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【所感】と【感想】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「所感」(読み方:しょかん)と「感想」(読み方:かんそう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「所感」と「感想」という言葉は、どちらも心に感じたことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




所感と感想の違い

所感と感想の意味の違い

所感と感想の違いを分かりやすく言うと、所感とはビジネスシーンで使われ、感想とは日常生活で使われるという違いです。

所感と感想の使い方の違い

一つ目の所感を使った分かりやすい例としては、「成果について所感を述べる」「すぐに所感を書いて送ります」「報告書には所感を記入すること」「部長の所感をお聞かせ願えますか」「一業所感を信じて善を積む」などがあります。

二つ目の感想を使った分かりやすい例としては、「お店の感想を聞かせてね」「いつも感想文の書き出しに悩んでしまう」「チェスの世界にも感想戦という文化がある」「ご意見ご感想お待ちしております」などがあります。

所感と感想の使い分け方

所感と感想という言葉は、どちらもある物事に対して心に感じ思うことや、その思いを意味する言葉です。同じ意味を持つ言葉ですが、使われる場面は異なり、所感はビジネスシーンや改まった場で使われ、感想は日常生活や学校生活で使われる傾向があります。

さらに所感は仏教用語でも使われ、「行為が結果としてもたらすもの」の意味も持っています。上記の例文の「一業所感を信じて善を積む」はこの意味で使われており、所感を感想に置き換えることはできません。これらが、所感と感想という言葉の明確な違いになります。

所感と感想の英語表記の違い

所感も感想も英語にすると「impressions」「feelings」「thoughts」となり、例えば上記の「所感を述べる」を英語にすると「state one’s impressions」となります。

所感の意味

所感とは

所感とは、事に触れて心に感じた事柄、感想を意味しています。

その他にも、仏語で、行為が結果としてもたらすものの意味も持っています。

表現方法は「所感を述べる」「所感としては」「私の所感」

「所感を述べる」「所感としては」「私の所感」などが、所感を使った一般的な言い回しです。

所感の使い方

「総理大臣の年頭所感に注目が集まった」「報告書にある所感の書き方が分からない」「所感としては方向性は間違っていないと思う」「課長が所感を述べる」などの文中で使われている所感は、「事に触れて心に感じた事柄」の意味で使われています。

一方、「これは一業所感の報いだろう」「一向所感の身である」「所感を信じてよい行いを心掛けている」などの文中で使われている所感は、「行為が結果としてもたらすもの」の意味で使われています。

所感という言葉は、上記の例文にあるように二つの意味がありますが、一般には「事に触れて心に感じた事柄」の意味で使われています。所感の「所」とは、場所を表すだけでなく、動作や行為を表す語の上について「…するところ」「…するもの」の意を表します。

「年頭所感」の意味

所感を用いた言葉には「年頭所感」があります。年の初めに当たって感じることであり、総理大臣や各企業の代表が社会情勢や動向を踏まえて感じることを国民に向けて発表しています。このように、所感という言葉は改まった場やビジネスシーンで使われる言葉です。

「一業所感」の意味

仏教用語としての所感を使った言葉には「一業所感」があり、人はみな、同一の善悪の業 (ごう)ならば同一の果を得るということを意味します。仏教用語の所感は、過去の行為が結果を生ずることを表しています。

所感の類語

所感の類語・類義語としては、心に思うところや考えを意味する「所存」、ある事についての意見や考えを意味する「所見」、考えていることや思うところを意味する「存意」などがあります。

所感の所の字を使った別の言葉としては、信じている事柄や信ずるところを意味する「所信」、あることをするのに必要とするこを意味する「所要」、重要な地点や場所を意味する「要所」などがあります。

感想の意味

感想とは

感想とは、物事について心に感じたことや思ったこと、所感を意味しています。

表現方法は「感想を述べる」「感想を抱く」「感想がない」

「感想を述べる」「感想を抱く」「感想がない」などが、感想を使った一般的な言い回しです。

感想の使い方

感想を使った分かりやすい例としては、「感想文の書き方のコツを教えてください」「プレゼントの感想を聞いてみたい」「将棋は感想戦に学ぶことが多い」「批判ばかりの感想屋にならないように」などがあります。

その他にも、「ご感想をいただきありがとうございます」「貸してた本の感想を聞かせてよ」「読書感想文はいつも夏休み最終日に書く」「意見も感想も何も思い浮かばない」「感想戦は敗者のためにある」などがあります。

