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【饒舌】と【冗舌】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「じょうぜつ」という読み方の「饒舌」と「冗舌」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「饒舌」と「冗舌」という言葉は同義語で、どちらも「やたらに喋ること」という同じ意味を持ちますが、それぞれの言葉の使い方には少し違いがあります。




饒舌と冗舌の違い

饒舌と冗舌の意味の違い

饒舌と冗舌の違いを分かりやすく言うと、饒舌は常用漢字表に載っていない、冗舌は常用漢字表に載っているという違いです。

饒舌の「饒」は常用外漢字

饒舌と冗舌はやたらに喋ることという全く同じ意味を持つ言葉です。饒舌の「饒」が常用外漢字であるため、代用字として、常用漢字の「冗」を用いた冗舌が使われるようになりました。

饒舌は公用文では使えない

冗舌は文化庁が定める常用漢字表に記載されているため法令や新聞などで使用できますが、饒舌は常用漢字表に記載されていないため法令や新聞などで使用できません。そのため、公的な書類などに記載する際には「冗舌」を使う方が良いでしょう。

しかし、「饒舌」を「冗舌」とすると、違ったニュアンスが生まれる可能性があるため、公的な書類以外は常用漢字外であっても、「饒舌」の方を使うのが一般的です。

饒舌と冗舌の英語表記の違い

饒舌も冗舌も英語にすると「talkative」となり、例えば上記の「彼女はお酒を飲むと饒舌になる」を英語にすると「She becomes talkative when she drinks alcohol」となります。

饒舌の意味

饒舌とは

饒舌とは、やたらに喋ることを意味しています。

饒舌の使い方

饒舌を使った分かりやすい例としては、「上司はお酒を飲むと饒舌になる」「饒舌な人がいると会議が長引くことが多い」「彼はアニメの話になると急に饒舌になる」「嘘をつくと饒舌になる傾向がある」「饒舌な人といると疲れてしまう」などがあります。

饒舌はやたらに喋ることやお喋りという意味を持つ言葉なのですが、どちらかと言うとマイナスなイメージを持つ言葉です。決して、よく喋る良い人や頭の回転が速いという褒め言葉ではありません。

また、よく喋る口が軽いというニュアンスも含んでいます。そのため、他人に対して饒舌を使う場合は、相手が気分を害する可能性があるので十分に注意しましょう。特に、目上の人に対しては使わない方が良い言葉です。

表現方法は「饒舌になる」「饒舌をふるう」「饒舌な彼」

饒舌は人に対してのみ使う言葉になります。また、日常生活とビジネスシーンの両方で使える言葉です。「饒舌になる」「饒舌な〇〇」は饒舌を使った一般的な表現方法になります。○○の中には「彼」「彼女」「私」「僕」など人を指す言葉が入ります。

上記の例文の「上司はお酒を飲むと饒舌になる」「彼はアニメの話になると急に饒舌になる」のように、お酒の席で饒舌になる人や、趣味の話をした際に饒舌になる人は非常に多いです。

饒舌の読み方

饒舌は一般的に「じょうぜつ」と読むのですが、「にょうぜつ」と読んでも間違いではないと覚えておきましょう。

四字熟語「饒舌多弁」の意味

饒舌を使った四字熟語としては、「饒舌多弁」(読み方:じょうぜつたべん)があります。饒舌多弁とは、よく喋って口が回るという意味です。似た意味を持つ言葉を重ねることによって、意味をより強調した四字熟語になります。

饒舌の対義語

饒舌の対義語・反対語としては、口数が少ないことを意味する「寡黙」、お喋りでないことを意味する「無口」、口を閉じて何も言わないことを意味する「緘黙」(読み方:かんもく)などがあります。

饒舌の類語

饒舌の類語・類義語としては、口数の多いことを意味する「口忠実」(読み方:くちまめ)、よく喋ることを意味する「多弁」、口数が多く口が軽いことを意味する「お喋り」などがあります。

饒舌の舌の字を使った別の言葉としては、口先だけのもの言いのことを意味する「口舌」(読み方:くぜつ)、辛辣な悪口や皮肉を言うことを意味する「毒舌」、舌の先を巻くように勢いよく話すことを意味する「巻き舌」などがあります。

