【眼福】と【耳福】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「眼福」(読み方:がんぷく)と「耳福」(読み方:じふく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「眼福」と「耳福」という言葉は、どちらも幸せな気分になることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




眼福と耳福の違い

眼福と耳福の意味の違い

眼福と耳福の違いを分かりやすく言うと、眼福とは見て幸せな気分になること、耳福とは聞いて幸せな気分になることという違いです。

眼福と耳福の使い方の違い

一つ目の眼福を使った分かりやすい例としては、「美しい花々を見れて眼福です」「生まれたばかりの孫の動画で眼福を得る」「絶景スポットで眼福を味わう」「愛犬の写真を見て眼福です」などがあります。

二つ目の耳福を使った分かりやすい例としては、「人々の耳福となる歌声です」「一流の音楽家の演奏で耳福を味わう」「ジャズの生演奏で耳福にあずかる」「私にとっては耳福というべきアニソンです」などがあります。

眼福と耳福の使い分け方

眼福と耳福という言葉は、どちらも幸せな気分になることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

眼福とは、美しいものなどを見ることのできた幸せを意味します。美しい風景、自分が愛する人やペット、憧れのスターなどを見て、幸福を感じる時に用いられる言葉です。

耳福とは、美しい音楽などを耳にしたときの幸せを意味します。美しい音楽以外にも、聴くと幸せを感じるような心地よい音楽や自然の音、好きなアイドルの声に対しても用いられています。

つまり、眼福とは視覚からの刺激によって幸福感を得ること、耳福とは聴覚からの刺激によって幸福感を得ること、という感覚の違いがあります。

眼福と耳福の英語表記の違い

眼福を英語にすると「a sight for sore eyes」「pleasing to the eye」となり、例えば上記の「美しい花々を見れて眼福です」を英語にすると「Seeing beautiful flowers is so pleasing to the eye」となります。

一方、耳福を英語にすると「pleasing to the ear」となり、例えば上記の「耳福となる歌声」を英語にすると「singing voice as pleasing to the ear」となります。

眼福の意味

眼福とは

眼福とは、珍しいものや美しいものなどを見ることのできた幸せ、目の保養を意味しています。

表現方法は「眼福にあずかる」「眼福の極み」「眼福を授かる」

「眼福にあずかる」「眼福の極み」「眼福を授かる」などが、眼福を使った一般的な言い回しです。

眼福の使い方

眼福を使った分かりやすい例としては、「美男美女を見ていると眼福を感じる」「家宝を拝見して眼福にあずかりました」「舞台俳優を間近に見れて眼福すぎる」「色づいた日光の景色はまさに眼福です」などがあります。

その他にも、「富士山のご来光は眼福の極みです」「山登りのあと絶景は眼福そのものです」「眼福の景観を思う存分楽しみましょう」「イケメンの写真集をみて眼福を得る」「豪華なお料理を前に眼福を得る」などがあります。

眼福の読み方

眼福の読み方は「がんぷく」です。誤って「がんふく」「めふく」などと読まないようにしましょう。

眼福とは、文字通り「眼の幸福」のことです。綺麗なものや貴重なもの、自分自身が好きなものなどを見て、幸せな気持ちになることです。眼福という言葉は、会話の中で使われることは少なく、文学作品などの書き言葉として用いられています。

眼福の語源

眼福の語源は中国語に由来し、視覚的な刺激から幸福感を得ることを意味します。現在の中国語にも存在し、日本語の眼福とほぼ同じ意味で使われています。同じように、中国語が由来の言葉には、後述する「耳福」や「口福」があります。

眼福の対義語

眼福の対義語・反対語としては、見た感じが不愉快であることを意味する「見苦しい」、見た目に悪いことを意味する「みっともない」、ひどい状態で見ていられないことを意味する「目も当てられない」、あまりに惨めでまともに見られないことを意味する「見るに堪えない」などがあります。

眼福の類語

眼福の類語・類義語としては、美しい物や珍しい物などを見て楽しむことを意味する「目の正月」、見て慰めになるものを意味する「目の薬」、まぶしいほど立派なさまを意味する「目もあや」などがあります。

耳福の意味

耳福とは

耳福とは、美しい音楽などを聞いたときの幸せを意味しています。

耳福の使い方

耳福を使った分かりやすい例としては、「ヒーリングミュージックを聞いて耳福を得た」「食通の彼は天ぷらを揚げる音に耳福を感じるそうだ」「貴重なオルゴールの音を聴くことができ、耳福に恵まれた」などがあります。

