すみずみまで行き渡ることを表します。

「周知徹底」の意味

周知という言葉を用いた四字熟語には「周知徹底」があります。広く知らせて漏れなく行きわたらせることを意味します。「徹底」とは、すみずみまで行き届くことを表します。

周知の対義語

周知の対義語・反対語としては、一般に知られていないことを意味する「秘密」、政治上きわめて重要な事柄についての秘密を意味する「機密」、外部には絶対に漏らしてならないことを意味する「極秘」などがあります。

周知の類語

周知の類語・類義語としては、世間一般に広く知られていることを意味する「公知」、物事の事情を明らかにすることを意味する「案内」、SNSなどに投稿されたメッセージを多くの人に引用してもらうことを意味する「拡散」、広く世間一般に告げ知らせることを意味する「広告」などがあります。

既知の例文

1.縮毛矯正を経験されている方は既知のとおり、施術しても時間の経過とともに髪の毛は広がってしまいます。
2.電磁波に関しての既知の事実や通説を集め、そのひとつひとつを実験によって確かめています。
3.本アプリケーションの既知の不具合と修正方法について、お知らせいたします。
4.言葉は生き物なので、既知の英語の使い方は古い言い回しかもしれませんよ。
5.朝の通勤電車でいつも同じ車両に乗る女性とは、旧知の仲ではないけど既知の仲だと言って良いだろう。
6.未知の情報を探すのではなく、既知の情報を集めることでまた何かのヒントになるのではないか。
7.少子化や人口減少は既知の事実であるのに、政府は一向に対策を講じることはなかったのだ。
8.彼とは大学のサークルが一緒で既知の間柄ではあったが、こうやって一対一で話すことは初めてのことだった。
9.この時はまだ上層部は既知の状況ではない新しい局面を迎えていることに気がついていなかった。
10.組織は既知の問題を検証することができないのに、新しい問題を解決できるはずがないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、すでに知られていること、すでに知っていることを表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「既知の仲」とは、お互い顔を見知っているだけの関係を表します。一方、「旧知の仲」とは、以前から良く知っていて親しい間柄であることを表します。

周知の例文

1.明日の朝礼の周知連絡事項として、マスク着用の徹底を伝えようと思います。
2.県はDV防止の意識啓発と相談窓口の周知を図るために、パンフレットを作成しました。
3.社内の情報が迅速に周知できるよう、ポータルサイトを立ち上げました。
4.命を救うAEDの設置場所や使い方については、広く市民に周知されるべきだと思う。
5.テレワークを導入するにあたり、まずはルールを社内で周知徹底する必要があります。
6.歴史上の偉人を描くドラマであるから、視聴者にとってその悲劇的な結末は周知の上で進んでいくのだが、毎回見るのをやめられないのは、役者や演出、脚本の力があってのことだろうと思う。
7.授業料の値上げについては、段階をふんで慎重に周知していくことが大事です。来月から値上げします、では反発や不信を招くだけですから。
8.会長は羽振りはよかったが、自身の会社の経営がうまくいっていたいのは周知の事実であった。
9.市の情報を市民に広く周知させるには広報冊子だけではだめで、SNSや動画サイトなどを使うべきだろう。
10.彼はイケメンであったが、浮気性であることは周知の事実だったので軽くあしらってやった。

この言葉がよく使われる場面としては、広く知れ渡っていること、広く知らせることを表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「周知を図る」とは、広く知れ渡るように計画することを表す言い回しです。例文4の「周知される」とは、情報が周囲に共有されることを表します。

既知と周知という言葉は、どちらも「知られていること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、すでに知られていることを表現したい時は「既知」を、広く知られていることを表現したい時は「周知」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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