【手間隙】と【手間暇】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「てまひま」という読み方の「手間隙」と「手間暇」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「手間隙」と「手間暇」という言葉は同義語で、どちらも「労力と時間のこと」という同じ意味を持ちますが、それぞれの言葉の使い方には少し違いがあります。




手間隙と手間暇の違い

手間隙と手間暇の意味の違い

手間隙と手間暇の違いを分かりやすく言うと、手間隙は常用漢字表に載っていない、手間暇は常用漢字表に載っているという違いです。

手間隙の「隙」は常用外漢字

手間隙の「隙」が常用外漢字であるため、代用字として、常用漢字の「暇」を用いた手間暇が使われるようになりました。

手間暇は文化庁が定める常用漢字表に記載されているため法令や新聞などで使用できますが、手間隙は常用漢字表に記載されていないため法令や新聞などで使用できません。そのため、公的な書類などに記載する際には「手間暇」を使う方が良いでしょう。

また、手間暇は手間隙と全く同じ意味の言葉であり、どちらの漢字を使っても間違いではないことを覚えておいてください。使いやすい方の漢字を使って良いものなので、好みに合わせて使い分けることが可能です。

手間隙と手間暇の英語表記の違い

手間隙も手間暇も英語にすると「time and effort」となり、例えばの「手間暇がかかる仕事だ」を英語にすると「It’s a work that takes time and effort」となります。

手間隙の意味

手間隙とは

手間隙とは、労力と時間のことを意味しています。

手間隙の使い方

手間隙を使った分かりやすい例としては、「手間隙を惜しまないことが大切です」「手間隙かけた料理を作りたい」「手間隙かけて育てた作物を出荷している」「手間隙を惜しまず仕上げた料理はとても美味しい」などがあります。

手間隙の「隙」という字は常用漢字ではありません。そのため、あまり馴染みのない人も多いはずです。

手間隙の読み方

また、「隙」という漢字を「すき」と覚えてる人が多いです。そのため、「手間隙」のことを「てますき」と読む人もいるはずですが、正しい読み方は「てまひま」と覚えておきましょう。

表現方法は「手間隙をかける」「手間隙がかからない」「手間隙を惜しむ」

手間隙は労力と時間のことを意味しているのですが、手間隙という言葉単体で使うことは少なく、「手間隙をかける」「手間隙がかからない」「手間隙を惜しむ」「手間隙を惜しまない」「手間隙かけて」などのフレーズで使うのが一般的です。

また、料理や作物を作る際によく使われる言葉です。「手間隙をかけて作った料理」「手間隙を惜しまず育てた作物」などのように、労力と時間をたくさん使ってという意味合いが多いため、プラスのイメージで使います。

手間隙の類語

手間隙の隙の字を使った別の言葉としては、相手の手が空いていること尊敬語で表現した「御手隙」、用事の合間合間のことを意味する「隙隙」、することが無くて暇なことを意味する「手隙」、空いている時間のことを意味する「隙間」などがあります。

手間暇の意味

手間暇とは

手間暇とは、労力と時間のことを意味しています。

手間暇の使い方

手間暇を使った分かりやすい例としては、「手間暇がかからないのでとても便利です」「手間暇かけて作られた料理はとても美味しい」「手間暇を惜しまずに丹精込めて育てています」などがあります。

手間暇は手間隙と全く同じ意味で使われている言葉です。辞書で調べた際にも、同じ項目に載っています。

手間隙の「隙」という字が常用漢字ではないため、代用字として常用漢字である「暇」が使われたことで「手間暇」という言葉が生まれました。手間隙と手間暇は意味が同じなため、どちらの漢字で表記しても間違いではありません。

この代用字というのは、他の単語でも使用されるものです。例えば、本来は「成功裡」であるところを「成功裏」と表記するのが代用字です。本来の字が難しい字面であったり、常用漢字ではない場合に代用字が使われます。

