【乖離】と【解離】と【剥離】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「乖離」(読み方:かいり)と「解離」(読み方:かいり)と「剥離」(読み方:はくり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どれを使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「乖離」と「解離」と「剥離」という言葉は、どれも何かが離れることを表現するという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。

乖離と解離と剥離の違い

乖離と解離と剥離の違いを分かりやすく言うと、乖離は本来は結びついているべきものがそむき離れている様子のことで、解離は化学用語で分子などが解け離れる様子のことで、剥離は外側の部分などがはがれ落ちる様子のことを意味するという違いです。

乖離とは、本来は結びついているはずのもの、結びついていた方が良いものが、離れていくことを意味しています。例えば人の心が離れていくことを「人心が乖離する」などと表現することもあります。

乖離の「乖」という字は、常用漢字表外の漢字であり、乖離という言葉以外では、あまり使用されることはありません。乖離というのは、そむき離れていくものであると覚えておくようにしましょう。

次に解離という言葉を考えます。これは「乖離」と同じ読み方の言葉ですが、化学用語として使用されることの多い言葉です。解離というのは、一つの分子が分解されて、原子やイオンなどになっていくことを表現する言葉です。

電気解離や、解離熱などの単語でよく使用されます。また、人の心と体の統合性が失われた状態についても「解離」という言葉を使って表現することがあります。自分の心と体の解離を表現したり、性別についての認識の解離を表現したりするものです。

最後に剥離という言葉を考えます。これは、外側の部分や表皮的な部分がはがれ落ちることを意味している言葉です。または、自らの意思ではがすことについても「剥離」と表現する場合があります。

これは家の外壁など塗装が施してある場所について表現する際に使われる表現です。例えば「階段の手すり部分だけペンキが剥離している」などのように使用します。なにか外側部分がはがれることを表現する際に使うのだと覚えておくようにしましょう。

乖離の意味

乖離とは、そむき離れることや、結びつきが離れることを意味しています。乖離の「乖」という字は常用漢字表外の漢字で、乖離という言葉以外では、あまり使用されない漢字です。

乖離の類語としては、離反(読み方:りはん)などがあります。これは、従っていたものが、そむき離れることを意味している言葉です。乖離も同じように、今まで繋がっていた結びつきが離れて、別々のものになることを示している言葉です。

乖離の「乖」という字は、離れる、隔たる、逆らう、という意味を持っています。それに「離れる」という漢字が合わさって「乖離」という言葉が出来上がっています。そのことを覚えておくと、乖離の意味が分かりやすいでしょう。

乖離というのは、本来は結びついているはずの二つの物事を見つめた時に、その物事の間に広く隔たりがあったり、距離があったりした場合に使われる言葉です。例えば、「現実と理想の乖離」や「政治と民衆の乖離」などのように使用します。

つまり、乖離という表現を使用する際には、ただ離れている二つの物事を指すのではなく、本来は結びついているのが正しい形であるのにも関わらず、隔たりが出来てしまっているような場合に使う言葉であると覚えておくようにしましょう。

解離の意味

解離とは、化学の用語で解け離れることを意味したり、人間の心や体、意識などの統合性が失われた状態であることを意味しています。化学の世界では、一つの分子が原子やイオンなどに分解されることを解離と表現したりします。

解離というのは、漢字表記のまま「解けて離れる」という意味を持つ言葉です。化学の用語として、分子を分解するのに、「電気解離」を行ったり、物質を解離させる際に発生する熱を「解離熱」と表現したりします。

また、人間に対してこの「解離」という言葉を使用する際には、例えば「心と体の解離」などのように使用されます。これは、心の状態と体の状態が統合性を失っている状態を示す表現です。

その他にも、性別に対する認識が、実際の体の状態と心の状態では異なっている場合なども、性別認識の「解離」などのように表現されたりします。人間の内側と外側の統合性が失われている状態のことを示すと考えると分かりやすいでしょう。

解離の「解」という字を使った別の単語としては、不明な点を探ってはっきりさせることを意味する「解明」、正しく解答することを意味する「正解」、問題のある事柄などをうまく処理することを意味する「解決」などがあります。

剥離の意味

剥離とは、何かがはがれることや、何かをはがすことを意味しています。剥離の「剥」という字は、外側の部分などをはぎ取ること、はげ落ちることなどを意味する漢字です。外側の部分がはがれて離れることを「剥離」と表現するものです。

剥離というのは、本来はくっ付いているはずのものが、はがれ落ちることや、自らはがしてしまうことなどを意味しています。例えば「古くなって壁紙が剥離してしまっている」などのように使用される言葉です。

また、病気の名称などで、目の中の網膜がはがれてしまう症状を「網膜剥離」と呼んだりします。このように、本来は付属しているべきものが、はがれてしまうことについて「剥離」と表現します。

一般的には、塗装などがはがれ落ちてしまうことについて表現したい時などに「剥離」という言葉が使用されます。また、自らが何かをはがし取る場合にも「剥離」と表現するということも覚えておくようにしましょう。

剥離の「剥」という字を使った別の単語としては、力ずくで取り上げることを意味する「剥奪」、物の表面を削ってはがしとることを意味する「削剥」、はげ落ちることを意味する「落剥」などがあります。

乖離の例文と使い方

1.社会人になってから、理想と現実の乖離に苦しんでいる。
2.社長のあまりにも横暴な態度に、社員の心が会社から乖離している。
3.いつの間にか、監督と選手たちの心は乖離してしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、本来は結びついているはずのものが、そむき離れてしまっていることや、結びつきが離れてしまったことなどを表現したい時などが挙げられます。乖離の「乖」という字は、常用漢字表外の漢字です。

乖離というのは、何か二つの物事を見比べた時に、その二つがかけ離れていること、離れ離れになってしまっていることを示す言葉であると覚えておくようにしましょう。あまり良い意味で使われる言葉ではないので、使用する際には注意が必要です。

解離の例文と使い方

1.大学では、分子の解離実験を行う授業を履修している。
2.自分の体と感情が解離している感覚があって、気持ち悪い。
3.私は、解離熱の発生についての研究を続けている。

この言葉がよく使われる場面としては、解け離れることや、化学の分野で一つの分子が原子やイオンに分解されることを表現したい時などが挙げられます。また、人間の心と体が統合性を失った状態について表現する時にも「解離」という言葉が使われます。

解離とは、一般的には化学用語として使用されるものだと覚えておくようにしましょう。化学反応によって、同一だったものが解けて離れることを解離と表現します。また、人間の心体バランスに関する症状を表現する際にも使用されることがあります。

剥離の例文と使い方

1.家の外装がすっかり剥離してしまって、みすぼらしい。
2.目が痛むと思っていたら、軽度の網膜剥離だと診断された。
3.祖父から譲り受けた時計は、すっかり塗装が剥離してしまっている。

この言葉がよく使われる場面としては、何かがはがれることや、何かを自らはがすことを表現したい時などが挙げられます。剥離というのは、本来はくっ付いているはずのものが、はがれ落ちることを意味しています。

病気の名称として「網膜剥離」などの言葉で使われる他は、ほとんどが塗装などがはげ落ちてしまっていることを表現する際に使われる言葉であると覚えておくようにしましょう。