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【終始】と【始終】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「終始」(読み方:しゅうし)と「始終」(読み方:しじゅう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「終始」と「始終」という言葉は、どちらも「始めから終わりまでの全部」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




終始と始終の違い

終始と始終の意味の違い

終始と始終の違いを分かりやすく言うと、終始とは終わりのある事柄に用いられ、始終とは終わりのない事柄に用いられるという違いです。

終始と始終の使い方の違い

一つ目の終始を使った分かりやすい例としては、「彼の意見は終始一貫していた」「終始和やかな雰囲気でした」「フリマアプリで終始不安な取引をした」「終始笑顔が絶えないパーティーでした」などがあります。

二つ目の始終を使った分かりやすい例としては、「パソコンが始終フリーズして仕事が進まない」「あの子は始終鼻を垂らしている」「事件の一部始終を報告する」「起こした問題の始終を書き記す」などがあります。

終始と始終の使い分け方

終始と始終という言葉は、どちらも「物事の始まりと終わり」を原義とし、「始めから終わりまで全部」という共通する意味する言葉です。漢字の前後を入れ替えた言葉であり、ほぼ同じような意味を持ちますが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

終始とは、終わりに重きを置いた表現であり、「終始笑顔が絶えないパーティー」とは、開始時から終わりまでずっと笑顔に溢れたパーティーであったことを表します。ある時間や期間などの終わりがある物事に関して用いられる表現です。

始終とは、始まりに重きを置いた表現であり、「パソコンが始終フリーズする」とはパソコンを起動するとしょっちゅうフリーズして動かなくなることを表します。ある時間や期間などが限られていない物事に関して用いられる表現です。

また、始終はある事柄が途切れることなく続いて起こるさまだけでなく、事柄の成り行きの始めから終わりまで全部も表します。上記の例文にある「事件の一部始終」とは、事件の経過やいきさつ全部を意味します。

これらが、終始と始終という言葉の明確な違いになります。

終始と始終の英語表記の違い

終始も始終も英語にすると「all the time」「from beginning to end」「first and last」となり、例えば上記の「終始一貫している」を英語にすると「be consistent from beginning to end」となります。

終始の意味

終始とは

終始とは、同じ態度・状態・内容などが、始めから終わりまで続くことを意味しています。

その他にも、「物事の始めと終わり」、「始めから終わりまで全部」の意味も持っています。

表現方法は「終始する」「終始した」「終始ニコニコ」

「終始する」「終始した」「終始ニコニコ」などが、終始を使った一般的な言い回しです。

終始の使い方

「彼の話は自慢話に終始した」「下手な説明に終始する」「朝からネットで情報収集に終始している」「ジェンダー論に終始する論説文です」などの文中で使われている終始は、「同じ態度・状態・内容などが、始めから終わりまで続くこと」の意味で使われています。

一方、「終始のけじめが必要だ」「終始の折り目をつける」などの文中で使われている終始は「物事の始めと終わり」の意味で、「会議中は終始一貫して黙り込んでいた」「終始一誠意を座右の銘とする」などの文中で使われている終始は「始めから終わりまで全部」の意味で使われています。

終始という言葉は、「物事の始めと終わり」を原義とする言葉です。名詞として「態度や内容などが始めから終わりまで続くこと」や、副詞として「始めから終わりまで全部」の意味を持ちます。また、「終始する」となり、動詞として使うこともある言葉です。

「終始一貫」の意味

上記の例文にある「終始一貫」とは、態度や言動が始めから終わりまで、ずっと変わらないことを表す四字熟語です。「一貫」は、一つの方法や態度などを貫き通すことを意味する言葉です。

「終始一誠意」の意味

終始という言葉を用いた日本語には「終始一誠意」があります。読み方は「しゅうしいつにいをまことにす」であり、何事も最初から最後まで誠意を尽くしてかからないと成し遂げられないことを意味する言葉です。

終始の類語

終始の類語・類義語としては、考えや態度などを変えることなく保ち続けることを意味する「貫く」、考え方や態度を貫きとおすことを意味する「徹する」、一つの方針や方法で始めから終わりまでつらぬき通すことを意味する「一貫」などがあります。

始終の意味

始終とは

始終とは、事柄の成り行きの始めから終わりまでの全部を意味しています。

その他にも、「物事の始めと終わり」、「絶え間ないさま、頻繁に行われるさま」の意味も持っています。

始終の使い方

「あなたが見た一部始終を話して」「事の始終をつぶさに説明する」「騒動の始終を語る」「交渉の始終を詳しく記録する」などの文中で使われている始終は、「事柄の成り行きの始めから終わりまでの全部」の意味で使われています。

