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【進める】と【勧める】と【薦める】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「すすめる」という読み方の「進める」と「勧める」と「薦める」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「進める」と「勧める」と「薦める」という言葉は同音の言葉ですが、意味は大きく異なりますのでご注意下さい。




「進める」と「勧める」と「薦める」の違い

「進める」と「勧める」と「薦める」の意味の違い

「進める」と「勧める」と「薦める」の違いを分かりやすく言うと、「進める」は物事を前に動かす時に使い、「勧める」は行動を促す時に使い、「薦める」は物や人をおすすめする時に使うという違いです。

「進める」と「勧める」と「薦める」の使い方の違い

「進める」という言葉は、「最先端技術の導入を進めていく」「会議を円滑に進める」などの使い方で、物事を前や先に動かすことや進行することを意味します。

「勧める」という言葉は、「定期的な検診を勧められる」「今から勉強することを勧めておく」などの使い方で、対象がその行動をするように誘いかけることを意味します。

「薦める」という言葉は、「友人を部長に薦める」「お茶菓子を薦められた」などの使い方で、人や物を相手に採用するように働きかけることを意味します。

「進める」と「勧める」と「薦める」の使い分け方

「勧める」という言葉は勧誘することを意味しているため動作を促す言葉として使われますが、「薦める」という言葉は推薦することを意味しているため人や物を相手に選んでもらうよう説明する言葉として使われます。

一方、「進める」という言葉は、物事の位置を前に動かすことや、物事の手順を先に進めることなど、何かしらの位置関係を動かす言葉として使われます。

そのため、「計画を勧める」という表現であれば、その計画に取り組むことを促している意味になるのに対して、「計画を進める」という表現であれば、その計画を進行させることを意味します。

これらが、「進める」「勧める」「薦める」の明確な違いです。

「進める」の意味

「進める」とは

「進める」とは、位置を前に動かすことを意味しています。その他にも、物事を進行させることも意味します。

「進める」を使った言葉として、「駒を進める」「膝を進める」があります。

「駒を進める」の意味

一つ目の「駒を進める」とは、次の段階へと進むことを意味する言葉で、この駒とは将棋の駒だけではなく馬も意味します。かつて馬を進めることができるということは、敵に打ち勝って先に進むことができるということでした。それが今日でも使われています。

「膝を進める」の意味

二つ目の「膝を進める」とは、座ったまま相手に近づくことを意味しますが、その心情から、強い興味を感じたり、身を乗り出すことも意味するようになりました。

このように、「進める」という言葉は物を前に動かすことを意味しますが、「改革を進める」「活動が進められる」のように物事を進行させる時や、「キャッシュレス化がより進められる」「効率化を進める」のように程度を高める時などにも使われます。

表現方法は「仕事を進める」「作業を進める」「話を進める」

上記以外では「仕事を進める」「作業を進める」「話を進める」「物事を進める」などが、進めるを使った一般的な言い回しです。

「進める」の対義語

「進める」の対義語・反対語としては、後方へ下がらせることを意味する「退ける」、進む方向とは逆の方向へと引き返させることを意味する「戻る」があります。

「進める」の類語

「進める」の類語・類義語としては、他のものに積極的に動作をしかけることを意味する「働きかける」、実際に行うことを意味する「実行」、物事が捗ることを意味する「進捗」、物事が早く捗るように促すことを意味する「促進」などがあります。

「勧める」の意味

「勧める」とは

「勧める」とは、人がその事を行うように誘いかけることを意味しています。その他にも、飲食や使ってもらおうとすることも意味します。

表現方法は「商品を勧める」「映画を勧める」「物を勧める」

「商品を勧める」「映画を勧める」「物を勧める」などが、勧めるを使った一般的な言い回しです。

「勧める」を使った表現として、「大学生のうちに留学することを勧められる」「疲れが取れない人ほど運動を勧めている」「強く株を勧める電話が何度も掛かってくる」などがあります。

「株を勧める」の意味

相手にとってより良い選択ができるよう、その事を行うよう誘いかけることを意味するため、基本的には動作を表す言葉と共に使われます。そのため、上の例文の「株を勧める」という表現は、「株を購入して利益を出す」ことを意味しています。

ただし、「おすすめの運動」などの言い方をする場合には、「お勧め」と表記するため名詞と共に使うことができます。

「勧める」の対義語

「勧める」の対義語・反対語としては、無理矢理押さえつけることを意味する「抑圧」、他人の言動を押さえ留めることを意味する「制止」があります。

「勧める」の類語

「勧める」の類語・類義語としては、対象をある状態に導くことを意味する「誘導」、目上の人に意見を述べることを意味する「進言」、相手の欠点などを諭すことを意味する「忠告」、助けになるような意見などを言うことを意味する「助言」などがあります。

「勧める」の勧の字を使った別の言葉としては、ある行動をとるように説き進めることを意味する「勧告」、あることをするように勧めて誘うことを意味する「勧誘」、あることをするよう勧めて励ますことを意味する「勧奨」などがあります。

