【落馬】と【放馬】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「落馬」(読み方:らくば)と「放馬」(読み方:ほうば)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「落馬」と「放馬」という言葉は、どちらも「馬から騎手が落ちること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




落馬と放馬の違い

落馬と放馬の意味の違い

落馬と放馬の違いを分かりやすく言うと、落馬とは馬から騎手が落ちること、放馬とは馬が騎手を振り落として走り出すことという違いです。

落馬と放馬の使い方の違い

一つ目の落馬を使った分かりやすい例としては、「ジョッキーは落馬して怪我を負った」「騎手がバランスを崩し落馬しました」「レース中に落馬し搬送先の病院で死亡しました」「落馬した騎手を心配する馬をイラストにする」などがあります。

二つ目の放馬を使った分かりやすい例としては、「放馬のためレースは5分ほど遅延しました」「放馬した馬を何とか捕獲する」「出走馬が放馬して一般道へ出てしまった」「騎手が手綱を離さずに放馬を阻止した」などがあります。

落馬と放馬の使い分け方

落馬と放馬という言葉は、どちらも競馬の用語として使用されていますが、意味や使い方には違いがあります。

落馬とは、乗っていた馬から落ちることを意味し、競馬の世界では、馬がつまずいたり転倒したりして、騎手が馬から落ちることを表す言葉です。レース中に落馬した場合、騎手が再騎乗しないと失格となります。原則として、落馬した馬の馬券は返還されません。

放馬とは、競馬用語で、馬が興奮するなどして騎手を振り落として走り出してしまうことを意味します。落馬の結果として暴走する様子を表す言葉です。放馬によりレースが中断したり、中止したりすることがあり、レースが中止になると馬券は払い戻しになります。

つまり、落馬とは馬から騎手が落ちるさまを表し、放馬とは馬が騎手を振り落として走り出すさまを表現します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

落馬と放馬の英語表記の違い

落馬を英語にすると「fall from a horse」「fall off one’s horse」となり、例えば上記の「落馬して怪我をする」を英語にすると「be injured by a fall from a horse」となります。

一方、放馬を英語にすると「loose horse」となり、例えば上記の「放馬のため」を英語にすると「due to a loose horse」となります。

落馬の意味

落馬とは

落馬とは、乗っていた馬から落ちることを意味しています。

落馬の使い方

落馬を使った分かりやすい例としては、「英語の先生が乗馬クラブで落馬して怪我をしました」「戦国時代に落馬で死んだ武将がいます」「すべての競走馬が落馬してレースが中止になったら馬券は返還されます」などがあります。

その他にも、「落馬で亡くなる騎手もいます」「落馬した馬はどうなるのだろう」「落馬による死亡事故を一覧表にする」「落馬後に馬に蹴り飛ばされた」「落馬しましたが全く怪我しませんでした」などがあります。

落馬の「落」は訓読みで「おちる」と読み、上から下に位置が下がることを表します。落馬とは、馬から騎乗者が落下することを意味します。また、競馬用語で、レース中の騎手が馬から落ちた状態になることも表す言葉です。

落馬の特徴

競馬において落馬した場合、それだけで失格にはなりません。レース中に落馬したら再騎乗するか、騎乗後に落馬した地点まで引き返さなければならず、これに違反すると失格となります。この場合、当該馬が関わる馬券の購入金額の返還はされません。

落馬の対義語

落馬の対義語・反対語としては、馬に乗ることを意味する「乗馬」などがあります。

落馬の類語

落馬の類語・類義語としては、高い所から落ちることを意味する「落下」、ころげ落ちることを意味する「転落」、下に落ちることを意味する「墜落」、馬から下りることを意味する「下馬」などがあります。

放馬の意味

放馬とは

放馬とは、競走馬が、騎手などの乗り手を振り落とすなどして逃げることを意味しています。

放馬の使い方

放馬を使った分かりやすい例としては、「ファンファーレが流れた後に放馬が発生した」「一番人気の馬がなぜか放馬してしまった」「JRAの競馬場でバイトをしていた時に放馬止め係をやりました」などがあります。

その他にも、「馬場入り後に放馬が起きた」「誘導馬による放馬事故が発生した」「SNSで放馬三冠が話題になっています」「取り乱した放馬がかわいいと感じる」「クイーンズウォークが放馬で打撲傷を発症した」などがあります。

放馬の読み方

放馬の読み方は「ほうば」の他に、「はなしうま」「はなちうま」とも読みます。「はなしうま」「はなちうま」と読む場合は「放し飼いにする馬」を表現し、「ほうば」と意味が異なるので注意しましょう。

放馬は、競走馬が騎手などの乗り手を振り落とすなどして、逃げることを意味する競馬用語です。レースにおいては、返し馬のとき極度に興奮した馬が起こすことが多い事故です。放馬の「放」は訓読みで「はなす」「ほうる」と読み、外に向けて出すことや、ほうり投げることを表す漢字です。

放馬の原因

放馬の原因はいろいろなケースがありますが、多くは馬がパニックに陥り制御不能になることで起こると言われています。パニックの要因は、周囲の騒音などの刺激、レースへの緊張などが挙げられます。

放馬の類語

放馬の類語・類義語としては、競争馬が走路からはずれて疾走してしまうことを意味する「逸走」、馬や牛などの家畜を放し飼いにすることを意味する「放牧」、レース前に本馬場に出てきた競走馬が足ならしをすることを意味する「返し馬」などがあります。

落馬の例文

1.今日のレースで落馬した騎手は怪我を負い、しばらくの間は騎乗を見合わせるそうです。
2.最近の競馬界で、落馬による死亡事故が相次いでいるのはなぜだろう。
3.落馬事故で下半身不随となった騎手は、車いす生活を送っています。
4.基本的に、落馬によって馬券が払い戻しされることはありません。
5.乗馬体験の説明で、もし落馬したら速やかに馬から離れるように言われました。

この言葉がよく使われる場面としては、騎乗者が馬から落ちてしまうこと、競馬用語で騎手が馬から落ちた状態になることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、落馬という言葉は、競馬や乗馬の場面で使用されることがほとんどです。

放馬の例文

1.レース中に放馬した馬が1着でゴールしても、失格となるため着順は無効になります。
2.なぜ放馬した馬は、驚くほど活発に走り回るのでしょうか。
3.初めて競馬場に来た彼女は、放馬した馬を見て、元気でかわいいと呑気に言っていた。
4.重賞レースで3度も放馬した馬は、放馬三冠と呼ばれるようになりました。
5.スタート前の放馬で競走除外となった場合、その馬券は返還されるのでしょうか。

この言葉がよく使われる場面としては、騎手をふり落として逸走してしまうことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、放馬という言葉は、主に競馬の世界で使用されています。

落馬と放馬という言葉は、どちらも「競馬用語」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、馬から騎手が落ちた状態を表現したい時は「落馬」を、馬が騎手を振り落として走り出す状態を表現したい時は「放馬」を使うようにしましょう。

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