前述したように、どちらの漢字で表記をしても同じ意味になるので、どちらでも好きな表記で書き記して良いものであると覚えておきましょう。

しかし、公的な書類などに記載する際には、常用漢字である「暇」を使って「手間暇」とする方が良いでしょう。「手間隙」という漢字の方が、最初からあった表記であるというだけで、どちらの字でも意味は全く同じです。

手間暇の語源

手間暇は「暇」という言葉を使っているため、何もすることがないという意味を連想することが多いですが、この場合の「暇」は一定の時間のことを意味しています。

手間暇の類語

手間暇の暇の字を使った別の言葉としては、時間ができることを意味する「暇が明く」、休日以外の休みのことを意味する「休暇」、ほんの少しの空き時間のことを意味する「寸暇」、余った暇な時間のことを意味する「余暇」などがあります。

手間隙の例文

1.手間隙を惜しまないことによって、良質な製品が生まれます。
2.手間隙かけて育てられたお米は、とても美味しいかったです。
3.明日は息子の誕生日なので、手間隙かけた料理を振る舞う予定です。
4.膨大な手間隙をかけることによって、素晴らしい作品が完成します。
5.手間隙をかけないでお金儲けすることなんてできません。
6.祖母がパッチワークでベッドカバーを作ってくれて、私のことを思い手間隙をかけて縫ってくれたと思うと胸が熱くなった。
7.美味しい料理を作りたいのなら、やはり手間隙を惜しまないことが大切ですよね。
8.楽をして手間隙をかけずに投げやりに仕事をしていると、いずれ後悔することになる。
9.このアンティーク家具は手間隙をかけて手入れされているため、とても良い状態が維持されている。
10.割と手間隙かけて作ったミートソースのパスタが思ったほど美味しくなくて悲しくなる。

この言葉がよく使われる場面としては、労力と時間のことを表現したい時などが挙げられます。

手間隙の「隙」という字は常用漢字ではないので、日常生活でもあまり使用されません。そのため、「隙」という漢字に馴染みがない人がほとんどなはずです。手間隙はあまり使わない難しい漢字ですが「てまひま」と読むと覚えておきましょう。

上記の例文のように「手間隙かける」「手間隙を惜しまない」というフレーズで使わるのが一般的な言葉になります。

手間暇の例文

1.手間暇を惜しまず、じっくりと煮込んだビーフシチューはとても美味しい。
2.手間暇という日本酒がとても美味しいので、定期的に購入している。
3.美味しい料理を作るためには、手間暇かけることがとても大切です。
4.手間暇を惜しまないで丁寧な作業を続けることが美味しいお米を作る秘訣です。
5.手間暇かけずに育つ野菜を探しているが、中々見つからない。
6.一時期は手間暇かけて凝った料理を作っていたが、素材さえ良ければ調理は寧ろ簡単なほど美味しくなると気付いた。
7.ここはごく普通の喫茶店だけど、料理に手間暇をかけていて特にスパイスの効いたカレーは絶品よ。
8.このテレビドラマは、映画製作のように手間暇を掛けたので予算が通常の数倍ほどになってしまった。
9.その製品はあまりにも手間暇がかかりすぎて、コストが高くついてしまうことが問題視されていた。
10.夫は私が手間暇かけて用意した食事をスマホを観ながら片手間で食べていたので、無性に腹が立ちました。

この言葉がよく使われる場面としては、労力と時間のことを表現したい時などが挙げられます。

手間隙の「隙」という字が常用漢字ではないため、代用字の「暇」が使われるようになって出来たのが「手間暇」という言葉です。意味合いとしては全く同じものであり、どちらの漢字を使っても問題ないです。

しかし、手間隙という言葉があまりにも馴染みがないため、手間暇を使う方が一般的になっています。

手間隙と手間暇どちらを使うか迷った際は、公的な書類などに記載する場合は常用漢字である「暇」を使った「手間暇」とする方が良いでしょう。その他の場合には個人の好みによって好きな方の表記を使うことができます。

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