【未婚】と【独身】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「未婚」(読み方:みこん)と「独身」(読み方:どくしん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「未婚」と「独身」という言葉は、どちらも「結婚していないこと」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




未婚と独身の違い

未婚と独身の意味の違い

未婚と独身の違いを分かりやすく言うと、未婚とは結婚の経験がないこと、独身とは今時点で結婚していないことという違いです。

未婚と独身の使い方の違い

一つ目の未婚を使った分かりやすい例としては、「悩んだ末に未婚の母の道を選びました」「年齢別に未婚率を見てみましょう」「未婚ですが不妊治療は受けられますか」「未婚のカップルでも家を買うことはできます」などがあります。

二つ目の独身を使った分かりやすい例としては、「気楽な独身生活が気に入ってます」「独身者の老後資金はいくら必要ですか」「中国で11月11日は独身の日です」「独身と既婚どっちが幸せなのだろう」などがあります。

未婚と独身の使い分け方

未婚と独身という言葉は、どちらも結婚しておらず配偶者がいないことを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

未婚とは、まだ一度も結婚したことがないことを意味し、これまで結婚の経験がないことを表します。上記例文にある「未婚のカップル」とは、法的に入籍しておらず、事実上の夫婦として生活しているカップルを指します。

独身とは、配偶者がいないことを意味し、現在において結婚していない状態の人を表します。独身にはいくつかのケースがあり、生まれてからずっと独り身でいる未婚者や、離婚して独り身になったバツイチや、配偶者と死別した場合もあります。

つまり、未婚とは一度も結婚の経験がないことを表し、独身とは現在において結婚していない状態を指す言葉です。二つの言葉を比べると、未婚より独身の方が広い意味を持ち、汎用性のある言葉だと言えるでしょう。

未婚と独身の英語表記の違い

未婚を英語にすると「unmarried」となり、例えば上記の「未婚の母」を英語にすると「an unmarried mother」となります。一方、独身を英語にすると「single」「bachelor」となり、例えば上記の「独身生活」を英語にすると「a bachelor’s life」となります。

未婚の意味

未婚とは

未婚とは、まだ結婚したことがないこと、結婚の経験がないことを意味しています。

未婚の使い方

未婚を使った分かりやすい例としては、「日本の未婚割合は上昇傾向にあります」「未婚でも認知すれば養育費の請求は可能です」「あえて未婚を選ぶ女優がたくさんいます」「配偶者と離別して独身となった場合は未婚ではありません」などがあります。

その他にも、「2025年の日本の未婚率を調べています」「未婚率の推移をグラフにしました」「30代女性の未婚率はどれぐらいですか」「どうしても子供が欲しかったので未婚で出産することにしました」などがあります。

未婚の「未」は一つの事態がその時点までになお実現していないさまを表し、「婚」は夫婦の縁組をすることを表します。未婚とは、まだ結婚していないことを意味し、結婚の経験がないことを表す言葉です。

表現方法は「生涯未婚率」

未婚を用いた日本語には「生涯未婚率」があります。生涯未婚率とは、50歳の時点で一度も結婚したことがない人の割合を意味し、45~49歳および50~54歳の未婚率の平均値から算出されるものです。生涯独身者の割合を示す指標として用いられています。

未婚の対義語

未婚の対義語・反対語としては、すでに結婚していることを意味する「既婚」などがあります。

未婚の類語

未婚の類語・類義語としては、みずからの意思で結婚しない生き方を選ぶことを意味する「非婚」、結婚していない人や独身者を意味する「独り者」、家族のいないことを意味する「単身」、一人や独身であることを意味する「シングル」などがあります。

独身の意味

独身とは

独身とは、配偶者のいないこと、ひとりもの、ひとりみを意味しています。

その他にも、「ただ一人であること、単独、単身」の意味も持っています。

独身の使い方

「独身証明書の取得方法を教えてください」「2026年度から独身税と呼ばれる制度が始まります」「独身貴族は自由な時間を謳歌する」などの文中で使われている独身は、「配偶者のいないこと、ひとりもの」の意味で使われています。

一方、「彼女は独身で渡米しビジネスを立ち上げました」「独身向けの一戸建てを探しています」「プロジェクトを独身で担当することになった」などの文中で使われている独身は、「ただ一人であること、単独」の意味で使われています。

独身とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ちますが、一般的には「配偶者のいないこと、ひとりもの」の意味で用いられています。独身の「独」は連れ合いのない者を表し、「身」は身分や立場を表す漢字です。

表現方法は「独身貴族」

独身を用いた日本語には「独身貴族」があります。独身貴族とは、金銭や時間にゆとりがある独身者を意味します。羨望や賞賛のニュアンスが含まれる表現であり、文脈によっては皮肉の意味を込めて使われることがあります。

独身の対義語

独身の対義語・反対語としては、一家を構えて独立の生計をたてて暮らすことを意味する「所帯持ち」などがあります。

独身の類語

独身の類語・類義語としては、ひとりの人やその人だけであることを意味する「一人」、ただ一人であることた他から独立していることを意味する「単独」、配偶者の死により独身となった者を意味する「やもめ」などがあります。

未婚の例文

1.なぜそうなったのか理由は聞いていませんが、いとこは未婚のシングルマザーです。
2.女性の未婚化の原因として、ライフスタイルの多様化が考えられます。
3.世界の未婚率ランキングを見てみたら、日本は上位にランクインしていました。
4.日本人男性の生涯未婚率は増加傾向にあり、今後も増えていくことが予測されています。
5.40過ぎて未婚の人よりも、バツイチの人の方が経験値が高くて魅力的だと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、まだ結婚していないことを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「未婚のシングルマザー」とは、「未婚の母」とも言い、結婚をしないで子を産み育てる母親を指す言葉です。単なる「シングルマザー」には、離婚や死別などによる一人親も含まれます。

独身の例文

1.データだけでなく自分の周りを見渡しても、独身の人が増えすぎているように感じます。
2.英語の先生は独身貴族なので、長期休暇はいつも海外旅行に行っています。
3.一緒に仕事をしているうちに、子持ちの独身女性を好きになってしまいました。
4.30代独身男性の特徴の一つに、趣味にお金をかけていることが挙げられます。
5.いま付き合っている彼氏は独身生活に満足しているので、私との結婚は考えていないと思います。

この言葉がよく使われる場面としては、配偶者のないこと、ただ一人であること、わが身一つを表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「独身生活」とは、結婚せずに独りで暮らしてゆくことを意味します。似た言葉に「単身生活」がありますが、単身生活には独身生活の他に、転勤などで一時的に家族と離れて暮らす単身赴任のケースも含まれます。

未婚と独身という言葉は、どちらも「結婚していないこと」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、これまで一度も結婚していないことを表現したい時は「未婚」を、今時点で結婚していないことを表現したい時は「独身」を使うようにしましょう。

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