似た意味を持つ「キャベツ」と「レタス」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「キャベツ」と「レタス」という言葉は、「球状の葉物野菜」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
キャベツとレタスの違い
キャベツとレタスの違いを分かりやすく言うと、キャベツは葉が厚くずっしりと重みがあり、レタスは葉が薄く芯の方まで柔らかいという違いです。
一つ目のキャベツを使った分かりやすい例としては、「ロールキャベツは一番好きなスープだ」「普通のキャベツに慣れている場合、紫キャベツは手を伸ばしがたいのかもしれない」「キャベツの千切りを素早く行うのが苦手である」などがあります。
二つ目のレタスを使った分かりやすい例としては、「レタス1玉を購入した時は、芯をくりぬいてから冷蔵庫に入れている」「焼肉をする時はサンチュやレタスに肉を巻いて食べる」「レタスをチャーハンに入れて食べるのが好きだ」などがあります。
キャベツとレタスはどちらも、球状の葉物野菜です。形は似ていますが、両者には異なる点が多くあります。
キャベツは、アブラナ科の一年草もしくは越年草を指します。キャベツはかたいため、ちぎったり切るなどして小さくして炒め物に使われたり、千切りにしてサラダとして添えられたりします。加熱すると甘みが増すため、様々な料理に用いられています。
一方のレタスは、キク科の一年草もしくは二年草を指します。レタスは水分量が多いため大きい葉のままサラダに添えられることや、スープや炒め物でサッと火を通して食べられています。
つまり、キャベツは葉が厚くずっしりと重みがあり、芯が固いなどの特徴を持ち、レタスは葉が薄くふんわりと軽く、芯の方まで柔らかいなどの特徴を持つという違いがあります。その他、食べ方や食感などにも違いがあり、含まれる栄養価も異なります。
キャベツを英語にすると「cabbage」となり、例えば上記の「ロールキャベツ」を英語にすると「cabbage roll」となります。一方、レタスを英語にすると「lettuce」となり、例えば上記の「レタス1玉」を英語にすると「a head of lettuce」となります。
キャベツの意味
キャベツとは、アブラナ科の一年草もしくは越年草を意味しています。
キャベツを使った分かりやすい例としては、「春キャベツを買うことができたため今日はとんかつにキャベツの千切りを添えたい」「ドイツで有名なザワークラウトはキャベツの漬物である」「コールスローはキャベツを使ったサラダだ」などがあります。
その他にも、「冬キャベツは重みを感じるものの方がおいしいとされている」「キャベツの鮮度が落ちているかは切り口が変色しているかで分かる」「外側の大きな葉はロールキャベツのために使いたい」などがあります。
キャベツは英語で「cabbage」と表記され、「キャベツ」「紙幣」「無気力な人」といった意味を持つ言葉です。日本では、アブラナ科の野菜を指す言葉としてのみ使われ、英語のように他の意味は持ちません。
野菜としてのキャベツは、4月から6月にかけて収穫される「春キャベツ」と11月から3月にかけて収穫される「冬キャベツ」に区別され、前者は葉が柔らかいため巻きがゆるく、後者は葉が固くしっかり巻かれているという違いがあります。
春キャベツは生で食べることで甘みを感じることができるためサラダや漬物に適しており、冬キャベツはしっかりとした葉であるため加熱して食べる煮込み料理などに適していますが、基本的にどんな調理法にも合うため、幅広い料理に使われている野菜です。
キャベツの類語・類義語としては、カリフラワーの別名を意味する「花キャベツ」などがあります。
レタスの意味
レタスとは、キク科の一年草もしくは二年草を意味しています。
レタスを使った分かりやすい例としては、「未だにキャベツとレタスを瞬時に判別することができず母親に怒られた」「レタスチャーハンはレタスのシャキシャキ感が残っているものが好きだ」「ポテトサラダにレタスが添えてあると嬉しい」などがあります。
その他にも、「レタスに似ている植物は多いため見分け方を覚える」「ウォーターレタスはサトイモ科であるためキク科のレタスとは関係がないそうだ」「ワイルドレタスと呼ばれる植物は効果がレタスに似ているものの生物学上の関係はないらしい」などがあります。
レタスは英語で「lettuce」と表記され、「レタス」「サラダ菜」といった意味を持つ言葉です。キク科の「チシャ」の別名であり、葉が重なり球のような状態になることが多く、「タマヂシャ」とも呼ばれています。
一般的に店頭に並ぶレタスは「玉レタス」と呼ばれることもあり、球状にならない「リーフレタス」と区別されています。前者には「サラダ菜」などが該当し、後者には「サンチュ」「サニーレタス」などが該当します。
水分量が95%以上であり、サラダや付け合わせとして生で食べることも多くありますが、加熱することで苦味が弱まるため、簡単に火を通して炒め物やスープの具とされることもあります。
また、基本的に葉の部分を食べるレタスですが、「茎レタス」と呼ばれる種類は茎の部分が食用とされています。茎レタスを乾燥させたものを水で戻して漬物にしたものは、日本では「山クラゲ」と呼ばれています。
レタスの類語・類義語としては、葉がやや厚く水泥色である小型の玉レタスを表す「バターレタス」、白菜のように丈の高い球状のレタスを意味する「立ちレタス」などがあります。
キャベツの例文
この言葉がよく使われる場面としては、アブラナ科の一年草もしくは越年草を意味する時などが挙げられます。
例文5の「キャベツウニ」とは、キャベツを餌として食べ、養殖したウニを指す言葉です。
レタスの例文
この言葉がよく使われる場面としては、キク科の一年草もしくは二年草を意味する時などが挙げられます。
例文1の「サニーレタス」とは、球状にならないリーフレタスの一種です。葉の先が紅色であり、苦味が少なく、レタスよりもさらに柔らかいのが特徴です。
キャベツとレタスは、どちらも「球状の葉物野菜」を表します。どちらを使うか迷った場合は、ずっしりと重みがあり葉が厚い場合は「キャベツ」を、全体的に柔らかく葉が薄い場合は「レタス」を使うと覚えておけば間違いありません。