【ギャング】と【マフィア】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ギャング」と「マフィア」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ギャング」と「マフィア」という言葉は、「犯罪集団」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




ギャングとマフィアの違い

ギャングとマフィアの意味の違い

ギャングとマフィアの違いを分かりやすく言うと、ギャングは必ずしも組織化されているわけではない犯罪集団を表現する時に使い、マフィアは組織化されている犯罪集団を表現する時に使うという違いです。

ギャングとマフィアの使い方の違い

一つ目のギャングを使った分かりやすい例としては、「お気に入りのギャング映画を一つだけ選んでほしいと言われて悩んでいるところだ」「ウツボは獰猛な姿から海のギャングと呼ばれている」「多くのギャングが収容されることになったそうだ」などがあります。

二つ目のマフィアを使った分かりやすい例としては、「シチリアのマフィアは古くから存在している組織と言える」「マフィアに関する小説やマンガでしかマフィアのことをよく知らない」「マフィアが怖い存在であることだけは分かる」などがあります。

ギャングとマフィアの使い分け方

ギャングとマフィアはどちらも、犯罪集団を指す言葉ですが、性質が大きく異なります。

ギャングは、強盗や密輸などを行う犯罪集団や、その構成員を指します。現在のアメリカでは、不良の若者を意味する言葉として使われることも多く、必ずしも組織化されているわけではないという特徴があります。

一方のマフィアは、米国その他の国の大都市に暗躍する犯罪組織を指します。各組織はファミリーと呼ばれ、首領であるドンとアンダーボスを組織のトップとして構成されているという特徴があります。

つまり、ギャングは必ずしも組織化されているわけではなく、単なる不良の集まりや若者を指すこともありますが、マフィアは組織化されている犯罪集団を指すという違いがあります。

ギャングとマフィアの英語表記の違い

ギャングを英語にすると「gangster」「gang」となり、例えば上記の「ギャング映画」を英語にすると「a gangster movie」となります。

一方、マフィアを英語にすると「Mafia」「Maffia」となり、例えば上記の「シチリアのマフィア」を英語にすると「the Sicilian Mafia」となります。

ギャングの意味

ギャングとは

ギャングとは、強盗や密輸などを行う犯罪集団や、その構成員を意味しています。

ギャングの使い方

ギャングを使った分かりやすい例としては、「摘発によって収容されたギャングは全員殺人犯だったようだ」「海外の体験でギャングが怖いことを実感した」「メキシコギャングやチカーノギャングなど様々な地域にギャングが存在する」などがあります。

その他にも、「ギャング同士のサインがあり、仲間の識別などのために用いられているそうだ」「ハンドサインを海外で適当に使うとギャングと間違われることもあるのだろうか」「海のギャングであるウツボを食べている人をテレビで見た」などがあります。

ギャングは英語で「gangster」「gang」と表記され、「暴力団員」「暴力団」「非行少年グループ」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われていますが、集団に対しても個人に対しても同じ「ギャング」という言葉を使います。

ギャングの由来

本来はドイツ語などで「行進」「通路」などを意味する言葉でしたが、海外貿易などを経て、のちに意味が変化して海外で使われるようになり、「船内荷役作業員の集団」を指すようになります。

ギャングの特徴

港湾や船舶に関わる労働者は荒くれものたちが多く、密輸などの組織的犯罪と近しい存在であったこともあり、アメリカの禁酒法時代には暴力的犯罪者集団をギャングと呼ぶようになったのをきっかけに犯罪集団の意味合いが強くなったとされています。

海運業界では今日でも「船に荷物の積み下ろしをする作業班」を指す言葉として使われていますが、現在のアメリカでは、「不良の若者」を指すことも多く、市街地の路地などで活動する「ストリートギャング」と同じ意味とされています。

ギャングの類語

ギャングの類語・類義語としては、組織を形成して暴力を用いて犯罪活動に従事して収入を得ている人やその集団を意味する「ヤクザ」、一般市民に対して些細な理由で示威行為をする人を意味する「チンピラ」などがあります。

マフィアの意味

マフィアとは

マフィアとは、米国その他の国の大都市に暗躍する犯罪組織を意味しています。

マフィアの使い方

マフィアを使った分かりやすい例としては、「マフィアの血の掟に関する本を読んだことがある」「コーザ・ノストラがイタリアとアメリカで活動している秘密結社で一番大きい集団なのだろうか」などがあります。

その他にも、「マフィアはその集団をファミリーと呼び、トップをドンと呼ぶと聞いたことがある」「日本に住んでいるからかマフィアは縁遠い存在だと思っている」「マフィアに関するゲームはいわゆる人狼ゲームのようなものだった」などがあります。

マフィアは英語で「Mafia」「Maffia」と表記され、「犯罪秘密結社」「秘密支配組織」「有力者集団」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われていますが、日常生活を送るにあたって馴染みがない人がほとんどです。

マフィアの語源

イタリアのシチリア島に存在していた、大地主と農民の中間に位置する「ガベロット」と呼ばれる存在が起源とされる説があります。戦前にはアメリカ大陸への移民が増えたことで、アメリカでも同じような犯罪結社ができるようになります。

イタリアでは、ムッソリーニによってマフィア取り締まりが行われたことで一時的に衰退することになり、戦後や現代でも、世界的に取り締まりが強化され、組織を維持できなくなっているとされています。

マフィアの類語

マフィアの類語・類義語としては、組織的に犯罪を行うグループを意味する「犯罪シンジケート」、身持ちが悪く、素行のおさまらない人を指す「極道」などがあります。

ギャングの例文

1.ギャング組織に対して拘束や追放措置が取られることが発表されていた。
2.ギャングスターなどは耳にしたことはあるが、実際にどんなことをしているかなどについては全く知らない。
3.ギャングの一員としてこのゲームでは生活していくことになる。
4.1ギャング20人程度で構成されており、役割が分担されている。
5.ギャングエイジ期には、仲間はずれにされる子がいたり、グループ同士の対立なども見られるようになる。

この言葉がよく使われる場面としては、強盗や密輸などを行う犯罪集団や、その構成員を意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、仲間や集まりなどのように用いられることもあります。

例文5の「ギャングエイジ」とは、仲間意識を強く持ち、集団で行動することを重視する時期を指す言葉で、9歳ころからの児童に多く見られる特徴です。

マフィアの例文

1.ボナーノ、ガンビーノ、ルチーゼ、ジェノベーゼ、コロンボの五つがニューヨークにおける五大マフィアと呼ばれる存在らしい。
2.マフィアのボスが逮捕されたというニュースが流れてきたが、そういうニュースを見るたびに母が海外旅行を怖がる。
3.チャイニーズ・マフィアは日本でも事件を起こしたことがあり、パリジェンヌ事件という名称でネット記事にまとめられている。
4.マフィアの取り締まりを進めてくれる警察のおかげで、様々なところへ旅行に行くことができていると感じている。
5.マフィアに関する現状や対策については警察がウェブ上にまとめて掲載してくれている。

この言葉がよく使われる場面としては、米国その他の国の大都市に暗躍する犯罪組織を意味する時などが挙げられます。

例文3の「チャイニーズ・マフィア」は、中国人犯罪組織や中国人の暴力団員を指す言葉で、「中国マフィア」とも呼ばれています。

ギャングとマフィアは、どちらも「犯罪集団」を表します。どちらを使うか迷った場合は、必ずしも組織化されているわけではない犯罪集団を表す場合は「ギャング」を、組織化されている犯罪集団を表す場合は「マフィア」を使うと覚えておけば間違いありません。

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