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【政局】と【政治】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「政局」(読み方:せいきょく)と「政治」(読み方:せいじ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「政局」と「政治」という言葉は、どちらも国の政治に関わる事柄を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




政局と政治の違い

政局と政治の意味の違い

政局と政治の違いを分かりやすく言うと、政局とは政治の動向のこと、政治とは国や社会を治めることという違いです。

政局と政治の使い方の違い

一つ目の政局を使った分かりやすい例としては、「国民は不安定な政局を案じている」「我が国の政局は流動的である」」「各派の政局的思惑が交錯する」「政局より政策を進めるべき」「政局争いが深刻化している」などがあります。

二つ目の政治を使った分かりやすい例としては、「政治資金規正法に基づき報告致します」「政治ブログのランキング上位に入った」「暗い政治ニュースばかりだ」「政治とカネは切っても切れない」「社内政治にうんざりする」などがあります。

政局と政治の使い分け方

政局と政治という言葉は、どちらも国の政治に関わる事柄を表しますが、意味や使い方は異なります。政局とは政治の局面のことであり、政治は政局よりも広い意味を持つ言葉です。

政治とは、国や社会を治めることを意味する言葉です。国などのある集団において、考え方の違う人々が安定した生活が送れるよう、意思決定を行い、ルールや仕組みづくりをすることです。この役割を担う人が「政治家」です。

政局とは、政治の動向や、政界のさしあたっての情勢を意味する言葉です。昨今では、内閣が総辞職したり、国会が解散されたり、政権に関わる動向の意味で使われることが多くなっています。また、派閥や人脈を通じた多数派工作を表すこともあります。

上記の例文の「政局より政策を」とは、議院解散や総選挙などで政治体制を変えるのではなく、今の体制で政策を優先して推し進めることを意味します。「政局争い」とは、派閥争いや党内の主導争いなどを表します。

政局と政治の英語表記の違い

政局を英語にすると「political situation」「political condition」となり、例えば上記の「不安定な政局」を英語にすると「unstable political conditions」となります。

一方、政治を英語にすると「government」「politics」となり、例えば上記の「政治資金」を英語にすると「political funds」となります。

政局の意味

政局とは

政局とは、ある時点における政治の動向、政界の情勢を意味しています。

その他にも、重大局面につながる政権闘争や、安定政権における与党内での主導権争いの意味も持っています。

政局の使い方

「早期の政局安定化が望まれる」「政局不安が株の下落に拍車をかけた」「日米の政局が為替レートに影響する」「政局混乱に起因するリスク回避の動き」などの文中で使われている政局は、「政治の動向、政界の情勢」の意味で使われています。

一方、「内閣支持率が急落し政局を迎えている」「緊急事態に紛れて政局にする」「この流れで政局になるのは間違いない」「政局の節目で活躍した代議士である」「内閣支持率が急落し政局を迎えている」「政局化しそうだ」などの文中で使われている政局は、「政権闘争」の意味で使われています。

政局とは、政治の局面の意であり、局面とは、碁や将棋の勝負の形勢のことです。広義では、政治の動向や政界の情勢を意味します。狭義には、首相の進退や衆議院の解散などの重大局面につながる政権闘争や、安定政権の元では与党内での主導権争いの意味があります。

「政局にする」「政局になる」の意味

政治家や報道記者が用いる言い回しに「政局にする」「政局になる」があります。これは、狭義の政局の意で使われ、政争を引き起こすことを意味します。政争という直接的な表現を避け、政争になるかもしれない局面であることを表現しています。

政局の類語

政局の類語・類義語としては、政界の成り行きを意味する「政情」、既成政党の解体とそれに伴って生じた新党の離合集散を意味する「政界再編」、政権を担当する政党がそれまでとは別の政党に代わることを意味する「政権交代」などがあります。