一方、「物事の始終に注意せよ」「溶接部の始終端部に使用する部品」などの文中で使われている始終は「物事の始めと終わり」の意味で、「あの夫婦は始終喧嘩をしている」「人間関係で始終悩んでいる」などの文中で使われている始終は「絶え間ないさま」の意味で使われています。

始終という言葉は、文字通り「始めと終わり」を原義となります。名詞として、「始めから終わりまでの事柄、事の経過」を意味します。また、副詞として、「ある動作が頻繁に行なわれるさま」を意味し、「いつも」「しょっちゅう」と置き換えることが出来ます。

「一部始終」の意味

始終を用いた四字熟語には「一部始終」があります。もとは一冊の書物の始めから終わりまでを意味し、転じて、物事の最初から最後までの詳しい事情すべてを表します。

始終を用いた誤った表現には「始終一貫」があります。正しくは「終始一貫」であり、最初から最後までずっと変わらないことを意味します。

始終の類語

始終の類語・類義語としては、始めから終わりまでを意味する「首尾」、いつもを意味する「しょっちゅう」、ひっきりなしに続くさまを意味する「のべつ幕無し」、いつもや普段を意味する「常常」などがあります。

終始の例文

1.スピーチの時には終始の挨拶だけ考えておき、あとは場の雰囲気で内容を変えるようにしています。
2.今日のママ友ランチ会は、新しいクラスと担任の先生についての話題で終始した。
3.新入社員の自分は何も分からないので、出席した会議では終始一貫して発言せずに議事録作成に徹していた。
4.問題を起こしても反省の色はなく、自己弁護に終始するコメントには呆れるばかりだ。
5.おしゃべりな夫が、いつになく終始無言で食事を取っていたのが気になった。
6.久しぶりのママ友ランチでは、1人のママが都心に新築で家を建てるという話題に終始した。
7.部下にどうしてやらないのかと問うと終始できない理由ばかりを羅列して悪たれていたので、普段は穏やかなわたしもさすがに叱責するほかなかったのだ。
8.政治とカネの問題で逮捕された代議士は取り調べにおいても終始一貫して沈黙を守っていたが、それは自身の潔白を信じて疑わなかったからなのだろうか。
9.妻はわたしの浮気がばれたのにもかかわらず終始ニコニコしているものだから、それがかえって恐ろしく感じられて夜も眠れなかったのだった。
10.テレビの討論番組で、学者たちはいかなる問題もジェンダー論に終始しているだけだったので、わたしはかえって議論の視野が狭く感じられるのではと思った。

この言葉がよく使われる場面としては、物事の始めと終わり、同じ態度・状態・内容などが、始めから終わりまで続くこと、始めから終わりまで全部を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある終始は、物事の始めと終わりの意味で使われ、例文2や例文4にある終始は、態度や内容などが始めから終わりまで続くことの意味で使われています。例文5の終始は、始めから終わりまで全部を意味する副詞的用法です。

始終の例文

1.物事の始終にけじめをつけるだけでも、折り目正しい印象になるよ。
2.防犯カメラに犯行の一部始終が映っており、黙秘していた犯人は認めざるを得なかった。
3.友人は、彼との出会いから付合うまでの始終を事細かに話してくる。
4.妻は始終子供のことばかり気にして、私のことは気に掛けてくれない。
5.隣の家は始終もめ事があるようにで、いつも怒鳴り声や泣き声が聞こえてくる。
6.弟たちの喧嘩の一部始終を見守っていた長男が仲直りできずにいる弟たちを取り持ってあげていて、見ていて癒される光景だった。
7.今度新しく放映されるドラマのあらすじは、主人公が事件の一部始終を目撃していたことで犯人グループから執拗に狙われることになってしまったというものだ。
8.部署内でも彼らの不仲は評判で、毎日始終言い争っているところを多くの社員が目撃していたこともあったので、事件が起きるのは時間の問題だと思っていたことだろう。
9.今までで一番いいものが作れたと思っても、モノのとらえ方は始終変化するものであって、10年も経てばその評価が一変してしまうことだってあるのだ。
10.わたしは事の始終を説明しようとしたが、先生は感情的になっていたため聞き入れてもらえずに、その現場にいた生徒たち全員は居残り勉強をさせらるはめになった。

この言葉がよく使われる場面としては、物事の始めと終わり、始めから終わりまでの全部、絶え間ないさまを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある始終は、物事の始めと終わりの意味で使われ、例文2や例文4にある始終は、始めから終わりまでの全部の意味で使われています。例文5の終始は、絶え間ないさまや頻繁に行われるさまを意味する副詞的用法です。

終始と始終という言葉は、どちらも始めから終わりまでの全部を意味します。どちらの言葉を使うか迷った場合、終わりのある事柄に用いる時には「終始」を、終わりのない事柄に用いる時は「始終」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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