「薦める」の意味

「薦める」とは

「薦める」とは、ある人や物を褒めて採用するように述べることを意味しています。

表現方法は「本を薦める」「リーダーに薦める」「お見合い相手として薦める」

「薦める」を使った表現として、「学生に本を薦める」「医療関係者に薦められた化粧品を試してみる」「後輩を上司に新しいチームのリーダーに薦めた」などがあります。

「薦める」の使い方

人や物を相手に推すことを意味する言葉であるため、行動のアドバイスなどをするわけではありません。

また、物を薦める別の表現として「おすすめ」を使った表現がありますが、「本をすすめる」場合は「薦める」を使いますが、「おすすめの本」の場合は「お勧めの本」という表記にするのが一般的です。

「薦める」の類語

「薦める」の類語・類義語としては、人や事物を他に薦めることを意味する「推す」、意見を提出することを意味する「提案」、自分の考えや意見を出すことを意味する「提言」、上手く働きかけて相手に認められることを意味する「売り込む」などがあります。

「薦める」の薦の字を使った別の言葉としては、良いものとして人に薦めることを意味する「推薦」、特別に推薦することを意味する「特薦」などがあります。

「進める」の例文

1.いくつかのプロジェクトを同時に進めることは彼にとっては日常茶飯事である。
2.生徒が主体となって進める地域活動は色々な人から好評である。
3.他の人より一歩進んだ学習を行うことで受験への近道になることを祈っている。
4.電車遅延で遅れてくる上司に、先方と先に話を進めておいてくれと言われたが、初めての事で頭が真っ白になり何を話すのかさえ忘れてしまった。
5.先輩から記事などを書く時は自分のペースではなく読者のペースを考えながら話を進めることが肝要だと教わったがこれがなかなか難しいのだ。
6.山ほどある資料の中かから有力な情報を探す作業は骨が折れるが、作業を進めるうちに資料の方からわたしに情報があると呼びかけてくるような感覚に襲われた。
7.仕事を進める上で大切なのはスケジュール管理で、わたしは手帳へのこだわりもあるが、今は話題のパレットジャーナルのやり方を活用したりしている。

この言葉がよく使われる場面としては、事物の位置を先や前に動かすことを意味する時などが挙げられます。

例文3の「一歩進んだ」とは、考え方などが一段階前にあることを意味する言葉です。

「勧める」の例文

1.国語が苦手であれば幅広いジャンルの読書をすることを勧めておくよ。
2.酒を勧められたが車で来てしまったため泣く泣く断った。
3.大企業が勧めるウイルス対策はもともと自分が購入しようと思っていたものと同じであった。
4.貯金だけでは増えない時代だからかさまざまな人から投資を勧められたが、なんせ一度もやったこともないものだから誰かレクチャーしてくれる人がいてくれればと思っていた。
5.生活習慣病予備軍で医者から運動を勧められていたため、毎朝ウォーキングをやってみることにしたが、これが思いの外気持ちよくて今ではモーニングルーティンと一部となっている。
6.セールスマンに勧められるままに不動産を購入してみたが、コロナ禍の影響で地価は下がり大損してしまったので、放置しておくか、売却するかで迷っている。
7.販売員の友人曰く何かの商品をお客様に勧めても、多くは関心を示さずその中の少しが目を留めて、そしてその中の一人、二人が購入するという感じだそうだ。

この言葉がよく使われる場面としては、相手にとって適している行動をするよう誘いかけることを意味する時などが挙げられます。

例文2のように、飲食を勧める場合にも使うことができます。

「薦める」の例文

1.この計画であれば彼女が大きく貢献してくれるだろうと後輩の一人を薦めた。
2.娘の見合い相手として薦められた男性とついにお見合いをする日を迎えた。
3.ミステリー好きな人に薦めたいと書かれている本屋のコーナーを見て購入を決めた本がいくつかある。
4.友人に薦められた本の中で、一番面白くなさそうだと思っていた一冊が私の心に深く刺さった。
5.成績が伸び悩んでいた時、塾の先生から様々なアウトプット方法が書かれた書籍を薦められたので購入して読んでみると、成績アップの解決の手がかりになりそうなものがあり役に立った。
6.人事の同僚からから上司によってわたしが部長に薦められたことを聞いてからというもの、自分がすでに部長になったかのような立ち振舞いをしてしまい、周りから奇異の目で見られてしまった。
7.旅先で占い師に宝くじの購入を薦められて思い切って購入してみたところ、3等の100万円が当たっていたことがわかり、飛び上がるようにうれしかった。

この言葉がよく使われる場面としては、人や物を相手に選んでもらうよう述べることを意味する時などが挙げられます。

例文3の本のようなものを薦める時「おすすめ」という言葉を使いますが、「おすすめの本」という表現をする場合は「お薦めの本」ではなく「お勧めの本」とするのが一般的とされています。

「進める」と「勧める」と「薦める」どれを使うか迷った場合は、物事を前に動かすことを表す場合は「進める」を、行動を促すことを表す場合は「勧める」を、物や人をおすすめすることを表す場合は「薦める」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
編集者
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