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【挙措】と【挙動】と【挙止】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「挙措」(読み方:きょそ)と「挙動」(読み方:きょどう)と「挙止」(読み方:きょし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「挙措」と「挙動」と「挙止」という言葉は、立ち居振る舞いという共通点があり、本来の意味は少し違いますがほとんど同じ意味として使われています。




挙措と挙動と挙止の違い

挙措と挙動と挙止の意味の違い

挙措と挙動と挙止の違いを分かりやすく言うと、挙措は動的な立ち振る舞いを表現する時に使い、挙動は一連の行動を表現する時に使い、挙止は静的な立ち居振る舞いを表現する時に使うという違いです。

挙措と挙動と挙止の使い方の違い

挙措という言葉は、「優美な挙措に見入ってしまう」「挙措を失うような出来事に直面する」などの使い方で、立ち居振る舞いや言動を意味します。

挙動という言葉は、「挙動不審になっていないか不安だ」「子どもの挙動を見守る」などの使い方で、立ち振る舞いや一連の行動を意味します。

挙止という言葉は、「気品のある挙止を身に付けたい」「彼女の挙止動作から彼女の生活環境が垣間見えた」などの使い方で、立ち居振る舞いや物事に対する姿勢を意味します。

挙措と挙動と挙止の使い分け方

挙動は、例文の「挙動を見守る」などのように、対象の一連の行動全てを指す言葉です。そのため、限定的な使い方をしない挙措や挙動を使うことはできず、「挙動不審」を「挙措不審」「挙止不審」などのように言い換えることはできません。

また、挙動という言葉は機械などの物にも使うことができますが、挙措と挙止は使うことができません。

一方、挙措という漢字は手を上げ下げすることを意味し、挙止という漢字は手を挙げてそのままであることを意味します。このことから、同じ立ち振る舞いでも、挙措は動作に対して、挙止は容姿や態度に対して多く使われます。

これらが、挙措、挙動、挙止の明確な違いです。

挙措の意味

挙措とは

挙措とは、立ち振る舞いや動作を意味しています。

挙措を使った言葉として、「挙措動作」「挙措失当」があります。

「挙措動作」の意味

一つ目の「挙措動作」とは、日常生活における立ち振る舞いを意味する四字熟語で、「挙措進退」とも言います。「挙措動作が乱れない」「しとやかな挙措動作」などのような使い方をします。

「挙措失当」の意味

二つ目の「挙措失当」(読み方:きょそしっとう)とは、対処の方法や振る舞いが間違っていることを意味する言葉です。失当とは、道理に合わないことを意味します。また、挙措失当を訓読みをすると「挙措、当を失す」と読むことができます。

「挙措を失う」の意味

慣用表現である「挙措を失う」という言葉が似ていますが、こちらは取り乱した動作を意味する言葉であるため、挙措失当の意味や使い方とはやや異なります。

表現方法は「挙措の風」「挙措進退」「挙措端正」

上記以外では「挙措の風」「挙措進退」「挙措端正」などが、挙措を使った一般的な言い回しです。

挙動の意味

挙動とは

挙動とは、立ち振る舞いや、一連の動作を意味しています。

挙動を使った言葉として、「挙動犯」「挙動不審」があります。

「挙動犯」の意味

一つ目の「挙動犯」とは、結果が発生しようがしまいが、一定の行動が為されただけで犯罪が成立するものを指す言葉です。住居侵入罪や偽証罪がこれに当たります。

また、挙動犯の対の概念に、「結果犯」があります。これは、行為だけではなく法益の侵害やその危険性が発生した際に犯罪が成立するものを指す言葉です。窃盗罪や器物損壊罪などがこれに当たります。

「挙動不審」の意味

二つ目の「挙動不審」とは、隠し事などがあることから立ち居振る舞いに落ち着きがなく、怪しいところがあり、人に不審だと思われるような状態を意味する四字熟語です。

今日では、不審者に対して使うだけではなく、日常生活において心理的な原因から言動がぎこちなくなったり、早口になってしまったり、目を合わせられなくなるなどの状態に対しても挙動不審という言葉を使います。

挙動の類語

挙動の類語・類義語としては、身のこなしを意味する「所作」、人に接する時の言葉遣いや身のこなしを意味する「物腰」、感じたり考えたりしたことが表情や動作などに現れたものを意味する「態度」、ちょっとした動作を意味する「仕草」などがあります。

挙止の意味

挙止とは

挙止とは、立ち居振る舞いや容姿を意味しています。

挙止を使った言葉として、「挙止進退」「挙止迂拙」があります。

「挙止進退」の意味

一つ目の「挙止進退」とは、人の立ち居振る舞いや身の処し方を意味する四字熟語で、「挙止進退に気を付ける」などの使い方をします。「挙止動作」や「起居動作」とも言い換えることができます。

「挙止迂拙」の意味

二つ目の「挙止迂拙」(読み方:きょしうせつ)とは、立ち居振る舞いがぎこちないことを意味する四字熟語です。迂拙は不器用なこと役に立たないことを意味する言葉です。

挙止の類語

挙止の類語・類義語としては、人にとがめられるような行為を意味する「仕業」、ある意思をもってする行いを意味する「行為」、あることを目的として実際に何かをすることを意味する「行動」、振る舞うことや態度を意味する「振舞」などがあります。

挙措の例文

1.彼は非常に挙措端正であり、相手を敬う気持ちが言動に表れていて、彼と同じ空間にいるのは居心地がよかった。
2.突然のアクシデントに挙措を失ってしまい、その後の自分の行動をあまり思い出せない。
3.食事中の彼の細かい挙措がたまに気になって仕方がなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、動的な立ち振る舞いを意味する時などが挙げられます。

例文2の「挙措を失う」は、取り乱した行いをすることを意味する慣用表現です。

挙動の例文

1.緊張しているからか、後輩は先ほどから視線が泳いで挙動不審な状態になっている。
2.昨晩からプリンターの挙動がおかしかったが、今朝ついに何も印刷できなくなってしまった。
3.その少年の挙動だけ見ていたら大人顔負けで、多くの人が見習うべきだと感じた。

この言葉がよく使われる場面としては、一連の行動や立ち振る舞いを意味する時などが挙げられます。

挙動という言葉は、例文2のように機械などに使うこともできます。この場合は、「調子がおかしい」などの言葉に言い換えることができます。

挙止の例文

1.映画で見た俳優たちのアクション中の挙止動作が魅力的で瞬きをすることも忘れた。
2.男性が女性役を、女性が男性役を演じる演目では、各々の性別らしい挙止が求められる。
3.先輩の挙止に惹かれてこの部署にわざわざ足を運ぶ人も少なくない。

この言葉がよく使われる場面としては、静的な立ち居振る舞いを意味する時などが挙げられます。

上のどの例文の挙止も挙措に置き換えて使うことはできますが、例文1の「挙止動作」のように動作と共に使う場合は、挙動という言葉に置き換えて使うことはできません。

挙措と挙動と挙止どれを使うか迷った場合は、動的な立ち居振る舞いを表す場合は「挙措」を、一連の行動を表す場合は「挙動」を、静的な立ち居振る舞いを表す場合は「挙止」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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