似た意味を持つ「必着」(読み方:ひっちゃく)と「消印有効」(読み方:けしいんゆうこう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「必着」と「消印有効」という言葉は、どちらも郵便物の受付締切を表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
必着と消印有効の違い
必着と消印有効の意味の違い
必着と消印有効の違いを分かりやすく言うと、必着とは締切当日までに到着する必要があること、消印有効とは締切当日までの消印が押されている必要があることという違いです。
必着と消印有効の使い方の違い
一つ目の必着を使った分かりやすい例としては、「応募書類は7月30日までに必着のこと」「月末必着の書類が揃わず間に合わない」「月曜日必着は、いつまでに出せば良いですか」「明日必着の郵便物の出し方を聞く」などがあります。
二つ目の消印有効を使った分かりやすい例としては、「当日消印有効とは何時までに出せばいいですか」「提出期間最終日の消印有効です」「大学受験の願書提出に消印有効と書いてある」「ハガキ申込は当日消印有効です」などがあります。
必着と消印有効の使い分け方
必着と消印有効という言葉は、入学願書、エントリーシートや懸賞ハガキなどの受付期間と共に表記され、その締切基準について表す言葉です。
必着とは、必ず着くことを意味し、指定した期日までに郵便物が届かなければいけないことを表します。例えば応募期間について「8月1日~8月10日(必着)」と書かれている場合、8月10日までに書類が着いている必要があり、8月11日以降に着いた書類は受け付けてもらえません。
消印有効とは、期日までの消印が押されていば良いことを表し、期日までに郵便物が届いている必要はありません。応募期間について「8月1日~8月10日(消印有効)」と書かれている場合、8月10日までの消印が押されていれば、8月11日以降に書類が届いても受け付けてもらえます。
必着と消印有効の英語表記の違い
必着を英語にすると「requisite arrival」「must arrive」となり、例えば上記の「7月30日までに必着のこと」を英語にすると「must arrive no later than July 30」となります。
一方、消印有効を英語にすると「postmark is valid」となり、例えば上記の「当日消印有効」を英語にすると「postmark is valid on the day」となります。
必着の意味
必着とは
必着とは、必ず着くこと、必ず着くようにすることを意味しています。
必着の読み方
必着の読み方は「ひっちゃく」です。誤って「ひつちゃく」と読まないようにしましょう。
必着の使い方
必着を使った分かりやすい例としては、「明日必着のエントリーシートが間に合わない」「本日必着なのでバイク便を使うことにした」「月曜日必着だけど土日に投函しても大丈夫だろうか」「必着とも消印有効とも書いていない」などがあります。
その他にも、「必着日の何日前までに投函すればよいのか」「英語検定の申込書は今月中に必着です」「ご応募は7月7日まで、メール・ハガキともに必着です」「メールの必着設定をする」などがあります。
必着とは、文字通り「必ず着くこと」を意味します。主に郵便物に対して使われ、締切りまでに必ず到着しなければならないことを表します。例えば「6月5日必着」であれば、6月5日までに届いていれば有効であり、6月6日以降に届いてしまったものは無効になります。
郵便物を必着日までに届けるために、何日前にポストに投函すれば良いのかは配達距離や郵便の種類にもよるので一概には言えません。郵便局のサイトに、お届け日数を簡単に調べられるサービスがあるので目安として利用すると良いでしょう。
必着は郵便以外にメールでも使われる
必着という言葉は、郵便以外にメールに関しても使われています。上記の例文にある「メールの必着設定」とは、受信したいメールが迷惑メールと判定されないように、必ず受信するように設定することです。指定した条件に一致するメールは受信することが出来ます。
必着の類語
必着の類語・類義語としては、目的地などに行きつくことを意味する「到着」、荷物が着くことを意味する「着荷」、きまった時間に遅れないことを意味する「間に合う」などがあります。
消印有効の意味
消印有効とは
消印有効とは、配達受付の消印が期日内に押されていれば効力を持つことを意味しています。
消印有効の読み方
消印有効の読み方は「けしいんゆうこう」です。誤って「しょういんゆうこう」と読まないようにしましょう。
消印有効の使い方
消印有効を使った分かりやすい例としては、「応募は締切日の消印有効です」「7月1日までに(消印有効)簡易書留で郵送して下さい」「申込期間の消印有効ではなかった」「当日消印有効なら何時までに投函すれば良いか」などがあります。
その他にも、「当日消印有効はいつまでに投函すればいいですか」「消印有効の確実な出し方は郵便局窓口に持ち込むことです」「締切日の消印有効で受け付けております」「1週間後の消印有効なのでポストに投函した」などがあります。
消印有効という言葉の「消印」は、郵便切手を使用した証拠に押す日付入りのスタンプのことです。消印有効とは、郵便物などに対して使い、郵便物が送り先に到着していなくても、配達受付の消印が期日までに押されていれば有効であることを表します。
「当日消印有効」の意味
上記の例文にある「当日消印有効」とは、郵便局で押される消印の日付が、締切当日までであれば郵送物を受け付けてもらえることを表します。
消印の類語
消印の類語・類義語としては、検査済みのしるしに押す印を意味する「検印」、別の帳簿や書類と対照したしるしに押す印を意味する「合印」、発行する文書とその原簿との両方にまたがらせて押す印を意味する「契印」などがあります。
必着の例文
この言葉がよく使われる場面としては、必ず着くこと、必ず着くようにすることを表現したい時などが挙げられます。
例文1にある「明日必着」とは、明日までに相手先に届かなければならないことを表します。もし明後日以降に届いた場合は、受け付けてもらえません。
消印有効の例文
この言葉がよく使われる場面としては、を表現したい時などが挙げられます。
例文2にある「締切日(消印有効)」とは、必要書類が締切日に届いていなくても、締切日までの消印が押されてば有効であることを表します。
必着と消印有効という言葉は、どちらも郵便物の受付締切を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、締切当日に必ず到着している必要があることを表現したい時は「必着」を、締切当日までの消印が押されている必要があることを表現したい時は「消印有効」を使うようにしましょう。