【みっちり】と【びっしり】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「みっちり」と「びっしり」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「みっちり」と「びっしり」という言葉は、どちらも隙間なく何かが詰まっている状態を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「みっちり」と「びっしり」の違い

「みっちり」と「びっしり」の意味の違い

「みっちり」と「びっしり」の違いを分かりやすく言うと、「みっちり」は内容や充実度を強調したい時に使う、「びっしり」は物理的な詰まりや密度を強調したい時に使うという違いです。

「みっちり」と「びっしり」の使い方の違い

一つ目の「みっちり」を使った分かりやすい例としては、「朝から晩までみっちり仕事をしたので疲れた」「みっちり詰まった日程で旅行の計画を立てた」「彼はみっちり練習してピアノが上手になった」「明日の試験に備えて教科書をみっちり復習した」などがあります。

二つ目の「びっしり」を使った分かりやすい例としては、「庭に花がびっしり咲いている」「本棚に本がびっしり並んでいた」「ノートにびっしり文字が書かれている」「机の上に書類がびっしり積まれていた」「スケジュールがびっしり詰まっている」などがあります。

「みっちり」と「びっしり」の使い分け方

「みっちり」と「びっしり」はどちらも隙間なく何かが詰まっている状態を意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「みっちり」は物や時間、内容などがぎゅうぎゅうに詰まっている様子を表す言葉です。やや密度や内容の濃さに重点が置かれることが多く、時間や計画など抽象的なものにも使えます。

一方、「びっしり」は文字通り隙間なくきっちり詰まっている様子を表す言葉です。物理的な詰まりや配置、文字や印の密度などにもよく使われます。

つまり、内容や充実度を強調したいなら「みっちり」を、物理的な詰まりや密度を強調したいなら「びっしり」を使うと覚えておきましょう。

「みっちり」と「びっしり」の英語表記の違い

「みっちり」を英語にすると「densely」「tightly packed」となり、例えば上記の「明日の試験に備えて教科書をみっちり復習した」を英語にすると「I studied the textbook thoroughly to prepare for tomorrow’s exam」となります。

一方、「びっしり」を英語にすると「tightly packed」「crammed」となり、例えば上記の「ノートにびっしり文字が書かれている」を英語にすると「The notebook is filled with writing」となります。

「みっちり」の意味

「みっちり」とは

「みっちり」とは、一つのことを十分に行なうことを意味しています。

「みっちり」の使い方

「みっちり」を使った分かりやすい例としては、「明日の発表のためにノートをみっちり読み返した」「彼は毎日みっちり練習して実力をつけた」「夏休みの宿題をみっちり計画的にこなした」「週末は予定がみっちり詰まっていて休めない」などがあります。

「みっちり」は物事をすき間なく詰めたり、内容を濃く充実させたりする様子を表す言葉です。簡単に言うならば、時間や空間、あるいは学びや経験などがしっかりと詰め込まれ、ゆとりがあまり感じられない状態を指します。

例えば、一日中休む間もなく勉強をみっちり行ったり旅行のスケジュールをみっちり組んで観光を楽しんだりする場面が当てはまります。また、研修やトレーニングで基礎から応用までみっちり指導を受けるといった状況も、この言葉のよくある使われ方です。

「みっちり」の特徴

「みっちり」は時間や内容が徹底的に詰まっていて充実していることに対して使うというのが特徴です。また、時間、空間、内容などの様々なものに対して使うことができます。

「みっちり」の類語

「みっちり」の類語・類義語としては、内容が十分で手抜きがない様子のことを意味する「徹底的」があります。

「びっしり」の意味

「びっしり」とは

「びっしり」とは、すきまなく並んでいることを意味しています。

「びっしり」の使い方

「びっしり」を使った分かりやすい例としては、「書庫には資料がびっしり収納されていた」「箱の中にお菓子がびっしり詰まっている」「ノートには問題の答えがびっしり書き込まれている」「山の斜面に木々がびっしり生えている」などがあります。

「びっしり」は、物や人、予定などがすき間なくぎっしりと詰まっている状態を表す言葉です。簡単に言うならば、余白や余裕がほとんどなく、密度高く並んでいる様子を指します。

分かりやすい例を挙げると、文字がびっしりと書き込まれたノートや、予定がびっしり詰まった一日、観客がびっしりと座っている会場などがあります。

「びっしり」の特徴

「びっしり」は物理的や視覚的な密集や詰まり具合を表すために使うのが一般的です。また、「びっしり」はプラスのイメージでも使いますが、過密や窮屈と言ったマイナスのイメージでも使うことがあると覚えておきましょう。

「びっしり」の類語

「びっしり」の類語・類義語としては、すきまなく物に密着していることを意味する「ぴっちり」があります。

「みっちり」の例文

1.今回の研修では、午前から午後までみっちりと学習が組み込まれており、内容も非常に充実していました。
2.彼は受験に向けて毎日みっちりと勉強しており、その努力が実を結ぶのではないかと私は期待しています。
3.夏期講習は一日中みっちり授業が詰まっていましたので、終わるころには皆とても疲れているようでした。
4.旅行のスケジュールは観光や食事でみっちりと計画されており、無駄のない充実した時間を過ごせました。
5.トレーニングでは基礎から応用までみっちり指導を受けましたので、短期間でも力がついたと感じます。

この言葉がよく使われる場面としては、一つのことを十分に行なうことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「みっちり」は内容や充実度を強調したい時に使う言葉です。

「びっしり」の例文

1.会議室の壁には、社員が作成した資料がびっしり貼られており、とても見応えのある空間になっていました。
2.彼のノートには細かい字でびっしりと計算式が書かれており、努力の跡が一目で分かるものでした。
3.本棚には古い雑誌や辞書がびっしりと並んでおり、どれも大切に保管されているのだと感じました。
4.スケジュール表には打ち合わせや会議がびっしり詰め込まれており、彼の忙しさがよく伝わってきました。
5.庭の地面には春の花々がびっしり咲き誇っており、とても華やかで心が癒される光景となっていました。

この言葉がよく使われる場面としては、すきまなく並んでいることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「びっしり」は物理的な詰まりや密度を強調したい時に使う言葉です。

「みっちり」と「びっしり」はどちらも隙間なく何かが詰まっている状態を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、内容や充実度を強調したいなら「みっちり」を、物理的な詰まりや密度を強調したいなら「びっしり」を使うと覚えておきましょう。

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