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【訪ねる】と【尋ねる】と【訊ねる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「たずねる」という読み方の「訪ねる」と「尋ねる」と「訊ねる」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「訪ねる」と「尋ねる」と「訊ねる」という言葉は同音の言葉ですが、意味は大きく異なりますのでご注意下さい。




「訪ねる」と「尋ねる」と「訊ねる」の違い

「訪ねる」と「尋ねる」と「訊ねる」の意味の違い

「訪ねる」と「尋ねる」と「訊ねる」の違いを分かりやすく言うと、「訪ねる」はその場所へ行くことを表現する時に使い、「尋ねる」は質問することを表現する時に使い、「訊ねる」は問いただすことを表現する時に使うという違いです。

「訪ねる」と「尋ねる」と「訊ねる」の使い方の違い

「訪ねる」という言葉は、「学生時代の恩師を訪ねるために母校へと向かった」「明日は皆で有名な観光地を訪ねる予定だ」などの使い方で、人に会うためや目的を持ってわざわざその場所へ行くことを意味します。

「尋ねる」という言葉は、「交番で近くのバス停までの道を尋ねる」「次の旅行予定地を両親に尋ねた」などの使い方で、人にわからないことを聞くことを意味します。

「訊ねる」という言葉は、「容疑者に対して事件のことを訊ねる」「父は兄に学校での生活態度について訊ねていた」などの使い方で、人に対して強く問いただすことを意味します。

「訪ねる」と「尋ねる」と「訊ねる」の使い分け方

「尋ねる」と「訊ねる」はどちらもわからないことを明らかにするために探し求めることや人に聞くことを意味しますが、後者の「訊」という漢字が常用漢字ではないことから、「尋」という漢字を代わりに使うことがほとんどです。

本来「訊ねる」の「訊」を使った言葉に、問いただすという意味を持つことが多いことから、「尋ねる」よりも「訊ねる」の方が人に強く聞くような表現となります。

一方の「訪ねる」には、人にわからないことを聞くという意味はなく、人のもとに向かうことや、その場所に行くことを意味します。

これが、「訪ねる」、「尋ねる」、「訊ねる」の明確な違いです。

「訪ねる」の意味

「訪ねる」とは

「訪ねる」とは、人に会うためや目的を持ってわざわざその場所へ行くことを意味しています。

「訪ねる」の読み方

「訪ねる」は「たずねる」という読み方をしますが、別の送り仮名を伴うことで「訪れる」と表記でき、「おとずれる」と読むことができます。

どちらもある場所に行くことを意味する言葉ですが、「訪ねる」は「古くからの友人を訪ねた」など意図的に人のもとに向かうことに使うことができますが、「友人を訪れた」という言い方をすることはできません。

一方、「訪れる」は「雨の止まない季節が訪れた」など無生物主語に使うことができますが、「季節が訪ねた」という言い方をすることはできません。

表現方法は「家を訪ねる」「人を訪ねる」「先生を訪ねる」

「家を訪ねる」「人を訪ねる」「先生を訪ねる」などが、「訪ねる」を使った一般的な言い回しです。

「訪ねる」の類語

「訪ねる」の類語・類義語としては、病人などを訪れて慰めることを意味する「見舞う」、名所などを見て楽しむことを意味する「見物」、自分の方から目的の場所へ行くことを意味する「出向く」、目上の人に対面することを意味する「見参」があります。

「訪ねる」の訪の字を使った別の言葉としては、社会の出来事や実態を現場に行き探ることを意味する「探訪」(読み方:たんぼう)、こちらから人を訪ねていくことを意味する「往訪」、色々な土地や人を訪ねることを意味する「歴訪」などがあります。

「尋ねる」の意味

「尋ねる」とは

「尋ねる」とは、所在のわからないものなどを探し求めることを意味しています。その他にも、物事の根本にあるものなどを明らかにしようとすることも意味します。

表現方法は「人に尋ねる」「彼に尋ねる」「先生に尋ねる」

「人に尋ねる」「彼に尋ねる」「先生に尋ねる」などが、「尋ねる」を使った一般的な言い回しです。

「尋ねる」を使った言葉として、「金の草鞋で尋ねる」「七度尋ねて人を疑え」があります。

「金の草鞋で尋ねる」の意味

一つ目の「金の草鞋で尋ねる」(読み方:かねのわらじでたずねる)とは、根気強くあちこちと探し回ることを意味することわざです。「金の草鞋」とは鉄製の草鞋を意味し、擦り切れることのない根気強さを表しています。

