【背丈】と【身長】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「背丈」(読み方:せたけ)と「身長」(読み方:しんちょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「背丈」と「身長」という言葉は、どちらも「背の高さ」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




背丈と身長の違い

背丈と身長の意味の違い

背丈と身長の違いを分かりやすく言うと、背丈とは背の高さの意味だけでなく裁縫用語としても使用され、身長とは背の高さの意味でのみ使用されるという違いです。

背丈と身長の使い方の違い

一つ目の背丈を使った分かりやすい例としては、「中学生の平均的な背丈はどれぐらいですか」「背丈の低い花を花壇に植える」「満員電車では背丈がある人が羨ましいです」「英語の先生は背丈が低い方です」「背丈を間違えて着物を仕立ててしまった」などがあります。

二つ目の身長を使った分かりやすい例としては、「中学生は身長が伸びる時期です」「年を取って身長が縮んだと感じます」「私の身長は166センチです」「日本人の平均身長が縮んでいるようです」などがあります。

背丈と身長の使い分け方

背丈と身長という言葉は、どちらも背の高さを表し、人が直立して立った時のかかとから頭頂までの距離を意味します。そのため、この意味で使用されている「中学生の平均的な背丈」「中学生は身長が伸びる時期」の背丈と身長は、互いに置き換えることができます。

さらに、背丈という言葉は、洋裁用語や和裁用語としても使用されています。この意味は身長という言葉にはないため、「背丈を間違えて着物を仕立てる」の背丈は、身長という言葉に置き換えることはできません。

つまり、背丈とは背の高さの意味だけでなく裁縫用語としても用いられ、身長とは背の高さの意味でのみ使用されています。二つの言葉を比べると、身長よりも背丈の方が幅広い意味を持ち、汎用性のある言葉だと言えるでしょう。

背丈と身長の英語表記の違い

背丈を英語にすると「posterior waist lenght」「stature」「height」となり、例えば上記の「平均的な背丈」を英語にすると「average height」となります。

一方、身長を英語にすると「body length」「stature」「height」となり、例えば上記の「身長が伸びる」を英語にすると「grow in height」となります。

背丈の意味

背丈とは

背丈とは、かかとから頭頂までの背の高さを意味しています。

その他にも、「洋裁で、後ろ襟中央の付け根からウエストラインまでの長さ」「和裁で、着物の身頃のでき上がり寸法」の意味も持っています。

背丈の使い方

「三歳児の平均的な背丈はどれぐらいですか」「庭に背丈の高い雑草が生えている」「私は背丈が高いことがコンプレックスです」などの文中で使われている背丈は、「かかとから頭頂までの背の高さ」の意味で使われています。

一方、「ドレスを仕立てるために背丈を測る」の文中で使われている背丈は「洋裁で、後ろ襟中央の付け根からウエストラインまでの長さ」の意味で、「着物の先生に背丈の測り方を確認する」などの文中で使われている背丈は「和裁で、着物の身頃のでき上がり寸法」の意味で使われています。

背丈の読み方

背丈の読み方は「せたけ」の他に「せいたけ」「せいだけ」がありますが、一般的には「せたけ」と読まれています。

背丈の特徴

背丈とは、上記の例文にあるように複数の意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。背丈の「背」は頭頂から足元までの長さ、「丈」は長さの単位や背が高いことを表す漢字です。

背丈という言葉は、人間の背の高さだけでなく、植物の高さにも用いることができます。「背丈のある植物」や「背丈の低い草花」のように植物の高低を表現するため、幅広いシーンで使用される言葉です。

背丈の類語

背丈の類語・類義語としては、動物などの体の長さを意味する「体長」、人の身の丈と等しい高さを意味する「等身」、背の高いことを意味する「長躯」、身長が普通より高いことを意味する「背高」(読み方:せいたか)などがあります。

身長の意味

身長とは

身長とは、からだの高さ、背丈を意味しています。

身長の使い方

身長を使った分かりやすい例としては、「毎年4月に身長と体重を計っています」「身長と体重の平均値を算出する」「身長は遺伝だけではきまりません」「身長計測器が壊れたのでメーカーに修理を依頼しました」などがあります。

その他にも、「身長を伸ばす方法をネットで調べています」「カップルの身長差は相性と関係があります」「英語圏には身長が高い人がたくせんいます」「しょっちゅう仲間内で身長を比較しています」などがあります。

身長の「身」は訓読みで「み」と読み、人のからだを表し、「長」は訓読みで「ながい」と読み、寸法や距離があることを表します。身長とは、人間が直立したときの床面から頭頂までの垂直距離を指す言葉です。

表現方法は「身長係数」

身長を用いた日本語には「身長係数」があります。身長係数とは、身長が変化する一定の割合を意味し、発育や栄養状態の指標になるものです。主に医療や栄養分野で用いられている言葉です。

身長の対義語

身長の対義語・反対語としては、からだの重さを意味する「体重」などがあります。

身長の類語

身長の類語・類義語としては、せいの高さや身体の高さを意味する「身の丈」、背たけや身のたけを意味する「上背」(読み方:うわぜい)、背が高いことを意味する「長身」などがあります。

背丈の例文

1.背丈があってもなくても、洋服を着こなすにはサイズを見極めることが大事です。
2.日本人男性の平均的な背丈は低下傾向にあるなんて、意外だと思いました。
3.背丈が高い観葉植物は根から水を吸い上げるのに時間がかかるので、水切れに注意してください。
4.パタンナーをしている友人に、正しい背丈の測り方を教えてもらいました
5.この仕立てられた着物の背丈をみると、持ち主は身長が高い方だと思われます。

この言葉がよく使われる場面としては、かかとから頭頂までの距離、洋裁で後ろ襟の付け根からウエストまでの長さ、和裁で着物の身頃のでき上がり寸法を表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文3の背丈は、かかとから頭頂までの距離の意味で用いられています。例文3の背丈は洋裁用語、例文5の背丈は和裁用語として使用されています。

身長の例文

1.背が低いことを気にしている息子は、身長を伸ばす方法をいろいろと試しています。
2.クラスのムードメーカーである友人は、小柄で身長が低めなのに遠くからでも目立つ存在です。
3.両親の身長から子供の身長を予測計算してくれるアプリをダウンロードしました。
4.低身長の成長ホルモン治療の効果を挙げるためには、できるだけ早く治療を開始してください。
5.英語の先生は身長が高いので、安物のスーツでもうまく着こなしています。

この言葉がよく使われる場面としては、身体の高さや身の丈を表現したい時などが挙げられます。

例文4にある「低身長」とは、同性・同年齢の人の平均身長に比べて統計的に身長が低い状態を指します。

背丈と身長という言葉は、どちらも「背の高さ」を表します。さらに背丈という言葉は、洋裁や和裁の用語にもなっていることを覚えておきましょう

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター