【しぶとい】と【しつこい】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「しぶとい」と「しつこい」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「しぶとい」と「しつこい」という言葉は、どちらも粘り強さや執着を表すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「しぶとい」と「しつこい」の違い

「しぶとい」と「しつこい」の意味の違い

「しぶとい」と「しつこい」の違いを分かりやすく言うと、「しぶとい」はプラスのイメージで使うこともある、「しつこい」はマイナスのイメージでしか使わないという違いです。

「しぶとい」と「しつこい」の使い方の違い

一つ目の「しぶとい」を使った分かりやすい例としては、「何度失敗しても挑戦をやめない彼は本当にしぶとい」「相手の激しい攻撃にも耐え続けるしぶとい選手だ」「あの雑草は踏まれてもしぶとく生えてくる」などがあります。

二つ目の「しつこい」を使った分かりやすい例としては、「何度断ってもしつこく連絡をしてくる」「同じ話題をしつこく何度も持ち出してくる」「売り込みの電話がしつこくて困っている」などがあります。

「しぶとい」と「しつこい」の使い分け方

「しぶとい」と「しつこい」はどちらも粘り強さや執着を表すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「しぶとい」は「簡単には諦めない」「困難な状況でも粘り強く耐える」という意味で使われます。たとえば「何度失敗してもやめないしぶとさがある」のように、精神的な強さや生命力の強さを表すニュアンスがあり、状況によっては褒め言葉として使われることもあります。

一方、「しつこい」は「同じことを繰り返してくる」「必要以上に執着する」という意味で使われます。「何度断ってもしつこく誘ってくる」のように、相手にとって不快に感じられるほどの執着を表す場面で使われることが多く、基本的にはマイナスのイメージで使う言葉です。

つまり、プラスのイメージで使うこともあるのが「しぶとい」、マイナスのイメージでしか使わないのが「しつこい」と覚えておきましょう。

「しぶとい」と「しつこい」の英語表記の違い

「しぶとい」を英語にすると「persistent」「tenacious」「resilient」などとなり、例えば「彼はしぶとく努力を続けた」を英語にすると「He continued his efforts with tenacity」となります。

一方、「しつこい」を英語にすると「persistent」「annoying」「insistent」「pushy」などとなり、例えば「彼はしつこく電話をかけ続けた」を英語にすると「He kept calling in an annoying and persistent way」となります。

「しぶとい」の意味

「しぶとい」とは

「しぶとい」とは、強情で臆するところがないことを意味しています。

「しぶとい」の使い方

「しぶとい」を使った分かりやすい例としては、「あの雑草は本当にしぶとい」「彼は何度失敗してもしぶとく挑戦し続けている」「しぶとい痛みがなかなか引かない」「あの会社は不況の中でもしぶとく生き残った」「しぶとい相手でなかなか話がまとまらない」などがあります。

「しぶとい」は簡単にはあきらめないこと、またはなかなか消えたり終わったりしない様子を表す形容詞です。形容詞とは、物事の状態や性質がどのようであるかを表現する際に使う言葉になります。

「しぶとい」の特徴

「しぶとい」は、強い意志や粘り強さを表現する場合にも使われますが、しつこさや厄介さを表す場合にも使われることがあります。そのため、文脈によってプラスのイメージでもマイナスのイメージでも使うことができると覚えておきましょう。

また、「しぶとい」は、日常会話だけでなく、スポーツやビジネスなどの場面でも使うことができる言葉です。

「しぶとい」は、諦めない強さや粘り強さといった良い意味と、なかなか離れない、手強い、厄介だといったやや悪い意味の両方で使えるのが特徴です。

例えば、「しぶとく練習を続けた結果、成功した」という場合はプラスのイメージになりますが、「しぶとい汚れが落ちない」「しぶとく食い下がってくる」という場合はマイナスのイメージになります。

「しぶとい」の類語

「しぶとい」の類語・類義語としては、粘り強いことを意味する「粘り強い」、簡単に折れないことを意味する「根強い」、簡単にあきらめないことを意味する「執念深い」などがあります。

「しつこい」の意味

「しつこい」とは

「しつこい」とは、つきまとってうるさいことを意味しています。

表現方法は「しつこい人」「しつこい性格」

「しつこい人」「しつこい性格」などが、「しつこい」を使った一般的な言い回しになります。

「しつこい」の使い方

「しつこい」を使った分かりやすい例としては、「セールスマンがしつこく訪問してくる」「彼女はしつこく同じ質問を繰り返す」「しつこい雨が一日中降り続いた」「しつこく粘る交渉は疲れる」「その話題はしつこく持ち出さないほうがよい」などがあります。

「しつこい」は、繰り返し行動することや粘り強すぎる態度、またはしつこく感じられる様子を表す形容詞です。

「しつこい」の特徴

「しつこい」は基本的にマイナスのイメージで使われます。そのため、相手に負担をかけたり、しつこく行動することを非難するときに用いられることが多いです。

「しつこい」は、粘り強さや繰り返しの行為を強調する言葉で相手にとって煩わしいと感じられる場合に使われます。日常会話や文章で使う際は、相手に不快感を与えないよう文脈に注意するとよいでしょう。

「しつこい」の類語

「しつこい」の類語・類義語としては、何度も繰り返すことを意味する「くどい」、相手にしつこく迫ることを意味する「追及する」などがあります。

「しぶとい」の例文

1.何度失敗しても立ち上がる彼のしぶとさには、正直なところ感心させられます。
2.この雑草は非常にしぶとく、どれだけ抜いてもまたすぐに生えてきます。
3.困難な状況でも諦めずに挑み続けるそのしぶとい姿勢は見習うべきです。
4.あの会社は不況の中でもしぶとく生き残り、今もなお経営を続けています。
5.彼女は周囲の反対にも負けず、しぶとく夢を追い続けているのです。

この言葉がよく使われる場面としては、強情で臆するところがないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「しぶとい」はプラスのイメージで使うこともある言葉です。

「しつこい」の例文

1.同じことを何度も確認してくるそのしつこい態度には、少しうんざりしています。
2.断っているにもかかわらず、しつこく勧誘してくるのは困ります。
3.その話題を何度も繰り返すのは、さすがにしつこいと感じます。
4.彼は自分が納得するまで、しつこく質問を続けるタイプの人です。
5.何度も連絡をしてくるそのしつこさには、対応に苦労しています。

この言葉がよく使われる場面としては、つきまとってうるさいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「しつこい」はマイナスのイメージでしか使わない言葉です。

「しぶとい」と「しつこい」はどちらも粘り強さや執着のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、プラスのイメージで使うこともあるのが「しぶとい」、マイナスのイメージでしか使わないのが「しつこい」と覚えておきましょう。

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