また、根気強く探さなければ得られないほど得難い物事や、それだけ価値があることを意味する場合にも使われます。

「七度尋ねて人を疑え」の意味

二つ目の「七度尋ねて人を疑え」とは、物を紛失した時は自分でまず探してみるのが先で、軽々しく人を疑ってはいけないという慣用表現です。七回探して見つからない場合に初めて人を疑えという意味が転じてできた言葉です。

「尋ねる」の対義語

「尋ねる」の対義語・反対語としては、質問や問題に対して解答を出すことを意味する「答える」があります。

「尋ねる」の類語

「尋ねる」の類語・類義語としては、わからないことを人に聞くことを意味する「問う」、目上の人に対して聞く謙譲語の「伺う」、疑問の点を問いただすことを意味する「質疑」、試しに問うことを意味する「借問」(読み方:しゃもん)があります。

「尋ねる」の尋の字を使った別の言葉としては、訪問することを意味する「尋訪」(読み方:じんぼう)などがあります。

「訊ねる」の意味

「訊ねる」とは

「訊ねる」とは、不明なことを人に問いただすことを意味しています。

「訊ねる」は常用外漢字

「訊ねる」は「たずねる」という読み方をしますが、「訊」という漢字は常用漢字ではありません。

そのため、取り調べとして口頭で質問することを意味する「訊問」(読み方:じんもん)が「尋問」という表記に代えられるように、「訊」という漢字は「尋」に置き換えられることが多いです。

「訊」を使った言葉も、「尋」が使われている漢字同様に人に何かを聞くことが多いものの、単に質問するのではなく相手に強く問いただすことが多いことから、「尋ねる」という言葉より強制力が増しています。

「訊ねる」の類語

「訊ねる」の類語・類義語としては、納得するまで質問して明らかにすることや、真実を言わせようと追及することを意味する「問い質す」(読み方:といただす)、相手を責めて厳しく問いただすことを意味する「詰問」(読み方:きつもん)があります。

その他の「訊ねる」の訊の字を使った別の言葉としては、裁判所が書面は口頭で詳しく問いただすことを意味する「審訊」(読み方:しんじん)、聞きただすことを意味する「問訊」(読み方:もんじん)があります。

「訪ねる」の例文

1.世界遺産をこの目に焼き付けるために多くの国を訪ねたいと考えている。
2.初めて訪ねる場所は、必ず行く前に様々な情報を集めて、しっかりと満喫してから帰る。
3.大変お手数ですが、何か問題がございましたら担当者をお訪ねください。

この言葉がよく使われる場面としては、人に会うためや目的を持ってわざわざその場所へ行くことを意味する時などが挙げられます。

例文3の「お訪ねください」は「訪ねる」の尊敬語で、直接会いに来てほしい旨を丁寧な言い方にした表現です。

「尋ねる」の例文

1.父に、母がなぜお米を食べないのかを尋ねると、ダイエットをしているという話を聞いてから、一緒に散歩に行くようになった。
2.なんでもかんでも尋ねてくる生徒に、自分で調べることも大切だと教えたら、本の虫となっていて微笑ましく思った。
3.いくつかお尋ねしたいことがあるのですが、今お時間よろしいでしょうか。

この言葉がよく使われる場面としては、所在のわからないものなどを探し求めることを意味する時などが挙げられます。

例文3の「お尋ねする」とは、「尋ねる」の敬語表現として使われている言葉です。

「訊ねる」の例文

1.証人に対して、その事件に関する事の真偽を訊ねて、時系列を整理するところから裁判は始まった。
2.先日公園の近くで警察官に職業などを訊ねられて、最近不審者がうろついているから早く帰るように促された。
3.母はどうして門限通りに帰ってこなかったのかを弟に訊ねていたが、弟は口をなかなか開かなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、不明なことを人に問いただすことを意味する時などが挙げられます。

常用漢字ではないことから、例文のどの「訊ねる」も「尋ねる」という表記に変えることができます。

「訪ねる」と「尋ねる」と「訊ねる」どれを使うか迷った場合は、その場所や人のもとへ行くことを表す場合は「訪ねる」を、質問することを表す場合は「尋ねる」を、問いただすことを表す場合は「訊ねる」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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