【目をつむる】と【目をつぶる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「目をつむる」と「目をつぶる」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「目をつむる」と「目をつぶる」という言葉は、どちらも目を閉じることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「目をつむる」と「目をつぶる」の違い

「目をつむる」と「目をつぶる」の意味の違い

「目をつむる」と「目をつぶる」の違いを分かりやすく言うと、「目をつむる」とは目を閉じること、「目をつぶる」とは過失などを見て見ぬふりすることという違いです。

「目をつむる」と「目をつぶる」の使い方の違い

一つ目の「目をつむる」を使った分かりやすい例としては、「目をつむりながらクラシックを聴くと心が穏やかになります」「息子が目をつむっているが起きていることは知っています」「彼女の欠点には目をつぶる」などがあります。

二つ目の「目をつぶる」を使った分かりやすい例としては、「娘が作ってくれた誕生日ケーキは美味しかったので見た目の悪さには目をつぶる」「子供の失敗には目をつぶることも大切です」などがあります。

「目をつむる」と「目をつぶる」の使い分け方

「目をつむる」と「目をつぶる」はどちらも目を閉じるという同じ意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあります。

「目をつむる」は目を閉じることの意味でしか使えないのに対して、「目をつぶる」は目を閉じることの他に、過失などを見て見ぬふりすることの意味でも使うことができるという点です。

「目をつむる」と「目をつぶる」の漢字表記は同じ「目を瞑る」

「目をつむる」と「目をつぶる」、どちらを漢字にしても「目を瞑る」となりとても混合しやすいです。「目をつぶる」にしかない意味をあるので漢字で表記する際には十分に注意して使いましょう。

「目をつむる」と「目をつぶる」の英語表記の違い

「目をつむる」も「目をつぶる」も英語にすると「overlook」「close one’s eyes」となり、例えば上記の「彼女の欠点には目をつぶる」を英語にすると「I will overlook her faults」となります。

「目をつむる」の意味

「目をつむる」とは

「目をつむる」とは、目を閉じることを意味しています。

「目をつむる」の使い方

「目をつむる」を使った分かりやすい例としては、「バレーボールでブロックする際に目をつむっていたら監督から怒られました」「目をつむりながら一人で考え事をしていました」「目をつむると今まで見えていなかった世界が見えてくる」などがあります。

「目をつむる」は目や瞼を閉じたり、目を閉じて眠る場合に使う言葉になります。

「目をつむる」の語源

「目をつむる」の語源は「目をつぶる」が音変化したことです。

「目をつむる」は方言ではない

「目をつむる」は方言だという人もいますが、方言ではなく標準語になります。

表現方法は「目をつむると」「目をつむって」「目をつむっておく」

「目をつむると」「目をつむって」「目をつむっておく」などが、「目をつむる」を使った一般的な言い回しになります。

「目をつむる」の類語

「目をつむる」の類語・類義語としては、直視することができなくて目を塞ぐことを意味する「目を覆う」、布などで目を覆って見えないようにすることを意味する「目隠し」などがあります。

「目をつぶる」の意味

「目をつぶる」とは

「目をつぶる」とは、過失などを見て見ぬふりすることを意味しています。その他にも、目を閉じることの意味も持っています。

「目をつぶる」の使い方

「これくらいの失敗なら目をつぶってあげよう」「今回だけは目をつぶるが二度と同じことはやらないよう」などの文中で使われている「目をつぶる」は、「過失などを見て見ぬふりすること」の意味で使われています。

一方、「目をつぶって今後の人生について考えていた」「目をつぶっていたらいつのまに寝てしまっていた」「写真を撮る時に目をつぶってしまう」などの文中で使われている「目をつぶる」は、「目を閉じること」の意味で使われています。

「目をつぶる」は過失などを見て見ぬふりするこや目を閉じることの意味を持つ慣用句です。二つの意味を持っていますが、どちらの意味でも使われています。また、ビジネスシーンにおいては、過失などを見て見ぬふりすることの意味で使うことが多いです。

表現方法は「目をつぶると見える」「目をつぶって」

「目をつぶると見える」「目をつぶって」などが、「目をつぶる」を使った一般的な言い回しになります。

「目をつぶる」の類語

「目をつぶる」の類語・類義語としては、人の過失や悪いところなどを厳しく咎めず寛大に扱うことを意味する「大目に見る」、過失などを咎めないでおくことを意味する「不問に付す」(読み方:ふもんにふす)などがあります。

「目をつむる」の例文

1.サッカーのヘディングをする際に目をつむる癖があるので、中学校を卒業するまでには直したいです。
2.目をつむると今日失敗したことや嫌な事を鮮明に思い出して中々寝ることができません。
3.何時間もゲームに熱中した後に目をつむっていたらその画面が出てくる現象に出会ってしまった。
4.何度もここへは訪れたことがあるので、目をつむりながらでも通り抜けることができます。
5.飼い犬が目をつむっていたが、私には寝ていないことが分かってしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、目を閉じることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように様々な場面で使うことができます。

「目をつぶる」の例文

1.今日の失敗には目をつぶるが、同じことを繰り返さないように注意してください。
2.失礼な立ち振る舞いをして取引先を怒らせてしまったが、入社したばかりの新人がやったことなので目をつぶることにした。
3.初めは注意していたものの、遅刻癖がいつまで経っても治らないので、呆れて目をつぶることしかしなくなった。
4.少しだけを目をつぶるつもりだったのに、疲れていたせいか6時間も寝てしまっていた。
5.明日の朝が早いので布団に入って目をつぶっているが、中々寝ることができません。

この言葉がよく使われる場面としては、過失などを見て見ぬふりすることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、目を閉じることの意味も持っています。

例文1から例文3は過失などを見て見ぬふりすることの意味で使っており、例文4と例文5は目を閉じることの意味で使っています。

「目をつむる」と「目をつぶる」という言葉どちらを使うか迷った場合は、目を閉じることを表現したい時は「目をつむる」を、目を閉じることだけではなく過失などを見て見ぬふりすることも表現したい時には「目をつぶる」を使うようにしましょう。

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