感想という言葉は、外部の物に触れて心が動くことを表す「感」と、心に思い浮かべるおもいや考えを表す「想」が組み合わさった言葉です。感想とは、ある物事に対して心に感じ思うことを意味し、ビジネスシーンよりも日常生活や学校教育においてよく使われる言葉です。

「感想戦」の意味

感想を用いた言葉には「感想戦」があります。囲碁や将棋、オセロなどのゲームで対局終了後に互いの打ち方や指し手を振り返り、検討したり研究することです。上記の例文の「感想戦は敗者のためにある」とは、負けた対局を客観的に振り返ることが大事であることを表しています。

感想の類語

感想の類語・類義語としては、心に受ける印象や人から受ける感じを意味する「心証」、ある問題に対する主張や心に思うところを意味する「意見」、心に思っている事柄や思うところを意味する「所懐」などがあります。

感想の想の字を使った別の言葉としては、目を閉じて深く静かに思いをめぐらすことを意味する「冥想」、思いをかけることや恋い慕うことを意味する「懸想」、心の中に浮かぶ考えを意味する「想念」などがあります。

所感の例文

1.報告書にある「所感」の項目には、どのようなことを書けば良いのか先輩に聞くことにした。
2.アンケートの集計結果とともに、閉塞感を感じている人が多いとの所感を記した。
3.所感文ではなく所見文を書くように注意されたが、違いがいまいち分からない。
4.そもそも所感と所見の違いが分からないから、調べてみることにした。
5.職場の朝礼では担当業務の所感を発表しなければならず、所感ネタ探しに毎度苦労する。
6.今回のセミナー終了後の予定ですが、皆さまお一人ずつ、それぞれ所感を述べていただきますのでよろしくお願いいたします。
7.本日の業務においての課題や疑問、今後の業務の進め方の改善点など、日報に所感を記載しておいてください。
8.「自治会役員選出については、妊娠中の人は免除適用するという通例にこだわらず、介護等の理由であっても配慮すべきだ」というのが私の所感です。
9.ディベート大会で、参加してみての所感を述べる時があるのだが、話し足りなかった参加者はここぞとばかりに話していた。
10.テレビのコメンテーターは知識に基づく見識を述べているのでなくただの所感を述べているに過ぎない。

この言葉がよく使われる場面としては、感じるところ、心に感じる思いを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文2にあるビジネスシーンにおける「所感」では、単なる感じたことに留まらず、次に役立つような反省や改善など発展的な意見を書くと良いとされてれいます。

例文3や例文4にある「所感文」と「所見文」の違いは、所感文は感覚的な感想のニュアンスが強い文章であり、所見文は論理的な意見のニュアンスが強い文章という違いがあります。所感は感想の意味合いが強く、所見は意見の意味合いが強い言葉です。

感想の例文

1.小学生の頃に感想文の書き方を指導されたが、結局いつも本の紹介文になってしまっていた。
2.母に夏休みの読書感想文の構成を直してもらうと、ほぼ原形をとどめない文章になっていた。
3.私のブログには、いつも否定的な感想屋がいて、コメントを読むのが辛い。
4.絵を書くことが苦手な娘が、読書感想画のコンクールで入賞するなんて信じられない。
5.プロの将棋の世界では、対局終了後に感想戦を行うことが一般的だ。
6.市電博物館の出口には感想ノートが置いてあり、社会科見学に来た子供達が自由に書き込みを残せるようになっている。
7.感想をまとめてコメントを時間内に述べなさいと言われて毎回ぴったりの時間におさめる彼は素晴らしいと思う。
8.幼稚園の参観後、親だけ集まり保育についての感想を聞かれたが、どの親も先生への感謝を口にするだけだった。
9.私は教授から呼び出され「君のレポートはまるで読書感想文みたいだ」と言われて書き直しを命じられた。
10.妻の作った料理があまり美味しくないときは、正直な感想を述べていいのかいつも悩んでいる。

この言葉がよく使われる場面としては、あることについて感じたり思ったりしたことを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文2にある「読書感想文」とは、本を読み、その内容について感じたことを述べる文章のことです。例文3にある「感想屋」とは、ネット用語で、感想を書きたがる人の意味で使われています。例文4にある「読書感想画」とは、本を読んで感じたことを文章ではなく絵で表現する方法です。

所感と感想という言葉は、どちらも事に触れて心に感じたことを意味する言葉です。どちらの言葉を使うか迷った場合、ビジネスシーンや改まった場面で使う時は「所感」を、日常会話で使う時は「感想」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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