政治の意味

政治とは

政治とは、主権者が領土や人民を治めることを意味しています。

その他にも、社会の対立や利害を調整して社会全体を統合するとともに、意思決定を行い、これを実現する作用の意味も持っています。

表現方法は「政治を行う」「政治に参加する」「政治に関心を持つ」

「政治を行う」「政治に参加する」「政治に関心を持つ」などが、政治を使った一般的な言い回しです。

政治の使い方

「政治家が有権者に寄附を求めてはいけない」「これは政治献金であって賄賂ではない」「地方政治の乱れを防ぐ」「政治家会食が発覚し炎上する」「大正時代に政党政治が発展する」などの文中で使われている政治は、「主権者が領土や人民を治めること」の意味で使われています。

一方、「大学で政治思想史を専攻しています」「政治経済の課題を分かりやすく解き明かす」「明るい政治を目指します」「社内政治や派閥にはうんざりだ」などの文中で使われている政治は、「社会全体を統合すること」の意味で使われています。

政治という言葉は、文字通り、政を治めることであり、祭事を首長として統治するということが原義となります。政治とは、国家における政策決定の過程や制度を指して用いられることが多い言葉です。また、国の政治だけでなく、ある社会の対立や利害を調整して統合するという意味でも用いられます。

「政治資金規正法」の意味

政治を用いた日本語には「政治資金規正法」があります。政治家や政治団体が取り扱う政治資金の規正について定めた法律で、1948年に制定されました。「規制」ではなく、規則に従う意味の「規正」と書き表します。

政治の対義語

政治の対義語・反対語としては、人間の生活に必要な財貨やサービスを通じて形成される社会関係を意味する「経済」、軍隊・軍備・戦争などに関する事柄を意味する「軍事」などがあります。

政治の類語

政治の類語・類義語としては、国の主権者がその領土や人民を統治することを意味する「政」、国を治めることや政治のしかたを意味する「政道」、国家に直接関係する事柄や政治にかかわる事柄を意味する「国事」などがあります。

政局の例文

1.当時の幹事長は政局観と政治観がずばぬけており、内閣でもっとも頼りになる存在だった。
2.弱体化していく幕府は政局の安定を図るため、朝廷と結び付きを強めようとしました。
3.本紙の政治欄では、選挙や政策、政局のニュースを分かりやすく解説しております。
4.衆参両院をめぐり、党の幹部は両方負けたら政局になる可能性もあるとの見方を示した。
5.いつの時代も、国民そっちのけで金儲けと政局争いに明け暮れる政界人の醜さが見え隠れしている。

この言葉がよく使われる場面としては、政界の成り行き、さしあたっての政治の情勢を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「政局観」とは政局の動向に関する見通しを意味し、「政治観」とは政治に対する物の見方や考え方を意味します。例文5にある「政局争い」とは、党内の主導権争いや政権闘争を表す言葉です。

政治の例文

1.わが国の政治家の約半数が世襲議員らしいのだが、やはり親の支持基盤や財力がないと難しい世界なのだろう。
2.多忙になり新聞を読む時間がないので、最近の政治ニュースは、わかりやすいまとめサイトでチェックしている。
3.小学生には難しいような政治問題でも、クイズ形式にすれば盛り上がるのではないか。
4.私のスマホには、地震速報のほかに政治ニュース速報も通知されるようにしてある。
5.今日の公民では、国の政治制度についてグループごとに調べて発表した。

この言葉がよく使われる場面としては、国家における政策決定の過程や制度を表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「政治問題」とは、政治の上で社会問題などの懸案事項となっている現象や、施政や政策決定の上で考慮を求められる問題事項のことを意味します。例文5にある「政治制度」とは、政治運営を正常にかつ効率よく行うための統治組織のことであり、政治機構とも言います。

政局と政治という言葉は、どちらも国の政治に関する事柄を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、政治の動向や政界の成り行きを表現をしたい時は「政局」を、国や社会を治めることを表現したい時は「政治」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
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