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【得る】と【獲る】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「える」という読み方の「得る」と「獲る」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「得る」と「獲る」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「得る」と「獲る」の違い

「得る」と「獲る」の意味の違い

「得る」と「獲る」の違いを分かりやすく言うと、「得る」とは手に入れること、「獲る」とは鳥や獣などの獲物を手に入れることという違いです。

「得る」と「獲る」の使い方の違い

一つ目の「得る」を使った分かりやすい例としては、「どんなに優秀な人でも安定して利益を得るのは難しい」「監督から高い評価を得ることができた」「すでに手遅れということも有り得る」「彼女はやっと両親の許可を得た」などがあります。

二つ目の「獲る」を使った分かりやすい例としては、「罠を仕掛けて動物を得る」「漁に出て魚を獲る」「狩猟銃を使って獣を獲るのが父の仕事です」などがあります。

「得る」と「獲る」の使い分け方

「得る」と「獲る」はどちらも手に入れることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあります。

「得る」と「獲る」の一番の違いとしては、手に入れた物が鳥や獣などの獲物であるかそうでないかです。手に入れた物が鳥や獣などの獲物である場合は「獲る」を、それ以外の場合では「得る」を使うと覚えておきましょう。

また、「得る」には納得すること、好ましくないものを身に受けること、可能であること、そのような可能性になることの意味があるのも違いの一つになります。

「得る」と「獲る」の英語表記の違い

「得る」も「獲る」も英語にすると「get」「obtain」「gain」となり、例えば上記の「彼女はやっと両親の許可を得た」を英語にすると「She at last obtained his parents’ permission」となります。

「得る」の意味

「得る」とは

「得る」とは、手に入れることを意味しています。その他にも、納得すること、好ましくないものを身に受けること、可能であること、そのような可能性になることの意味も持っています。

表現方法は「なり得る」「あり得る」「評価を得る」

「なり得る」「あり得る」「評価を得る」などが、「得る」を使った一般的な言い回しになります。

「得る」の使い方

「議会の承認を得ることに成功しました」「彼の説明は要領を得ている」「利益を得るために試行錯誤している」などの文中で使われている「得る」は、「手に入れることや納得すること」の意味で使われています。

一方、「病を得てこの地で息を引き取りました」「こうなった以上そうせざる得ない」「内容次第では交渉決裂もあり得る」などの文中で使われている「得る」は、「好ましくないものを身に受けること、可能であること、そのような可能性になること」の意味で使われています。

「得る」は複数の意味を持つ言葉ですが、どの意味でも使われています。

「得る」の読み方は「える」「うる」

「得る」は「える」だけでなく、「うる」と発音することがあります。特に、そのような可能性になることの意味では「うる」を使って発音することが多いです。結論を言うとどちらでも間違いではないのですが、発音する際には注意するようにしましょう。

「得る」の対義語

「得る」の対義語・反対語としては、今まで持っていたものを失くすことを意味する「失う」があります。

「得る」の類語

「得る」の類語・類義語としては、様々な方法で自分のものにすることを意味する「取る」、金や物などを受け取って自分のものとすることを意味する「収める」、頼んで手に入れることを意味する「貰う」などがあります。

「獲る」の意味

「獲る」とは

「獲る」とは、鳥や獣などの獲物を手に入れることを意味しています。

表現方法は「魚を獲る」「獲物を獲る」「動物を獲る」

「魚を獲る」「獲物を獲る」「動物を獲る」などが、「獲る」を使った一般的な言い回しになります。

「獲る」の使い方

「獲る」を使った分かりやすい例としては、「地引網を仕掛けて大量の魚を獲る」「飛んでいる鳥を狩猟銃で獲る」「この魚はドジョウなどを獲るエサとしてよく用いられていました」「首位打者を獲るために努力している」などがあります。

「獲る」は鳥や獣などの獲物を手に入れることの意味のみで使い、それ以外の場合は「得る」を使うので、日常生活などで使用することがあまりない言葉でしょう。

「獲る」の読み方は「える」「とる」

「獲る」は「える」だけではなく「とる」と発音することもあるので、読み方には注意が必要です。

「獲る」の類語

「獲る」の類語・類義語としては、動物などを捕らえることを意味する「捕獲」、生け捕ることを意味する「生け捕り」、生き物を捕まえることを意味する「捕らえる」などがあります。

「得る」の例文

1.弊社ではお客様の信頼を得るために、常に品質の高い商品を供給することに努めています。
2.彼女の返答は要領を得ていないので、とても分かりにくいです。
3.彼は海外旅行へ行った先で病を得て帰らぬ人となってしまいました。
4.ようやく監視の目を逃れることを得たので、この場所からの脱出を試みる。
5.こんなことは現実では起こり得ないはずなので、きっと夢であるに違いない。
6.彼はアナウンサーとして人気も名声も得ていたのに、突然その地位を捨てて会社員へと転身した。
7.この資格を取ったからといって、すぐに働けて収入を得ることができるわけではないのだ。
8.いくら教授から高い評価を得るためとはいっても、お歳暮を贈るなんてルール違反じゃないのか。
9.実験はことごとく失敗に終わったが、彼は意気消沈するどころか、得るものがあったとポジティブに考えていた。
10.インターネットのない時代には、情報を得るためにわざわざ図書館に行ったり、誰かに聞いたりと大変でしたね。

この言葉がよく使われる場面としては、手に入れることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、納得すること、好ましくないものを身に受けること、可能であること、そのような可能性になることを表現したい時にも使います。

例文1は手に入れること、例文2は納得すること、例文3は好ましくないものを身に受けること、例文4は可能であること、例文5はそのような可能性になることの意味で使っています。

「獲る」の例文

1.罠を大量に仕掛けて、大きめのイノシシを獲る計画を立てています。
2.この魚は他の魚を獲るためのエサとして、重宝されています。
3.マグロを獲るために漁船に乗ったので、しばらくは家に帰りません。
4.今日の夕飯は、昼間に獲った鴨を入れた鴨鍋にする予定です。
5.長い年月をかけて、子供の頃からの夢だった首位打者を獲ることができて感動しています。
6.山で暮らす人にとって、狩りで獲た獲物は皮から骨まで残すところなど何もないのだ。
7.無人島で魚を獲るために釣り竿を作ろうとしたが、それには木の枝や糸状のもの、そして釣り針に相当するものを探さねばなりません。
8.彼らは試しに沖に船を出してみたが、たった九匹しか魚が獲れなかったらしい。
9.私のかねてから夢は小説家なので、この手で芥川賞を獲るまで諦めるわけにはいきません。
10.始めのうちはお屋敷のネズミを獲るために猫を飼ったのですが、いつしかその猫は皆に愛されるようになりました。

この言葉がよく使われる場面としては、鳥や獣などの獲物を手に入れることを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4のように鳥や獣などの獲物を手に入れることの意味で使うのが一般的ですが、スポーツの世界において首位を獲るなどと使う場合もあります。

「得る」と「獲る」という言葉は、どちらも「える」と読みますが使い方が少し違います。どちらの言葉を使うか迷った場合は、鳥や獣以外を手に入れることを表現したい時は「得る」を、鳥や獣などの獲物を手に入れることを表現したい時は「獲る」を使うと覚えておきましょう。

言葉の使い方の例文
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