その他にも、「歌姫のCDを聴きながら耳福を味わう」「英語やフランス語のささやき声に耳福を感じます」「餃子を焼く音に耳福を感じる」「宝塚スターの歌声は耳福の極みです」などがあります。

耳福とは、辞書には載っていない言葉ですが、聞いて楽しむことことや、美しい音楽などを聞いたときの幸せを感じることの意味で使われている言葉です。眼福という言葉の「眼」を「耳」に変えただけなので、この言葉を知らない相手にも意味は通じやすくなっています。

耳福の由来

耳福も「眼福」「口福」と同様に、中国語由来の言葉であり、中国語では「アーフウ」と読みます。主に、美しい音楽を聴いた時に使われ、耳の保養を表します。

耳福の対義語

耳福の対義語・反対語としては、他人の言葉が自分の弱点をついていて聞くのが辛いことを意味する「耳が痛い」、人からの忠告などを受け入れず不快な気持ちになることを意味する「耳に逆らう」などがあります。

耳福の類語

耳福の類語・類義語としては、美味いものを食べて幸せな気持ちになることを意味する「口福」、聞いていて良いものに思われるさまを意味する「聞こえがいい」、快く聞いていられるさまを意味する「耳触りのよい」などがあります。

眼福の例文

1.ニュージーランドの大自然の景色を目の当たりにして、眼福を得る体験をしました。
2.尊敬するアーティストの作品を実際に見ることができて、眼福にあずかることができました。
3.本日は貴重な美術品の展示会で眼福の栄にあずかり、ありがとうございました。
4.発売されたばかりのグラビア写集を隅々まで眺めて、私はいま眼福至極です。
5.見ているだけでハッピーな気分になれる眼福男子たちは、学園のアイドルです。
6.夫が幼い娘の髪をとく、そういう何気ない日常の一風景こそが、私にとっては眼福の極みです。
7.せっかく絶景スポットで眼福を味わおうとしたのに、あいにくの曇り空で何も見えなかったのだ。
8.生まれたばかりの孫の姿に眼福を得ることができたが、それと同時についにおじいちゃんになってしまったという気持ちもあった。
9.仕事から帰ってきた時は、すぐに猫たちの写真を見て眼福な気分で自分をリラックスさせるのが習慣になっている。
10.親戚のおじさんの家に行ったときに、たくさんのビンテージもののジーンズを見せてもらい、眼福にあずかることができた。

この言葉がよく使われる場面としては、貴重なものや珍しいもの、美しいものなどを見ることのできた幸福を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「眼福を得る」の意味は、素晴らしいものを見た際に幸福を得ることです。例文2にある「眼福にあずかる」の意味は、素晴らしいものを見せてもらうことです。「あずかる」は漢字で「預かる」ではなく「与る」と書き、名誉あることに関わることを表します。

耳福の例文

1.久しぶりにオーケストラの演奏を聞いて、この上ない耳福を感じました。
2.彼女の歌声はとても美しく、聴く者に耳福を与えてくれます。
3.自然を満喫したキャンプでは、朝から小鳥のさえずりを聞いて耳福を得ました。
4.昨夜は大好きな声優さんのささやき配信で耳福にあずかり、幸せな気持ちで寝落ちしました。
5.祖父は補聴器を付けるようになってから、孫の声がよく聞こえて耳福だと言っています。
6.出張先の駅でストリートピアノの演奏を聴いた。知らない土地で耳福のひとときを得て気分が上がった。
7.私にとっては、声ってとても大事で、顔がタイプでも声が好みじゃないと好きになれないんです。なので、昔から、耳福をくれる人と結婚する!と決めてるんです。
8.赤ちゃんの笑い声が耳福に感じない人なんていないと思うんですが、私にとっては泣き声でさえも耳福に感じます。これって、幸福の感度が高いんでしょうか。
9.彼は焼肉の焼く音の動画で耳福を得るだけでは物足りず、自ら焼肉屋に赴いて録音するほどあの音が好きらしい。
10.先週の行ったコンサートでは歌姫たちの歌を聴きながら耳福を味わえたことが忘れられず、今でも耳の残っているほどだ。

この言葉がよく使われる場面としては、美しい音楽などを聞いたときの幸福を表現したい時などが挙げられます。

例文3から例文5にあるように、耳福という言葉は、自分が心地よいと思える音や、好きな人の声などを聞いて幸せを感じる時にも用いられています。

眼福と耳福という言葉は、どちらも幸せな気分になることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、見て幸せな気分になることを表現したい時は「眼福」を、聞いて幸せな気分になることを表現したい時は「耳福」を使うようにしましょう。

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