【忍術】と【忍法】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「忍術」(読み方:にんじゅつ)と「忍法」(読み方:にんぽう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「忍術」と「忍法」という言葉は、どちらも「忍者が使う技」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




忍術と忍法の違い

忍術と忍法の意味の違い

忍術と忍法の違いを分かりやすく言うと、忍術とはノンフィクションの世界で忍者の技を表現し、忍法とはフィクションの世界で忍者の技を表現するという違いです。

忍術と忍法の使い方の違い

一つ目の忍術を使った分かりやすい例としては、「彼が忍術の使い手だとは知らなかったです」「現存する忍術伝書を特別に見てもらう」「忍術はこれまで多くの人々に研究されてきました」などがあります。

二つ目の忍法を使った分かりやすい例としては、「趣味として伊賀忍法の研究をしています」「私の先祖は甲賀忍法の使い手でした」「外国人観光客向けの忍者ショーで忍法を英語で説明します」などがあります。

忍術と忍法の使い分け方

忍術と忍法という言葉は、どちらも忍者が用いる術技の総称を表しますが、使い方には違いがあります。

忍術とは、日本における武家時代に忍者が用いた特殊な技術を意味します。密偵や情報収集あるいは暗殺などを目的に、変装や速歩などを利用して巧みに敵方に入り込みます。「忍術伝書」「忍術学」など歴史的資料や学術などで使用される言葉です。

忍法とは、忍術の同義語であり、忍者が使う技術の総称を意味します。忍法は、フィクションで使用される言葉であり、漫画やアニメの世界において、忍者が使う超人的な技を表すことが多くあります。また、子供の忍者ごっこでは「忍法○○の術」と名付けられる傾向があります。

つまり、忍術とはフィクションの世界で用いられ、忍法とはフィクションの世界で用いられる言葉です。二つの言葉は似ていますが、使い方には違いがあるので注意してください。

忍術と忍法の英語表記の違い

忍術も忍法も英語にすると「ninja arts」「art of concealment」「occult art」となり、例えば上記の「忍術の使い手」を英語にすると「master of ninja arts」となります。

忍術の意味

忍術とは

忍術とは、敵の情報を調査したり、後方を攪乱したりする術、忍びの術を意味しています。

忍術の使い方

忍術を使った分かりやすい例としては、「忍術学の博士号を取得しました」「週末に忍術を学ぶイベントが開催されます」「三大忍術書はどこに保管されているのだろう」「忍者の衣装を着て10種類の忍術を体験しました」などがあります。

その他にも、「本当に忍術学園があるなら通いたいです」「大学で忍術研究部を立ち上げました」「何でもいいから有名な忍術をマスターしたい」「忍術の印には集中力を高める働きがあります」などがあります。

忍術の「忍」は訓読みで「しのぶ」と読み、隠れて行動することを表す漢字です。技や技芸を表す「術」と結び付き、忍術とは、変装や跳躍などを用いて相手の形勢を観察したり、放火や殺人などの目的で他国や他家などに入り込む術を意味します。

表現方法は「三大忍術書」

上記例文にある「三大忍術書」とは、「万川集海」「忍秘伝」「正忍記」という現存する三つの忍術伝書を言います。これらは江戸時代に編纂された忍術書で、忍者の技術や知識などがまとめてあります。

忍術の類語

忍術の類語・類義語としては、呪術を用いて自分の姿を隠し見えなくすることを意味する「隠形術」、忍術を使って敵方に忍び入り謀略活動などを行う者を意味する「忍者」、敵方のようすをひそかに探る者を意味する「間者」、秘密や内情などをひそかに探ることを意味する「密偵」などがあります。

忍法の意味

忍法とは

忍法とは、忍術の法、忍術を意味しています。

忍法の使い方

忍法を使った分かりやすい例としては、「いたずらっ子が忍法木の葉隠れと言って逃げて行った」「エクセルで知っている忍法を一覧にすることにした」「忍法メガネ残しの写真をSNSに投稿しようと思います」などがあります。

その他にも、「忍法を使う忍者のイラストを描いてください」「忍法の種類はどれぐらいあるのだろうか」「難事件を忍法で解決していく小説を読んでいます」「都合が悪いことを聞かれたら忍法記憶喪失と言って知らないふりをしよう」などがあります。

忍法とは、忍者の使う術技の総称であり、前述した「忍術」とほぼ同義の言葉です。忍者が敵地に潜入して情報を収集する密偵術や、隠密行動の技術などを指します。特にアニメや漫画などのフィクションの世界で用いられる言葉です。

表現方法は「忍法帖シリーズ」

忍法を用いた日本語には「忍法帖シリーズ」があります。忍法帖シリーズとは、山田風太郎の小説シリーズであり、戦国時代や江戸時代を舞台に、超人的な忍者や剣士たちが奇想天外な忍法を用いて戦う内容になっています。

忍法の類語

忍法の類語・類義語としては、姿を隠して人に見せないようにする法を意味する「隠形法」、武家の時代にいた忍術の使い手を意味する「忍びの者」、相手や敵のようすをひそかに探ることを意味する「スパイ」などがあります。

忍術の例文

1.忍術は戦乱の世に実在した忍者の技であり、情報収集や偵察などに用いられました。
2.有名な忍術の流派は伊賀と甲賀ですが、他にもさまざまな系統があったと考えられています。
3.伊賀流忍術のやり方や種類を知りたくて、三重県伊賀市の博物館に行ってきました。
4.東京にある忍術道場という施設は、連日インバウンド観光客で賑わっています。
5.忍術は諜報や謀略の術技であって、相手を倒すための格闘技ではありません。

この言葉がよく使われる場面としては、武家時代の兵法上における特殊技術を表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「伊賀流忍術」とは、伊賀国の地に伝わった伊賀流が伝承した忍術でり、呪術と火術を得意としていました。

忍法の例文

1.幼稚園時代に、「忍法!分身の術」と言って、友達と一列になって同じ動きをして遊んでいました。
2.三歳の息子は忍者ごっこにハマっていて、よく分からない忍法を私に仕掛けてきます。
3.デート中に元カレを見かけて、忍法で隠れることができたらいいのにと思いました。
4.忍者のテーマパークでは、まず最初に忍法をかける際の手の形についてレクチャーを受けました。
5.文化祭の出し物で忍者をやることになったので、有名な忍法の一覧表をネットでダウンロードしました。

この言葉がよく使われる場面としては、忍者の使う術技の総称を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、忍法という言葉は、ごっこ遊びやフィクションの世界で用いられることが多くあります。

忍術と忍法という言葉は、どちらも「忍者が使う技」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、ノンフィクションの世界で忍者の技を表現したい時は「忍術」を、フィクションの世界で忍者の技を表現したい時は「忍法」を使うようにしましょう

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