似た意味を持つ「木刀」(読み方:ぼくとう)と「竹刀」(読み方:しない)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「木刀」と「竹刀」という言葉は、どちらも「剣術に使われる刀」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
木刀と竹刀の違い
木刀と竹刀の違いを分かりやすく言うと、木刀とは木で作られた刀、竹刀とは竹で作られた刀という違いです。
一つ目の木刀を使った分かりやすい例としては、「まさか木刀が折れるとは思わなかった」「この木刀は日本製ではなく中国製です」「日光東照宮のお土産は木刀にしようと思います」「息子を木刀で殴った父親が逮捕されました」などがあります。
二つ目の竹刀を使った分かりやすい例としては、「試合中に竹刀を落としてしまった」「竹刀を作る職人に弟子入りしました」「高級感のある竹刀袋を探しています」「練習用竹刀を選ぶポイントは価格だけではありません」などがあります。
木刀と竹刀という言葉は、どちらも主に剣術に使われる模擬刀を表しますが、意味や使い方には違いがあります。
木刀とは、木で作った刀であり、主に剣道や合気道で型稽古や素振りの際に使われるものです。樫などの硬い木材でできており、形状は日本刀に似ています。もともとは剣術の稽古で真剣の代わりに使われ、現在の剣道では日本刀の動きを再現する稽古にも用いられています。
竹刀とは、よくしなる竹で作った刀であり、竹を細く割ったものを4枚合わせて革の部品で固定したものです。重さは木刀より軽く、打ち合った際の衝撃少ないため安全性が高いことから、剣道の試合や打ち込み稽古で使用されています。
つまり、木刀と竹刀の違いは素材、形状、重さなどがありますが、最も大きな違いは素材です。木刀は木製であり、竹刀は竹製であり、それぞれの特徴によって用途などが異なることを覚えておきましょう。
木刀を英語にすると「wooden sword」となり、例えば上記の「木刀が折れる」を英語にすると「break a wooden sword」となります。一方、竹刀を英語にすると「bamboo sword」となり、例えば上記の「竹刀を落とす」を英語にすると「drop a bamboo sword」となります。
木刀の意味
木刀とは、カシやビワなどの木を刀の形に削った棒を意味しています。
木刀を使った分かりやすい例としては、「木刀の所持は銃刀法違反になりますか」「素振り用の木刀を買いました」「護身用に木刀はいかがですか」「お土産で売っている木刀の値段はいくらぐらいですか」などがあります。
その他にも、「木刀の素振りは筋トレになります」「素振り用木刀の重さに驚きました」「木刀は素材によって強度や重さが異なります」「木刀による剣道基本技稽古法に基づいて練習しています」などがあります。
木刀の読み方は「ぼくとう」です。誤って「もくとう」「きとう」などと読まないようにしましょう。
木刀とは、文字通り「木の刀」であり、木で作られた刀です。「木太刀」(読み方:きだち)または木剣(読み方:ぼっけん)とも呼ばれ、多くは剣術の稽古で使用されています。木製の刀剣形で刀装を模したものと、刀身を模した刃厚のものがあります。
上記例文にある「木刀による剣道基本技稽古法」とは、剣道の基本技術を習得する目的で、全日本剣道連盟が制定した木刀を用いた稽古法です。木刀を使うことで、剣道の基本技を正確に大きな動作で習得できるとされています。
木刀の対義語・反対語としては、本物の刀剣を意味する「真剣」などがあります。
木刀の類語・類義語としては、木剣を意味する「木で刀剣の形に作ったもの」、木で作った刀を意味する「木太刀」(読み方:きだち)、 刀や剣つるぎの総称を意味する「刀剣」、日本固有の方法で作られた刀剣の総称を意味する「日本刀」などがあります。
竹刀の意味
竹刀とは、剣道で用いる竹製の刀を意味しています。
竹刀を使った分かりやすい例としては、「かっこいい竹刀袋を買ってもらいました」「英語の先生は護身用に竹刀を家に置いているそうです」「竹刀のサイズは身体に合ったものを選びましょう」などがあります。
その他にも、「まずは竹刀の部位名称を覚えてください」「竹刀の鍔はシンプルなものが選ばれています」「竹刀のイラストを無料でダウンロードしました」「竹刀の長さや重さは年齢と性別でだいたい決まります」などがあります。
竹刀の読み方には二通りあり、「しない」の他に「ちくとう」とも読みます。「ちくとう」と読む場合は、「竹でつくった刀」を意味するので注意しましょう。
竹刀とは、剣道の稽古などに用いられる、竹のたわみしなう性質を利用して考案された模擬刀の一種です。四本の割り竹を合わせ、切っ先に先革、手元に柄革をはめて弦(つる)と中(ゆい)で結び、柄革に鍔(つば)をつけています。
竹刀を用いた日本語には「竹刀打」(読み方:しないうち)があります。竹刀打とは、剣道や撃剣において、竹刀で相手に打撃を加える行為を意味します。決まった打突部位である面・小手・胴などを正確な刃筋で打つことが求められます。
竹刀の対義語・反対語としては、本当に刃のついた刀剣を意味する「真剣」などがあります。
竹刀の類語・類義語としては、竹を削って刀身にみせかけたものを意味する「竹光」、すぐれた刀や世に名高い刀を意味する「名刀」、長い柄の先に反り返った長い刃をつけた武器を意味する「なぎなた」などがあります。
木刀の例文
この言葉がよく使われる場面としては、木製の刀を表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、木刀は剣術の練習や、護身のために使用されることがほとんどです。
竹刀の例文
この言葉がよく使われる場面としては、剣道のけいこなどに用いられる、割り竹をたばねてつくって刀に模したものを表現したい時などが挙げられます。
例文4にある「竹刀袋」とは、剣道で使う竹刀を収納して持ち運ぶための袋を意味します。主に帆布やナイロンなどの素材で作られるものです。
木刀と竹刀という言葉は、どちらも「剣術に使われる刀」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、木製の刀を表現したい時は「木刀」を、竹製の刀を表現したい時は「竹刀」を使うようにしましょう。