冗舌の意味

冗舌とは

冗舌とは、やたらに喋ることを意味しています。

冗舌の使い方

冗舌を使った分かりやすい例としては、「後輩は酔うと冗舌になる」「彼女は小説の話になると途端に冗舌になる」「冗舌な人は周りに迷惑をかけることが多い」「普段無口な彼が冗舌になったのでとても驚いた」などがあります。

饒舌の「饒」という字が常用漢字ではないため、代用字として常用漢字である「冗」が使われたことで「冗舌」という言葉が生まれました。

この代用字というのは、他の単語でも使用されるものです。例えば、本来は「下剋上」であるところを「下克上」と表記するのが代用字です。本来の字が難しい字面であったり、常用漢字ではない場合に代用字が使われます。

冗舌は常用漢字を使った言葉なのですが、一般的ではないとされているため、あまり使わない方がいいでしょう。また、饒舌を冗舌としてしまうと、「冗」という漢字がとてもマイナスなイメージを持っているため、悪いイメージが強調されてしまうという点もあります。

しかし、公的な書類などに記載する際には、常用漢字である「冗」を使って「冗舌」とする方が良いでしょう。「饒舌」という漢字の方が、最初からあった表記であるというだけで、どちらの字でも意味は全く同じです。

冗舌の冗の字を使った別の言葉としては、不必要な文句のことを意味する「冗句」、言葉などがくどくて無駄が多いことを意味する「冗多」、遊びで言う言葉を意味する「冗談」、無駄が多く長たらしい文章のことを意味する「冗文」などがあります。

饒舌の例文

1.彼女は普段無口なのに、お酒を飲むと人が変わったように饒舌になる。
2.部長は饒舌なので、会議がいつも長引いて困っている。
3.彼は饒舌なのは気にならないが、口だけではなく手を動かして欲しい。
4.後輩は饒舌で失言が多いため、取引先の人を不快にさせてないか心配である。
5.普段饒舌な人が無口になると、何かあったのではないかと心配になる。
6.君は饒舌なのはいいが、口は災いの元ともいうので、TPOをわきまえるべきだろう。
7.私は寡黙な性格ではあるが、心のなかでは饒舌でいろいろなことをつぶやいているのだ。
8.饒舌な人と話をすると、話が長くなるため、同じ話を何度も繰り返すことがある。
9.コミュニケーション能力というのは饒舌である必要はなく、聞く力があればいいのだ。
10.いつも明るく饒舌な妻だからこそ、怒った時の恐怖は計り知れないものがある。

この言葉がよく使われる場面としては、やたらに喋ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、饒舌は褒め言葉ではなく、ややマイナスのイメージを持つ言葉になります。そのため、他人に使う際には、十分に注意して使いましょう。また、日常生活とビジネスシーン両方で使うことができます。

冗舌の例文

1.彼氏はお酒を飲むと冗舌になるのだが、これが本当の姿だろう。
2.冗舌な人と話すと、話が長引くことが多いのであまり好きではない。
3.彼女は普段無口なのだが、趣味の話になると途端に冗舌になる。
4.冗舌は褒め言葉ではないので、人に使う時は気を付けよう。
5.冗舌な人は失言も多いので、もう少し考えて話欲しい。
6.お酒が入っているから冗舌なのだろう。きっと明日には覚えてないだろうなと思いながら、一緒の時間がうれしくて彼の話にただうなずいていた。
7.会社の飲み会で冗舌になって失言をしてしまった社員は、翌日謝罪に回るはめになった。
8.学生時代、冗舌な教師によって授業が長引くことが多く、生徒たちは嫌々授業を受けていた。
9.彼女は推しのアイドルの話になると途端に冗舌になるので、私は聞く一方になってしまっている。
10.普段学校では無口な彼が、テレビゲームで遊んでいる時は冗舌になったのでとても驚いた。

この言葉がよく使われる場面としては、やたらに喋ることを表現したい時などが挙げられます。

饒舌の「饒」という字が常用漢字ではないため、代用字の「冗」が使われるようになって出来たのが「冗舌」という言葉です。意味合いとしては全く同じものであるのですが、「冗舌」は一般的な言葉ではないので、使わない方が無難です。

饒舌と冗舌どちらを使うか迷った際は、公的な書類などに記載する場合は常用漢字である「冗」を使った「冗舌」とする方が良いでしょう。その他の場合には、一般的である「饒舌」を使うのが、正しい使い方になります。

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